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みごとな「安倍路線継承内閣」で、衆議院選は自民議席30減か

田原総一朗です。

岸田文雄氏が自民党総裁に選ばれ、10月4日、岸田内閣が発足した。閣僚と自民党役員、その顔ぶれを見ると、「安倍路線」の延長としか思えない。

まずは甘利明幹事長だ。甘利幹事長は、2016年の第三次安倍内閣時代、金銭授受問題で経済再生担当相を辞任している。容疑不十分で不起訴とはなっているが、疑惑を引きずったままだ。そんな人物を、なぜわざわざ幹事長に据えたかといえば、安倍さんと甘利幹事長が近いからだろう。

そして、今回の岸田内閣で経済産業大臣に就いたのが、「原子力は欠かせない」とする、萩生田光一氏だ。萩生田氏は安倍さんにとって、非常に近い人物であり、ここにも思惑が透けて見える。

岸田新首相は、衆議院選挙を前倒ししてきた。これには2つの理由がある。1つは当然ながら、新型コロナ問題だ。専門家の多くは、「11月下旬ごろから第6波が来るだろう」と予測している。「感染が落ち着いている今のうちに」と思うのは当然だろう。

もう1つは、国会を長く開いていると、野党の追及が長引く。早々に解散して、国会期間を短くしようということだろう。岸田新内閣に対する野党の問題提起は、やはり新型コロナ対策と、それに伴う経済政策だ。新型コロナ対策については、与野党間に大きな違いはない。

経済対策には違いがあり、野党が「消費減税」を主張している。ただし、減税分の補填については、法人税や所得税の引き上げを考えているため、企業が反対するだろう。衆議院選挙は、10月31日投開票となる。

さて、その結果はどうなるか。私は野党が議席を増やすだろうと思う。

「安倍路線継承内閣」となった今回、自民党は30議席程度減らすのではないか。もっとも菅首相のままであれば、70議席程度減という予想だったのだから、それでも傷は浅い。岸田新首相個人への、私の印象は「素直で柔軟」というものだ。

はっきり言えば、独自のカラーがない。だからこそ、このような党人事、組閣になったのだ。これから岸田首相が、衆院選をどう戦い、自分の「色」をどう作っていくのか。注目していきたい。

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