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親野先生に聞いた!1年で一番不安を感じる子どもが多い夏休み明けに、不安を見逃さない方法とは

新学期の始まりは、元気にスタートしてほしいと思うもの。でも、実は「夏休み明けの始業式は1年で一番、不安を感じる子どもが増える日」と言われ、心配事を抱える子どもにとっては辛い気持ちが大きくなるときでもあります。子どもの不安を見逃さないために、また、不安を感じたときにはどう対応すればいいのか、教育評論家の親野智可等先生にうかがいました。

この記事のポイント
  • 多いのは人間関係の悩み。観察力を発揮して
  • 親が共感に徹すると子どもは話しやすくなる
  • 子どもから「学校を休みたい」と言われたら
  • 「必ず解決してあげる」という強い気持ちで行動する

多いのは人間関係の悩み。観察力を発揮して

学校生活から解放され、安心できる家でのんびり過ごせる夏休みは、子どもにとって平和な期間です。その分、学校生活に何らかの悩みや心配事を抱えている子は、休みの終わりが近づくにつれ、気が重くなり不安感が増していきます。悩みの理由として多いのは、いじめが怖い、先生とうまくいかない、クラスに馴染めないなどの人間関係によるもの。大人の目には小さなことに映るような出来事が、子どもにとって大きな負担になっていることもあります。

その他の理由としては、「勉強が分からない。授業についていけない」「親子関係や家庭環境の変化。親子関係がうまくいっていない」「漠然とした不安感」などもあります。

子どもとしては、家にいるときくらい学校生活での不安や悩みは忘れていたいと思いますし、家族に心配をかけたくないという気持ちもあって、なかなか言い出しにくいもの。おうちのかたが注意深く様子を見て、気づいてあげることが重要です。夏休みの終わりが近づいて、元気がなくなってきた、新学期が始まってから笑顔が少ないなど、気にかかることがあれば、丁寧に対応しましょう。

親がたっぷり共感すると子どもは話しやすくなる

気になる様子が見られたら、まず子どもに安心感を与える穏やかな接し方を意識しましょう。そして、「どうしたの?」「何か困っていることはない?」とたずねるときは、「話を聞くよ」という雰囲気で。話したくない様子なら、問い詰めたりせず「何かあったら話してね」と言って切り上げて。気にかけてくれていると伝われば、おやつを食べているときやテレビを見ているときなどに、ふと話し出すこともあります。

子どもが不安を口にしたときは、「そうなんだ。それは嫌だよね」と、共感の言葉を返しましょう。話を聞きながら、もっと知りたい、ここはどうなの? と気になることが出てくると思いますが、子どものペースに任せてゆっくりと聞き、たっぷり共感してください。そうすることで、子どもは話しやすくなりますし、結果的にいろいろな情報が出てきて状況を把握しやすくなります。

アドバイスや励ましも、いきなりではプレッシャーになるので、じっくり話を聞いて、共感してから。絶対に言ってはいけないのが「あなたも悪いよ」と、子どもを否定することです。子どもは自分の不安をわかってもらえない悲しさと助けてもらえない不信感で絶望的な気持ちになってしまいます。

また、「どうしよう」「大変だ…」と親が子ども以上に慌てたり不安がったりすると、子どもは余計に心配になってしまいます。子どもが話してよかったと思えるように落ち着いて受け止め、「話してくれてありがとう」と伝えてください。

子どもから「学校を休みたい」と言われたら

心配事を家族に話し、溜め込んでいた気持ちを吐き出しただけで気持ちが軽くなることもあります。しかし、うまく話せなかったり、不安が強かったりして「学校に行きたくない」と言う場合もあります。学校を休ませるかどうかは判断が難しく、迷うところです。休ませることで次に登校するタイミングを失ってしまう可能性もありますが、登校にこだわることで子どもを追い詰める危険もあり、休ませる選択をした方がよい場合もあります。

登校については、冷静かつ慎重に判断する必要があります。どちらにしても、子どもの様子に気を配り、経過を見ながら対策を考えていくようにしましょう。

何より、このようなときは子どもの不安に寄り添って「何があっても私はあなたの味方だよ」というメッセージを伝えるようにしてください。これが一番大事です。

「必ず解決してあげる」という強い気持ちで行動する

学校に相談することは、解決のための重要な選択肢です。ニュースなどでは、学校に相談してこじれてしまったケースが取り上げられることがあり、心配になるかもしれません。でも、実際は学校に相談したことで、いじめやトラブルが小さな芽のうちに解決されることは多いのです。

場合によっては、担任だけでなく学年主任にも、さらには教頭・校長などの管理職に同席してもらう方がよいこともあります。学校に対していきなりクレームをつけるという感じではなく、あくまでも「心配しているのですが、どうしたらいいでしょうか」と相談するというスタンスで臨みましょう。なるべく、きちんとした服装、丁寧な言葉づかいなどに気を配り、深刻に考えていることを態度でも示しましょう。学校などに不満を感じている場合もあると思いますが、子どものためなので、落ち着いた大人の対応を心がけてください。

ただし、学校が真剣に受け止めてくれないなどで、かえって子どもが傷ついてしまいそうなときは、別の対策を考えてみましょう。例えばインターネットなどで、似た状況にあった人の体験談を探してみると、新たな視点やヒントが見つかるかもしれません。子どもにも読ませることで、気持ちや状況が整理できたり励みになったりする場合もあるでしょう。

学校で解決できない場合、教育委員会に依頼することになります。または、弁護士に依頼したことで解決できたという事例もけっこうあります。

学校での人間関係の悩み事やトラブルには、どの子どもにも当てはまるような正解がありません。また、「こう対応すれば、こうなる」と予測することも困難です。それだけに、臨機応変な対応が求められます。どんな状況でも、おうちのかたが「必ず解決してあげる」という強い気持ちをもち、それを子どもに伝えてください。事態の悪化を食い止め、きっと解決の糸口が見えてきます。

まとめ & 実践 TIPS

子どもの不安は、なるべく小さなうちに解消してあげたいですね。そのためには、様子をよく観察して変化に気づくことと、子どもが話しやすいようにたっぷり共感することを心がけて。何より「いつでもあなたの味方だよ」というメッセージを伝えていくことが大切です。そして家の中では安心して楽しく過ごせるようにしましょう。家族の温かい時間が、不安な気持ちを支えてくれます。

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