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米軍の無人機による攻撃と民間人の犠牲ー2013年12月衆議院外務委員会での質問をもとに

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 アフガニスタン・カブールにおいて先月、米軍の無人機による誤爆で民間人10人が殺害された事件について、アメリカ中央軍のマッケンジー司令官は誤爆だったことを求め、謝罪するとともに賠償金の支払いを検討しているとのことです。

 2011年9月の同時多発テロ以降、アフガニスタン、パキスタンでの民間人の死者は7万1000人を超えています。特にドナルド・トランプ大統領が2017年に交戦規定を緩和以降激増しています。

 無人機による誤爆、そして民間人の殺害については、十分な調査、準備、そして正当性がない状態で殺害した場合を除き、作戦遂行者の結果責任が問われないことになっています。そして、被害の実態を検証・把握することが困難なこともあって、補償が行われることは極めて少ないのが実情です。

 私は無人機による攻撃の非人道性を身近に感じた経験から、2013年の衆議院外務委員会で、当時の岸田文雄外務大臣にこの点を質問しています。この問題についての政府の回答が非常に歯切れが悪く、逃げ腰であることが理解されると思います。当選できたら引き続き追及していきます。













〇阪口委員 さて、アメリカの無人機について問題提起をさせていただきたいと思います。

 実は、私の個人的な経験もこの問題にはかかわっておりまして、二〇〇二年の秋から冬にかけて、ちょうど九・一一のテロが発生し、また、テロとの闘いが行われていた、当時のパキスタンのトライバルエリアにおいて、私は、選挙の監視、調査、そして報告をするという仕事を現地において行っていた経験がございます。

 当時は、オサマ・ビンラディンを初めとするアルカイダの一派が、まさにパキスタンの行政や警察権が及ばないトライバルエリア、部族支配エリアに潜伏をしている、このように言われておりまして、アメリカによる爆撃が行われておりました。大変な数の犠牲者が出ていると同時に、私も、現地で活動する中で、場合によっては攻撃に巻き込まれるリスクもある活動であるということを現地で認識しておりました。

 当時、少しでも現地の社会に入っていくためということで、私も民族衣装を着て、ひげを生やして活動していました。私の顔は、余りひげが似合う、立派なひげを蓄えるそういった顔ではないんですけれども、しかし、少しでも現地になじんで、奥深く入っていこうとすると、そういった攻撃を受けるリスクが生じ得るということ。

 また、よく聞かれたのは、日本政府の基本的な考えはどうなんだということなんですね。要するに、アメリカの側に立つのか、それとも、我々の側に立って、アメリカのこういった攻撃をやめさせる、あるいは何らかの問題提起をする意思があるのかということも聞かれました。

 このような、本当に現地に住んでいる人々、民間人の方々にとっては、突然ミサイルによって攻撃をされる、これは大変に大きなストレスを感じる、人道的な問題であると思います。

 こういった私自身の個人的な経験に基づいて問題提起をさせていただきたいと思うんですが、まず、二〇〇九年、オバマ大統領がノーベル平和賞のスピーチで述べた言葉、短い言葉ですので引用させていただきたいと思います。

 一定の条件が整ったときのみ戦争は正当化される、最後の手段として、また自己防衛のために、適切な武力で遂行され、民間人は可能な限り犠牲にしないという条件である。オバマ大統領は、スピーチの中でこのようなことを述べております。

 ところが、この十月、国連は、米国、英国などの無人機攻撃による各国市民の被害について報告を行いました。まさにパキスタンやアフガニスタンにおいては、二〇〇四年以降、市民四百七十九人以上が死亡したという結果を公表いたしております。そして、全体の死者は二千二百人であるということも述べております。

 そして、この市民の犠牲に対して責任がある国として、経緯を調べて公表する義務を負うと指摘、無人機攻撃の大半を実施している米国に対しては名指しをし、事実関係を明確にするように求めた、このような報道がなされております。

 また、ヒューマン・ライツ・ウオッチやアムネスティ・インターナショナルのような国際人権団体も同様の指摘を行って、この無人機による爆撃、そして、そこに一般人の被害が多数出ているということに対して、国際社会としては真剣に向き合っていかなければいけない、今そういう時期に来ていると思います。

 まず、大臣にお伺いをしたいんですが、この数字、四百七十九人の民間人が巻き添えになっているということについて、これは数字の大小ではないと思いますが、この事実についてどのようにお考え、お感じでしょうか。

○岸副大臣 お答えを申し上げます。

 委員の御質問にもございましたとおり、アフガニスタン及びパキスタンにおきましては、テロとの闘いがいまだ続いております。その中で、無辜の民間人の方が多数犠牲になられている、このこと自体は大変痛ましいことだというふうに考えておる次第でございます。

○阪口委員 痛ましいことであると思いますという後に、もう少し言葉を期待したんですが、少し官僚的な答弁であったのかなという思いもいたします。

 では、大臣はいかがでしょうか。

○岸田国務大臣 もちろん、今、岸副大臣から答弁させていただきましたように、こうしたテロとの闘い等によってさまざまな地域において民間人の犠牲が出ていること、大変痛ましいことだと思います。

 そして、その実情や背景や理由につきましては、それぞれの地域において、場面において、さまざまなものがあります。やはり我々は、それぞれ個別に具体的に対応を考えていかなければならないと思いますが、基本的に、暴力の停止、そして非人道的な状況の改善、こういったものに対してしっかりと努力をしていく、こうした貢献を行うことは考えていかなければならないと思います。

○阪口委員 今、非人道的な状況の改善というお言葉がありましたが、まさに米国の爆撃によって非人道的な状況が生まれているということ、これはやはりしっかり認識をしなければいけないと思います。

 その上で、さらにお聞きしたいんですが、このようなケースにおいて、テロリストを殺害する上で、どうしても民間人の犠牲というもの、これは避けられていないというのが現実だと思います。

 民間人の巻き添え、被害というのは、これはもうやむを得ないものなんでしょうか。テロリストを殺害する、この大義のためにはいたし方ない犠牲であるとお思いでしょうか。あるいは、やはりこういった人道的被害というものは徹底してなくしていくという立場に立つべきだとお考えでしょうか。この点、お答えをいただきたいと思います。

○岸副大臣 先ほども委員からもお話ございましたけれども、現地で行われているテロとの闘い、これは我が国もテロとの闘いについては重視をしておるわけでございます。

 その中で、先ほどオバマ大統領のお言葉も引かれました。やはり、民間人がそういった攻撃に巻き込まれるということは極力避けていかなければいけないんだと思います。

 先ほど大変痛ましいという答弁をさせていただいたんですけれども、これは、無人機であろうと、いかなる攻撃であろうと、民間人が巻き込まれるということは極力避けなければいけないことでありますし、事実として犠牲者が出ているということについては大変痛ましいことである、こういうことでございます。

○阪口委員 国連は、責任がある国は経緯を調べて公表する義務を負うと指摘して、米国を名指ししているわけですが、基本的に、日本政府としては、国連を支持するのか、あるいは米国を支持するのか、どちらの態度を現状でとっているのか、今後とるのか、この点についてはいかがでしょうか。

○岸副大臣 戦闘の方法についてでございますけれども、いわゆる軍事的必要性と、また、文民及び民用物の保護という人道的な要請の、双方の要素を考慮しなくてはならないわけでございます。

 こうした観点に立ちまして、砲爆撃につきましては、軍事目標に限られるべきであるという区別原則等をしっかり考慮する必要があるものと理解をしております。

○阪口委員 まずは情報開示をするということが、仮にアメリカがみずからの正当性を国際社会に対して訴える場合においても、これは最低限必要なことだと思うんですが、アメリカ政府は、基本的に、これは秘密作戦であるということを理由に、国連や、そして遺族が求める情報開示には応じず、説明責任を果たしていないということであります。

 一度の無人機攻撃で何人の兵士が殺され、そして何人の民間人が犠牲になったのか、これは判断するのも大変に時間がかかります。何といっても、一万キロ以上離れた米国の本土において、そこで赤外線カメラによる情報をベースに攻撃をオペレーターが行うわけですから、現地における作戦と比べても、みずから検証すること、これ自体も困難が伴うものだと思います。

 しかし、民間人を結果的に殺しておいて、その事実を判明するための努力をしない、これは、これ自体、大変に人道的な問題をはらむものだと思いますが、この点について、どのようにお考えでしょうか。

○岸田国務大臣 御指摘の、パキスタンにおける米軍の無人機攻撃ですが、こうした個別の案件において、米国とパキスタンが、これまでどのような経緯を経て、そして、どのような背景のもとに、どんなやりとりをし、あるいは約束等があるのかないのかとか、さまざまな事情について、我が国としては詳細を知る立場にないものですから、その辺を確認できない立場から評価ですとかコメントするのは、ちょっと適切ではないのかもしれないとまず思っております。

 ただし、この無人機の問題は、国際世論の中で、さまざまな議論の中で、今大きく取り上げられようとしています。

 我が国としましては、一般論として、こうして大きな議論が起こりつつあるわけですから、こういった問題について、引き続き大きな関心を持って注視をしていかなければならない、これだけは間違いなく言えるのではないかと思っています。

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