- 2021年09月16日 15:53
きょうだい格差・きょうだい差別をしてしまうのはなぜ?子どもの人格への影響は甚大と知っておこう
1/2「上の子の時にはうまくいったのに、下の子ではうまくいかずに叱ってばかり…」「下の子だとかわいいけれど、上の子が甘えてくるとイライラする…」など、同じように育てていても、きょうだいでお子さまへの接し方や感情に差が出てしまうことに悩んでいるおうちの方も多いのではないでしょうか。アメリカやイギリス、オランダで心理学を学び、子育て心理学が専門の佐藤めぐみ先生に、なぜきょうだい格差・差別が生まれてしまうのか、お話を伺いました。

この記事のポイント
- きょうだい格差・差別とは。なぜ起こるのか
- きょうだい差別をしてしまう親の心理とは
- きょうだい差別をしてしまう親の特徴とは
- きょうだい格差・差別の子どもへの影響は甚大
- きょうだい格差・差別を減らしたいと思ったら
- きょうだい格差・差別から心理的虐待に発展させないために
きょうだい格差・差別とは。なぜ起こるのか
—上の子だけ、下の子だけ、中間子だけという差別が生まれてしまうのは、同じ親から生まれた子どもであっても、「同じではないから」です。例えば、兄と妹であれば、「性別の違い」。5歳と2歳であれば、「発達段階の違い」。他にも、持って生まれた個性が違うので、その個性の違いによる、「子どもの育てやすさ、育てにくさの違い」があります。また、親も一人の人間なので、自分の好みに合う・合わないという「相性」もあると思います。
発達段階の違いによるきょうだい格差は、例えば上の子が5歳、下の子が2歳の場合、2歳の下の子がイヤイヤ期で手に負えない状態で、それに比べると上の5歳の子は話がわかるので、上の子が好き、といった場合などがあります。そういった場合は、数年経って、次は上の子が第二次反抗期に入り、下の子が小学校低学年のかわいい時期となり、立場が逆転するということもあります。そういったケースのきょうだい格差は、一過性のものであることが多いです。
きょうだい差別をしてしまう親の心理とは
—きょうだい格差・差別を持続的に引き起こしてしまう親の心理はいくつかあります。子どもは一人ひとり違う「気質」、言い換えると「その子らしさ」を持って生まれてきています。気質とは、例えば、「活発さ」や「粘り強さ」など、心理学的には9つに分類されます。きょうだいであっても、親子であっても、この度合が違うので、子どもと親、それぞれで考えてみます。親と子の気質が似ている場合は、理解しやすい部分も多いですが、全く違う場合は、親がどれだけ子どもの気質を理解し、許容できるかということが大切です。私が相談を受けるケースでも、親が子どもの気質に気づけていない、または無理やり子どもの気質を変えようとして、親子関係がうまくいかないという場合が多いです。

きょうだい差別をしてしまう親の特徴とは
—また、親が完璧主義者で理想が高すぎてしまう場合や、親の許容範囲が極端に狭い場合も、子どもとの関係がなかなかうまくいきません。そういった場合、「私はきちんとやっているのに」「上の子の時はうまくいったのに」などという気持ちになり、「この子は受け入れられない」となってしまうのです。
だから、上の子も下の子も、それぞれの気質があることを理解し、許容できる範囲を広げていくことが大切です。きょうだいであっても、気質が違えば、スタート地点が違う迷路のようなものです。いいとか悪いとか、高いとか低いとかではなく、それぞれをゴールに導くためのルートが違うと考えると分かりやすいかもしれません。きょうだいを「同じように」育てることにこだわりすぎずに、その子に合った育て方、関わり方が大事だと思います。
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