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【ウォルマート】、開始2年も拡大しない冷蔵庫内への宅配サービス!原因は巣ごもり?

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■ニュースサイトのブルームバーグは今年4月、ウォルマートが今年7月からジョージア州アトランタで「インホーム・デリバリー(InHome Delivery)」を展開すると報じた。

しかし同サービスは9月になってもアトランタでまだ開始されていない。

ウォルマートのインホーム・デリバリーは冷蔵・冷凍が必要な食品も留守時に配達でき、配達員が冷蔵庫に直接入れることで利便性を高めるサービス。

インホーム・デリバリーは2019年10月、ミズーリ州カンザスシティやカンザス州カンザスシティ、フロリダ州ベロビーチ、ペンシルベニア州ピッツバーグで開始した。

今年に入ってからはアーカンソー州北西部やフロリダ州パームビーチ地区でも始められている。

 インホーム・デリバリーはスマートフォン・アプリの遠隔操作でドア(もしくはガレージドア)を開錠・施錠できるレベル・ホーム(Leve Home)のスマートロックを購入する必要がある。

ウォルマート・アプリとは別にインホーム・デリバリーの専用アプリもダウンロードする。

同サービスの配達員は万が一事故を起こしたり、利用者宅に損害を与えた場合に備え、最大100万ドル(約1.1億円)が支払われる損害賠償保険にはいっている。

インホーム・デリバリーの宅配時間は午前9時〜午後6時まで。

配達員は利用者宅で専用のアプリを使ってドアを開錠する。シューズカバーに手袋・マスク姿の配達員が利用者宅に入り、注文品を冷蔵庫に詰めたり、ガレージの冷蔵庫内に置いたりするのだ。

配達員はカメラを装着しており、利用者は宅配の様子をリアルタイムでスマートフォンで確認できる他、録画(録画データの保存期間は宅配から7日間)でも専用アプリを介してチェックできることになる。

返品がある場合は配達員が持って帰ってくれるサービスも含まれており、梱包したり宛先ラベルを貼る必要はなく、ドアの近くに置いておけばOKとなっている。返品処理も翌日には完了する。

 なおパンデミックの影響で同サービスは昨年8月、コロナ対策でサービス内容を変更。ミズーリ州カンザスシティとフロリダ州ベロビーチではキッチンにある冷蔵庫に入れるサービスや一時的に中断し、家のドアの内側に注文品を置いていくだけだった。

現在は配達員の検温や手袋の着用、さらに冷蔵庫のドア等、作業後に消毒するなどの処置で再開している。

インホーム・デリバリーの利用料金は月額19.95ドル(サインアップから30日間は無料)で配達員へのチップは不要となる。

またインホーム・デリバリーには昨年9月から開始された年会費98ドル(月額12.95ドル)のサブスクリプション「ウォルマート・プラス(Walmart +)」が含まれる。

ウォルマート・プラスはスーパーセンターにある食品や日用品、オモチャ、家電品などを対象に無制限で無料で当日宅配を受けられるサブスクだ。

ウォルマート・プラスにはガソリン割引や店内での買い物時でのセルフスキャニング・チェックアウトの特典もある。

インホーム・デリバリーに加わることで自動的にウォルマート・プラス会員となるのだ。

利便性が高いインホーム・デリバリーには大きな問題がある。冷蔵庫への直配サービスはプライバシーの問題や心理的なハードルがあるのだ。

調査会社シビック・サイエンス(CivicScience)が4月19日〜21日に成人3,426人を対象に行った調査によると、10人中9人がプライバシーの問題で同サービスは不要と答えている。

調査会社アプトピア(Apptopia)はインホーム・デリバリー専用アプリのダウンロード数が鈍化していることを報じていた。

 インホーム・デリバリーの専用サイトでは、それぞれの地域で活躍する配達員の画像に名前、勤続年数や役職のプロフィールを掲載し、心理的なハードルを取り除こうと腐心している。

インホーム・デリバリーはチップが不要なので宅配を頻繁に利用する利用者には割安に映るが、知らない人を留守宅に入れることはメンタル的な障壁がまだまだ大きいと言えるようだ。

計画されているジョージア州アトランタでの展開にはまだ時間がかかりそうだ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。オンライン・コンサルティングの質疑応答で先日、ウォルマートのインホーム・デリバリーについて聞かれたのでアップデートしてみました。

結論から言えば、配達員が留守宅に入って冷蔵庫を開けて生鮮品等の注文品を置いていくサービスは期待していたほど広がっていません。スマートロックをドアに取り付ける必要があり、年会費は149ドル(月額は12.95ドル)とコスト高。

そして何よりも他人に冷蔵庫内を見られるが恥ずかしいという心理で進んでいないのではと推測しています。ターゲット顧客は一軒家に住む、共働きで忙しい若い夫婦でしょう。

ただコロナ前に比べればリモートワークが進んでいるので家を留守にする人は格段に少なくなっているのではと思います。どちらかが家にいるのなら、通常の宅配サービスで十分でしょう。そういった人はウーバーイーツを利用する機会のほうが多く、食材を注文してまで料理する人も限られるのではと思います。

結局のところ割高な会員費を払ってまで利用しようとする人は限定されるでしょうね。

 インホーム・デリバリーを使って「『開けたら人がいる』が結局、一番怖い説」を冷蔵庫で実験してもらいたいなぁ〜(笑)

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