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  • ロイター
  • 2021年09月09日 14:36 (配信日時 09月09日 14:29)

情報BOX:新型コロナ変異株、主流のデルタ以外も科学者は警戒の目


[シカゴ 8日 ロイター] - 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないため、世界保健機関(WHO)が決めたギリシャ語のアルファベットで呼ばれる変異株が、次々に登場。その一部は感染力が強まったり、免疫の防御態勢をすり抜けたりする性質を持つ。

科学者が引き続き注目するのは、現在、世界中の変異株で圧倒的な比率を占めるデルタ株だ。しかし、新たに主流となる可能性がある他の変異株の動向も追い続けている。    

<デルタ株>

インドで最初に発見されたデルタ株は、依然として最も心配な変異株だ。多くの国でワクチン未接種者に広がっているだけでなく、ワクチン接種完了者への感染力も、以前の変異株より強いことが証明されている。

WHOはデルタ株を「懸念すべき変異株」に指定。これは感染力が強まり、より深刻な症状を引き起こすか、ワクチンや治療の効果を低下させる力があることが示されているという意味になる。

カリフォルニア州サンディエゴのラホヤ免疫研究所のウイルス学者、シェーン・クロッティ氏の話では、デルタ株の異常な力はその感染力の強さにある。

中国の研究者は、デルタ株感染者の鼻孔にあるウイルス量は、従来株の1260倍多いことを突き止めた。また、幾つかの米国における研究では、デルタ株に感染したワクチン接種完了者のウイルス量は、未接種者と変わらないとの結果が示された。ただ、これはより詳しい調査が必要とされる。

従来株は発症までの潜伏期間が7日あったものの、デルタ株は発症がそれより2─3日早く、免疫機能が防御態勢を整えるための時間も短い。

<ラムダ株>

昨年12月にペルーで最初に見つかったラムダ株は、一時新たな脅威として注目されたが、その後は勢いが衰えているようだ。

確かに7月には、感染者増加が報告された。しかし、変異株の追跡データベース、GISAIDのデータに基づくと、過去4週間は世界的に感染が減ってきた。

WHOはラムダ株を「注目すべき変異株」に指定しており、感染力の変化や症状深刻化につながる変異性を持っているとはいえ、なお詳しい調査が行われている。複数の研究では、ワクチンが生み出した抗体への耐性も備えていることが分かった。

<ミュー株>

当初「B.1.621」と呼ばれていたミュー株は今年1月、コロンビアで最初に発見された。WHOは8月30日、幾つかの気掛かりな変異性があるとの理由で「注目すべき変異株」に指定した。

ミュー株には「E484K」「N501Y」「D614G」といった重要な変異が含まれ、それらはいずれも感染力の高まりやワクチン効果低下と関連している。

先週にWHOが公表した報告によると、ミュー株は南米と欧州で感染者の比率が比較的高い。ゲノム解析されたウイルスに占めるミュー株の比率は世界全体では0.1%未満に下がった。その半面、コロンビアでは39%、エクアドルでも13%だった。これらの地域では、感染者が着実に増加しているという。

WHOは、南米のとりわけデルタ株とともに流行が広がっている地域で、ミュー株が今後どう変異していくか注視姿勢を維持すると述べた。

WHO新興感染症部門責任者のマリア・バンケルコフ氏は、ミュー株の流行は世界的に引き潮になっているとしながらも、丹念に監視していくべきだと指摘。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は先週の会見で、米国の当局者も事態を見守っているが、今のところミュー株を差し迫った脅威とみなしていないと説明した。

<次なる敵>

ワクチン未接種の大きな集団が幾つかあると、ウイルスが拡大してどんどん新しい変異株が生まれる機会が増えるだけに、接種率を高めることが重要になる。

専門家は、接種率が非常に低い貧しい国の人々の間で未知の変異株が出現するのを阻止するには、世界全体で接種率を上げていく取り組みが必須だと強調する。

一方、現在のワクチンは重症化や死亡を防げるものの、感染自体は止められない。たとえワクチン接種完了者でも鼻腔内ではウイルスが増殖し、彼らが微少なエアロゾル粒子を飛散させて他人に感染させる事態が起こりえる。

ミネソタ州のメイヨー・クリニックに所属するワクチン開発者、グレゴリー・ポーランド博士によると、新型コロナウイルスを打倒するには感染を止める新世代のワクチンが必要になる公算が大きい。

同氏や他の専門家は、それまでの間、新たな変異株の出現に対して世界がもろさを抱える状態が解消されないとの見方を示した。

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