記事

今は国難か!?

 過去最多、医療崩壊、災害級…全国的なコロナ感染拡大に緊急事態宣言の対象エリアの拡大も予定されている。昨年の緊急事態宣言の発出当初から「国難」と言われてきたコロナ禍は、長期戦の様相となっており、今まさに最大のピークを迎えている。

[画像をブログで見る]

 そんな中、9月末に任期を迎える自民党総裁の総裁選挙に注目が集まっている。8月26日にも、正式な日程が示されるという。しかし、どのような総裁選挙になるのか、どのような方々が実際に手をあげられるのか、情報は飛び交うものの、時が来るまで分からない。

 昨年、菅総理と総裁選を戦った元自民党幹事長の石破茂衆議院議員は、次のようにコメントされている。「去年より(感染状況が)より厳しい状況の中でいわゆるフルスペックのことをやり、責任政党たる自民党が機能停止に近い状態をおこすことは、国民の理解が得られるとは私は思っていない。」「まず総裁選より”臨時国会を開く”のが先で、コロナ対応の法律や予算を成立させた後、衆議院選挙で国民の審判を仰ぐのが本来の在り方だと思う。」正論だと感じる。

 一方、自民党青年局は党本部に対してフルスペックの総裁選を求めており、自民党大阪府連でも党員投票を実施する総裁選を要望している。これらの意見も十分に理解はできるし、若年層や地方の声をしっかりと聞く党本部であって欲しいと願うところでもある。

 しかし、私がこれまでの体験から想像される党員投票を含めてのフルスペックの総裁選というものは、日本の通常の日常生活に一定の影響を及ぼすものである。大阪も含めた総裁候補の全国遊説が行われ、党員以外の聴衆も含めて1000人規模での街頭演説が行われ、人流をもたらす。

総理となる自民党総裁候補でもあることから、討論の模様がテレビで放映されることとなり、自民党総裁選が一時テレビジャックとも言える状況になる。また、党員のもとには支援要請の電話がかかってきたり、地域によっては決起的な集会が行われたりする。結果として、政策論争などが目に見える形で行われることから、自民党としては活気ある空気感を(候補者による部分もあるが)放ち、世論の関心を引ける利点がある。

 昨年は、突如の安倍総理総裁の辞任ということもあり、またコロナ禍を受けてという理由で党員投票は行わない形式で実施された。事前に五月雨式に菅総裁の流れができたこともあって、盛り上がったとは言い難い総裁選であった。

 大阪の何ら立場のない一党員が発することとしては、甚だ僭越であるが、目前の衆議院選挙に向けての対策と受け止められるような総裁選のあり様は望ましくないと考える。石破元幹事長のコメントのように、「国難」なのであればコロナ禍に全力で対峙する姿勢こそ示すべきである。

菅内閣におけるコロナ対策に問題があるというのであれば、自民党総裁が変わることでコロナ対策がどのように変わるのかを明確に示した上で、まさに政策論争をすべきだと感じる。ただ、その政策論争なるものは総裁選という場ですべきなのか、本来は自民党の内部でこの間において行っておくべきことなのかと考えれば、総裁選が今この時の政策論争の場として適当なのか疑問が残る。

 現在の菅内閣におけるコロナ対策を全て是とするものではないが、菅総理だったからコロナ感染拡大が今この時にピークになっているわけではない。総理が変われば感染拡大がピタッと止まるわけでもない。
 国民の信を問う衆議院選挙は目前である。

 自らの立場ではなく、先ず国民の生活を守るために「国難」と真摯に相対峙する自民党であって欲しい。

あわせて読みたい

「自民党総裁選」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    ファミレスでマスクなしは当たり前?世間の「普通」がわからなくなった日

    田野幸伸

    09月16日 12:15

  2. 2

    眞子さま、一時金を辞退しても超高級マンションへ 見えてくる「金主」の存在

    NEWSポストセブン

    09月16日 09:07

  3. 3

    団塊ジュニア世代が熱狂したとんねるず テレビで復活の日は来るか

    宇佐美典也

    09月15日 12:00

  4. 4

    ホワイトハウスで大統領と不倫した女、20年たって億万長者に

    SmartFLASH

    09月15日 12:01

  5. 5

    親ガチャ大当たりのはずが…東大女子は教室で震えてた。東大卒たちに聞いた「親ガチャ」のリアル

    キャリコネニュース

    09月16日 06:02

  6. 6

    立ち位置を変える中国 共産党の本質へアイデンティティの回帰か

    ヒロ

    09月16日 12:06

  7. 7

    「アメリカ型ビジネスエリート」が強引にすべてをリードする時代の終焉が、高市氏待望の空気に繋がっている。

    倉本圭造

    09月15日 09:53

  8. 8

    「オンライン授業を出席扱いにせよ」時代に逆行する文科省の方針に維新提言

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    09月16日 08:27

  9. 9

    「横浜市大への不当圧力」が、山中市長にとっても重大問題である理由

    郷原信郎

    09月15日 14:17

  10. 10

    1ヶ月の間にミス相次ぐ 朝日新聞に批判の一方、今後に期待の声

    BLOGOS編集部

    09月16日 18:21

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。