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女性リーダーたちが流した涙

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 きょうの朝日新聞朝刊の「日曜に想う」に、表題の見出しをつけた印象的な一文があった。論説委員の郷 冨佐子氏による、ドイツのアンゲラ・メルケル首相と、ニュージーランドのジャシンダ・アンダーン首相が見せた涙についての感想文である。

 それによると、メルケル首相は2011年のユーロ危機の際に、当時のアメリカ・オバマ大統領がドイツ連邦銀行に対して圧力をかけるよう要求したのに対して「連邦銀の独立性を求め、憲法で禁じさせたのは、戦勝国のあなた方だ。それを守るのは私の義務です」と涙ながらに訴え、オバマは「やり過ぎたことに気がついた」ということだ。

 アンダーン氏の方は、最近のコロナ禍で、空港にワクチンが届いた映像をスマホで見て、「本当に涙が出ました。馬鹿みたいですよね」と、自らのフェイスブックで告白したということだ。

 筆者はこの記事のまとめとして
「メルケル、アンダーン両氏の涙から伝わってくるのは、自国の危機で必死に踏ん張ろうとする責任感だ。そこには損得化勘定も、男女の線引きもないだろう。個人的には、2人とも「だからやり女は」と非難された形跡がなくてほっとした。泣くことくらい、だれにだってある。」と書いている。

 今の世界で、政治のリーダーが男か女かを論じること自体が無意味になっていると私は思っている。他のすべてのことと同じように、男だけが、あるいは女だけが、政治的な決定権を行使しても、良いことはなに一つない。適材が適所を占めて活躍すればいいだけの話である。

 それにしても、だ。日本ではどうして政治の世界に入ってくる女性がこんなに少ないのだろう。おそらく孤立した文明史の長かった歴史が、男女の役割分担思想を根付かせてしまったのだろう。でも時代は変わっている。あらゆる議会における定員の男女平等制の導入を初めとして、日本の男女平等への歩みは、まだまだこれからだと私は思っている。

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