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《5》自民党総裁選で〝見えたもの〟と〝見えないもの〟の落差

自民党総裁選挙が終わった。いつもながらのショーまがいの光景が延々と続く中であれこれ感じた。ひとつは、名乗りを上げた4人の立ち位置の「見えた」部分と「見えない」部分の変化の落差である。岸田氏は、安倍元首相の過去から今に続く「諸疑惑」を問題視するように見えて、変えた。河野氏は、「原発」でこれまでの主張をあっさり下ろして「現実対応」へと、変えた。男性二人に比べて、女性陣は、その主張を変えていないように見えた。しかし、高市氏には見えないところでの支配者の影が見えた

▲この与党第一党の舞台を見て、野党第一党の枝野氏は自民党は「変わらないし、変われない」と切り捨てた。一国の首相選びが結局は第一党の内輪だけで決められることの不可解さ。総選挙が間違いなくすぐ後に控えているだけに、自民党に対する〝下駄の高さ〟が気になった。メデイアもそこは意識して野党の動きを並行して追っていた。しかし、これがかえって両者の違いを浮き立たせた。立憲民主党も代表選挙をぶつけるぐらいでないと目立たない。変わらぬ「立憲」を感じただけだった

▲さて、公明党である。この期間一切といっていいほど、メデイアは報じなかった。辛うじて最終盤で、山口代表が自公両党における「連立政権合意」について発言したことが取り上げられたぐらいだ。これは歯がゆい。総裁選の諸場面でメデイアが公明党との関係を候補者に聞くということはなかったように記憶する。始めに連立ありき、ではないはず。どちらの党にも本音と建前はある。それを剥がして「見える化」しようとしないメディアでは面白くない。保守、リベラル、革新の鼎立の狭間で中道の存在感がないのは心残りだ

▲それにつけても、この「総裁選び=首相選び」の仕組みは気がかりである。尤も、米国のような一年かけて大騒ぎの大統領選がいいのかどうかは、疑問だが。彼の国が結局は南北戦争さながらの、民主・共和の争いで「分断国家」の憂き目にあっているからだ。民主主義のありようがいわゆる先進諸国家で問われている。一方、中国のような「専制国家」がスピード力を持って国家経営に取り組んでいる。これからの日本をどうするのか。与野党の政治家は〝長過ぎる眠り〟から覚めて、仕事をして欲しい。(2021-9-30)

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