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  • mkubo1

TPPの声明文が意味するところ

日米のTPPに関する協議が行われ、TPPに関する声明文が発表されました。 英文が正式なもので、日本政府から和訳が出ています。 とりあえず、読んでみてください。

日本のTPPへの参加表明ということです。 安倍首相は、「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」と言っていますが、英文を読む限り、誤ったニュアンスが伝わると思います。

つまり、「関税撤廃は、協議の上、決まる」というべきところを「撤廃が前提でない」と言い回しを替えているのですね。

では、声明文を見てみましょう。 1段落と2段落は、政府の和訳でほぼ意味が通じます。 大事なことは、1段落の「すべての物品が交渉の対象ですよ!」って、範囲を述べています。

そして2段落で「一方的にすべての関税を撤廃するのではなく、交渉の中で決めていきましょうね」と手順を示しています。

最後の3段落なのですが、意訳しますと、「日本がTPPに参加することを受け入れらる重大な出来事として、二国間協議を継続する」となります。

この英文を読んだ人は、たぶん、「日本はTPPに参加することが確定」ととらえますね。 わかりやすくまとめますと、次のようになります。

すべての物品がTPPの交渉の対象でなんで、最初から、あれはダメとか、そういうのはなしですよ。 ただ、最初から関税撤廃を決めているわけではないのですけど、交渉によって、どうするかを決めていきましょうね。

日本は、(国内でもめていたようですが)、TPP参加を前提に交渉にのぞむということで、さすが、日本ですね、懸案事項はあるけれど、今後のなすべき作業を行っていきましょう。

こんな感じではないでしょうか。

私は、TPP参加賛成なので、良い方向に進んでいるなと思います。 政治家や官僚は、国内世論を気にしなければならにので、言い方に気を遣いますので、政府発表のような和訳になるのでしょうね。 何かと大変ですね。
【正式な英文】

Joint Statement by the United States and Japan

The two Governments confirm that should Japan participate in the TPP negotiations, all goods would be subject to negotiation, and Japan would join others in achieving a comprehensive, high-standard agreement, as described in the Outlines of the TPP Agreement announced by TPP Leaders on November 12, 2011.

Recognizing that both countries have bilateral trade sensitivities, such as certain agricultural products for Japan and certain manufactured products for the United States, the two Governments confirm that, as the final outcome will be determined during the negotiations, it is not required to make a prior commitment to unilaterally eliminate all tariffs upon joining the TPP negotiations.

The two Governments will continue their bilateral consultations with respect to Japan’s possible interest in joining the TPP. While progress has been made in these consultations, more work remains to be done, including addressing outstanding concerns with respect to the automotive and insurance sectors, addressing other non-tariff measures, and completing work regarding meeting the high TPP standards.
【日本政府の和訳】

両政府は、日本が環太平洋パートナーシップ(TPP)交渉に参加する場合には、全ての物品が交渉の対象とされること、及び、日本が他の交渉参加国とともに、2011年11月12日にTPP首脳によって表明された「TPPの輪郭(アウトライン)」において示された包括的で高い水準の協定を達成していくことになることを確認する。

 日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに二国間貿易上のセンシティビティーが存在することを認識しつつ、両政府は、最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであることから、TPP交渉参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではないことを確認する。

両政府は、TPP参加への日本のあり得べき関心についての二国間協議を継続する。これらの協議は進展を見せているが、自動車部門や保険部門に関する残された懸案事項に対処し、その他の非関税措置に対処し、及びTPPの高い水準を満たすことについて作業を完了することを含め、なされるべき更なる作業が残されている。

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