- 2021年09月17日 11:42
総裁選「最大のテーマは社会保障改革」河野太郎行政改革担当大臣
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Japan In-depth編集部(石田桃子)
【まとめ】
・河野太郎行政改革担当相、16日報道各社のインタビューに答えた。
・様々な政策課題に対し、国民とキャッチポールしながら解決していく姿勢強調。
・国民の皆様にきちんとメッセージを出し、支援頂くことが大事と述べた。
自民党総裁選告示日を9月17日に控え、河野太郎行政改革担当大臣は16日午前、衆議院議員会館で報道各社のインタビューに答えた。会場には約40人の記者が集まった。
〇新型コロナウイルス感染症への対応
「抗原検査キットを大量に生産してコストが安くなって検査期間が短くなれば、いろんな場面でこれを活用して経済を元へ戻すところに使えるようになる」。
イベント、学校、飲食店などで抗原検査を実施すれば、感染症拡大防止に資するとの考えだ。
「そうやっていろんな活用ができるものなのに、制約がかかって、規制がかかってできていないというのは、ワクチンの時もありました」。
ワクチン製造工場に対する認証や、ワクチンの有効期限に関する日本独自の制約が、速やかで安定的なワクチン確保を困難にしたと指摘した。
「おかしな流儀をまず撤廃しなきゃいけないというのが、大至急やりたいと思っています」。
ワクチン2回の接種後でも「ブレークスルー感染」する可能性についても触れた。
「やはり検査をするというのがすごく大事。そのために、早くできる検査を安いコストでたくさん提供する。これを日本の製造業に頑張ってもらいたいと思います。そのために、必要な設備投資を国が支援することは、当然やるべきこと」。
デジタル化によるコロナ対応策も提示した。
一つは、新しいデジタル製品を用いた自宅療養者支援の仕組みづくり。
「今日夕方、視察に参りますけれども、腕時計型のパルスオキシメーターというのがある」。
一定時間ごとに装着者の血中酸素濃度を自動で測定し、一定の数値を下回ると警報を発し、即座に患者を酸素センターや臨時病院へ送るような仕組みが想定できるという。
自宅療養者に対する抗体カクテル療法の使用についても、酸素センター・臨時病院・自宅での投与を即座に予約するシステム構想を示した。
もう一つは、支援金の申請手続きの効率化。
「いまだに手書きの申請書で、申請してから何ヶ月もかかって支援金が入る。もう第5波になっているわけですから、本来なら飲食店は最初に全部登録してデジタル化しておいて、次からは、ボタンを押したらその場で口座に支援金が入力されるというシステムが立ち上がっていなければおかしいはず」。
国・都道府県・市町村という複数の窓口からの通知に対応する煩雑さについても、改善すべきとした。
「デジタル能力を最大限活用した支援策と言うのをやはりどんどん入れていかなくてはいけないと思います」。
〇総裁選の争点
「自由民主党が国民に耳を傾ける政党であり続けるのか、国民の声よりも何か余計に耳を傾けなければいけないものがあるのか。それが一番問われてしまっているのではないか」。
個別の政策については、「国民の皆さまからの社会保障改革に対する要望があるにもかかわらず、なかなかそれに対応できてこなかった」と批判。
従来の政策を見直し、
・「日本の人口構成をなんとか釣鐘型に戻していく」ような子育て支援
・「年金制度ではなくて、将来の年金生活」を守る年金改革
・レセプトの電子化を最大限活用した「医療の適正化、医療費の適正化」
を実現することの必要性を訴えた。
「年金、医療、介護、子育て、社会保障分野の改革をしっかりやるというのが私にとって最大のテーマ」。
〇年金制度
「少なくとも最低保証部分は最低保証されなければならない。ということは、保険料をもらってやるのではなく、税でやるしかない。ただし、最低保証が必要ない方には税からは払わなくても良い。そこはフローバックさせてもらって、不必要な支払いが起きないように」。
この方法であれば、最低保証の金額と消費税とが一対一対応で決まる考え方で、「議論がしやすい」という。また「応分に能力のある人にはその分を負担していただく」考えからも望ましいという。
二階部分については、所得に応じて「自分が拠出した分プラス金利が、リタイアした時の平均余命で戻ってくる。平均余命より早く亡くなってしまった場合にはそこで打ち止めにさせてもらって、それをつかって平均余命よりも長生きした人にその分きちんと手当てをする」。
「二重の負担を解消するには、短期間でやるとその世代だけに負担が出ますから、なるべく長い年月をかけて少しずつ解消すればいいと思っています。厚労省は『そんなの非現実的だ』と言いますけれど、私は今の、先どうなるかわからない年金制度を維持していく方が非現実的ではないかと思います」。
「自分たちの将来を若い世代にも考えてもらうという意味で、いろんな考え方をオープンにして、『どうですか』と、国民とのキャッチボールをしながら決めていきたい」。
〇拉致問題
「早期解決するには、やはりトップ会談しかない」。「最大限そのための努力を外交的にしていきたい」。
〇北朝鮮による弾道ミサイル
「一つは情報収集能力を高める必要がある」。
対北朝鮮に限らず、他の分野でも重要だと指摘した。日本がファイブアイズに加わり「シックスアイズになるところまで」高めることが「ベスト」だとした。
「北朝鮮の核やミサイル、中国の軍事能力の拡大、一方的な現状変更の試みともとられかねない動き。東アジアではかなり、安全保障に関しては緊張した状況がこれからも続くだろうと思います。そういう中で、きちんと優先順位をつけて、どう対応していくのかという、総合的な戦略を作るというのが大事」。
ただし、中国の軍事予算が日本の防衛予算を大きく上回る現状に、「同じことをやっているのでは勝てない」と危機感をにじませた。「ゲームチェンジになるような戦略、技術というのは何なのか、それにしっかりと投資できる、予算を付けられる、そういう枠組みのことを考えていかなければいけない」。
〇安倍・菅政権
「例えば2050年カーボンニュートラル、行政のデジタル化はしっかり続けていかなければいけないと思います。領土問題を解決して、日露平和条約を締結するという安倍内閣の方針はこのままやっていきたい」。
菅政権については、「非常に密度の濃い一年だった」と述べた。
「2050年カーボンニュートラルということを総理が最初に打ち出して、日本も気候変動・気候危機の対応に当たるぞという意思表示が世界に向けて発信され、日本もそういう議論のテーブルつくことができるようになりました。エネルギー基本計画で再生可能エネルギー最優先の原則というのがうちだされ、カーボンニュートラルに向けて、また、再生エネルギー産業という新しい産業の育成に向けて大きな一歩を踏み出したことになりました。デジタル庁の打ち上げということで、行政のデジタル化にむけて扉を開いた」。
デジタル化は、プッシュ型の子育て世帯支援金の給付、規制改革、ワクチン接種管理、の後押しになったとした。また、高齢者のワクチン接種目標達成、バイデン大統領との首脳会談についても評価した。
ただし、「背中で語るようなところがあった」「(国民に対して)もう少し丁寧に説明をして、キャッチボールをして、賛成して頂けるかどうかは別として『意図はよくわかった』というところまでもっていけばよかった」と述べた。
〇北方領土問題
「日本として日露関係というのは非常に大事」。
安倍・プーチン間の、領土問題解決・日露平和条約締結という方針での合意について、「日露両国において大事」と評価。「今度はトップ(会談)でやりましょうということができたら」と述べた。
「交渉の中身について申し上げるのは適切ではないと思いますが、日本の国益に最大限沿ったことをやっていくというのは当然」と述べた。
〇安全保障
「コロナ禍で国際秩序の中の分断が少し加速しているような気がしています。自由主義・民主主義・法の支配・基本的人権といった共通の価値観を共有する部分と、いわば独裁・監視社会と言ってもいい部分との間が少しずつ亀裂ができているような気がしています」。
「私は、自由民主主義・法の支配・基本的人権といったような基本的価値というのはしっかりこれからも守っていかなければいけない部分というふうに思っています。日本一国ではできません。多くの価値観を共有する国々との連携でやっていかなければいけない」。
米英豪がインド太平洋地域の安全保障枠組みを創設することについて、「3か国との連携は日本にとっても非常に重要」と述べた。
「中国の軍事拡大が続くということであるならば、日本としても様々なことを考えていかなければいけない」。
3か国がメンバーである「ファイブアイズ」との連携の重要さを再び強調した。
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