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2月22日「竹島の日」――「安全運転」で脇道に逸れる安部政権 - 吉井としみつ

島根県の条例で、2月22日は「竹島の日」と定められています。

「竹島の日」は島根県条例で2005年に制定され、今年で8回目の式典となります。

幸福実現党も全国各地で「竹島の日」街宣等を実施致しますが、日本の領土を考える上で大切にすべき記念日です。

しかし、安部政権の今回の式典への対応は、妥当とは到底、言えません。

今回は、政府から島尻安伊子・内閣府政務官が参加します。政務三役の出席は、竹島の日式典が始まって以来のことであり、また、国会議員の参加者は18名で過去最多です(2/18 産経「国会議員の参加、過去最多の見込み 竹島の日式典」)

過去の式典では、閣僚が式典に招待されても、「日程上の都合」で欠席し、代理の出席者も出していませんでした。

そのことを考えると、今回は、安部首相をはじめとする6閣僚が招待された中で、政務官1人だけを派遣することは、十分な対応ではありませんが、前進であると評価する意見もあります。(2/21 産経「政務官の派遣を支持する」)。

しかし、「日本国民のために、本来、主張するべきことをしていない」ことは明らかです。

◇車の安全運転だけに終始する安部政権

自民党は2012年の総選挙の「総合政策集」で「政府主催で、2月11日の建国記念の日、そして2月22日を『竹島の日』、4月28日を『主権回復の日』として祝う式典を開催します」という公約を掲げています。

「政策集の中では時期は明示していないから、今回は政務官の参加で精一杯だ」ということは、言い訳でしかありません。

今まで他国に配慮をするばかりで、日本として大切なことを主張せずに、日本の国益が損なわれていきました。

自民党がかつて土台を築き上げてきた、日本外交の悪い癖がまた出ています。残念ではありますが、自民党政権では、過去の反省がまだ十分ではないようです。

参議院選挙まで「景気一本」で人気を取り、外交・安全保障の持論を先送りにする安部政権は、車の安全運転だけに集中して、「国民の安全」という通るべき目的地から脇道に逸れています。

◇竹島の歴史

竹島では、江戸時代から日本人が漁業を営んでおり、1905年1月28日の閣議で「竹島」と正式に命名され、島根県に属することとなりました。

第二次大戦後の1946年1月、連合国総司令部覚書(SCAPIN)第677号において、GHQの下、日本が政治上・行政上の権力を行使しうる地域に「含まない」地域として竹島も列挙されましたが、同第6項には「この指令中のいかなる規定も、ポツダム宣言の第8項に述べられている諸小島の最終的決定に関する連合国の政策を示すものと解釈されてはならない」と明記されていました。

また、1946年6月、連合国総司令部覚書(SCAPIN)第1033号においては、「マッカーサー・ライン」と呼ばれる日本の漁業及び捕鯨許可区域を定めました。

第3項には「日本船舶又はその乗組員は竹島から12マイル以内に近づいてはならず、またこの島との一切の接触は許されない。」と記されましたが、同第5項には「この許可は、当該区域又はその他のいかなる区域に関しても、国家統治権、国境線又は漁業権についての最終的決定に関する連合国の政策の表明ではない」と明記されていました。

マッカーサー・ラインは講和条約締結前に廃止され、1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約で、竹島は日本領として確定したのです。

韓国側は、連合国総司令部覚書をもって、GHQは竹島を日本の領土と認めてなかったと主張していますが、領土帰属の最終的決定に関する連合国側の政策を示すものと解釈してはならないことが明示されており、そのような指摘が全く当たらないことは明らかです。

一方、韓国は、サンフランシスコ講和条約の発効する直前、1952年1月に「大韓民国隣接海洋の主権に関する李承晩大統領の宣言」を発表し、竹島を含むと見られる海域に対する主権宣言を一方的に行いました。

この宣言によって、日本海・東シナ海での韓国の領有権を主張する軍事境界線(李承晩ライン)が強引に主張されましたが、1965年の日韓基本条約締結に伴って、既に廃止されています。

それにも関わらず、韓国は竹島に有人灯台やヘリポートを建設して、不法占拠の既成事実を積み重ねています。

竹島の問題を解決するために、日本は過去3度、韓国側に国際司法裁判所に共同提訴することを要求してきましたが、韓国側は拒否しています。

正当な理由があるならば、韓国は国際司法裁判所への共同提訴に応じるべきですが、韓国側にそれをしては困る後ろめたい理由があることは明らかです。

◇日韓の協力を深めるためにも、わだかまりは解消すべき

このような歴史的経緯を押さえた上で、日本はどうすべきでしょうか?

やはり、北朝鮮が3度目の核実験を行うなど緊迫した情勢であるからこそ、日本は韓国と協力関係をわだかまりなく深めるべきであり、それは韓国側にとっても同じことが言えます。

そのためには、表面的な配慮ではなくて、日本として主張すべきことは主張し、韓国とのわだかまりを解消に努めるべきです。

自民党・石破幹事長は「(竹島は)わが国の主権の問題なので、国内的に姿勢を示すことが必要だが、このことで両国関係の悪化を避けるのは当然だ」と説明しています。(2/19 産経「『竹島の日』政務官派遣は『韓国への配慮』石破氏」)

しかし、石破幹事長の「わが国として最大限配慮していることを(韓国側に)認識していただけると思う」という気持ちは、残念ながら伝わってはいないようです。

というのも、韓国外交通商省の報道官は、定例記者会見で、「(竹島の日の式典は)歴史に逆行するもので、韓日間の友好増進のためにあってはならない行事だ」と述べており、開催の中止を要求しているからです(2/21 産経「韓国・竹島の日開催なら対抗措置 高官出席に警告」)。

腫れ物に触るように相手国の反応をばかりを見て、日本側の主張をあえて伏せることは、国民の幸福を大きく損ないます。

安部政権は公約通り、「竹島の日」に政府主催の式典を開催するべきでした。

幸福実現党は、2月22日「竹島の日」と25日「韓国大統領就任式」を「全国一斉活動デー」として、全国各地で街宣活動等を行い、「ありがとう」と言える日本の防衛実現に向けて訴えてまいります!

政局を重視して、本当にやるべきことをやらない政治は、もうやめにしなくてはなりません。

政治は、安全運転が目的ではありません!国民の幸福にこそ向かっていくべきです。(HS政経塾1期生、幸福実現党東京第9選挙区支部長 吉井としみつ)

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執筆者:吉井 利光 (10)
HS政経塾1期生、幸福実現党 東京都第9選挙区支部長
公式サイト:http://ameblo.jp/toshi-yoshii777/ リンク先を見るリンク先を見る

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