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総裁選「改革マインドが強い人に勝って欲しい」日本維新の会馬場伸幸幹事長

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ⓒJapan In-depth編集部

安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)

【まとめ】

・維新は与党の補完勢力としてやってきたわけではない。

・総選挙後キャスティンブボートを握ることがあれば、自分たちの政策が実現できるかどうかが最大の判断基準。

・自民新総裁には改革マインドが強い人になってもらいたい。

自民党総裁選に注目が集まる中、野党の存在感は薄れる一方だ。衆院選前に野党の結集はあるのか?立憲民主党の平野博文選対委員長に引き続き、日本維新の会馬場伸幸幹事長に話を聞いた。

安倍: まず、一年間を振り返って、菅政権をどのように評価しているのか?

馬場氏: 「菅総理に菅官房長官なし」と言えるのではないか。総理自身は一生懸命やっているのだけれども、政権の土俵を作ったり掃いたりする役割の人間の実力が発揮されていなかったといえる。

安倍: 菅政権の評価できる部分は?

馬場氏: 携帯電話の料金引き下げは評価できる。これまでも携帯電話の料金が高すぎることは指摘されていたからだ。また、私が堺市の市会議員をやっていた際、不妊治療に対するサポートに力を注いでいた。しかし、地方でどれだけ議論をしたとしても、保険適用にしてもらわなければ解決できない問題で、議論が行き詰っていた課題だった。少子化対策への近道として、子供を作りたいけれど出来ない人たちに対して、医療的なサポートを行って子供が出来るのであれば、税金を使ってサポートをするのは当たり前のことだ。菅総理が英断で不妊治療政策を実行したのは評価出来た。菅政権は、これまで言われ続けていたような国民の身の回りの課題に対して切り込んでいたのではないか。

安倍: 菅政権のコロナ対策はどう評価しているか?

馬場氏: コロナウイルスに関しては、これまで誰も経験したことが無い出来事だ。経験したことの無い出来事に対して、永田町、霞が関の人々はとても弱い。そのため、危機管理や緊急事態の対応は苦手な分野だ。だからこそ、後手後手の対応になっていた印象がある。

安倍: コロナ対策の何が問題だったのか。

馬場氏: 状況が常に変化するからこそ、先読みが重要で、即応性のある対応が必要である。そして、国民が納得できるような対策を次から次へと示していかなくてはならない。

安倍: 感染症も広義の安全保障と言える。憲法には緊急事態条項が無い。万が一細菌兵器が国内に入ってきたとしても、今の法体系ではロックダウンも出来ない。どのように考えるか。

馬場氏: 政治家の決断だけでは出来ないことがある。アフガニスタンの邦人救出の問題に関しても、自衛隊は韓国よりも早く準備して、現地入りできていたが、安全法制の間で逡巡していた間に、韓国は救出出来た。日本が動き出した時には時すでに遅しだった。一分一秒を争うような時に、動ける政治家も必要であるが、憲法をはじめとした法体制に関しても、その都度対応しなくてはならない事が、コロナやアフガニスタンの問題から国民に伝わったのではないか。

安倍: 政権交代のためには野党が結集しなければならない。「維新の会は与党なのか野党なのかよく分からない」と他の野党は言っている。今後の勢力図をどのように考えるか。

馬場氏: 「(維新は)与党か?野党か?」と言う考え方は、「永田町病」にかかっていると言える。地方議会は二元代表制、国会は議院内閣制と制度は違うものの、地方議会では首長が市民にとって良くないことをしようとした場合、与党議員でも反対する。首長が良いことをしようとした場合は、野党議員でも賛成する。何党であろうとも、市民のためになることであれば賛成すべきで、市民のためにならないならば反対すべきだが、そうなっていないことが無党派層が増加している最大の要因である。国会が議院内閣制であったとしても、国民のためになるなら賛成し、良くない場合は反対して、修正させていくという政党の在り方を考えていかなくてはならない時代になったと思う。

これまで予算に関して反対もしてきた。維新の会は与党の補完勢力としてやってきた訳ではない。誰が新総理になったとしても、このスタンスは変わらない。

安倍: もし、衆議院選挙で与党も野党も過半数を取れず、維新の会に協力の声がかかった場合、閣内に入るのか閣外協力を行うのか?

馬場氏: 具体的なことは分からないが、維新の会がキャスティング・ボートを握った場合、維新の会として訴えてきたことを本気でやる姿勢があるのかどうかが協力の判断基準になる。大臣になりたいと思っている訳ではないので、閣内か閣外かという点に関しては、ケースバイケースだ。自分たちの政策が実現できるのかどうかが最大の判断基準だ。

安倍: 立憲民主党は共産党と選挙区調整をしている。

馬場氏: それは永田町病の重症患者と言える。政治は妥協の産物であるという側面はあるものの、超えてはけない線がある。それを超えてしまうと、政治ではなく、ただの権力遊びになってしまうと思う。

安倍: 立憲民主党はその線を越えてしまったということか。

馬場氏: 立憲、社民、共産、れいわ、市民連合の政策協定には驚いた。自分たちからは考えられない。「勝って政権を取ったら良いんだ」という考え方は、民進党がいい例だった。考え方が違う人たちが集まった結果が、あのような形になった。歴史から学ぶべきではないか。

安倍: その時から何も変わっていないということか?

馬場氏: そうですね。

安倍: それには維新は与しないと?

馬場氏: そうです。

安倍: 誰に次の総理・総裁になって欲しいと考えているか?

馬場氏: 改革マインドの強い人になって欲しい。改革マインドの強い人が総裁になった場合、維新のカラーが消えてしまうのではとよく言われるが、消えてもいいと思っている。改革競争を行って、日本が良くなっていくのであればそれでいい。

総裁選挙だからこそ、多くの候補者が自分のカラーを出しながら理想を語っているが、就任してから行動が伴うのかを拝見させていただいて、出来る事は協力し、あかんことは反対・修正していきたい。だからこそ、衆議院選挙で数を増やしていかなくてはならない。

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