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母親だけを責めても育児放棄(ネグレクト)は繰り返される生物学的理由

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 1日付け産経社説から。
【主張】姉と弟遺棄 親の無自覚ではすまない

 やりきれない事件が起きた。

 大阪市西区のマンションで、23歳の風俗店従業員の母親が3歳と1歳の幼い姉弟を部屋に置き去りにして餓死させた。

 死体遺棄容疑で逮捕された母親は昨年5月に離婚し、2人の子供と暮らしていた。「ご飯をあげたり、お風呂に入れたりするのが嫌になり、子供なんかいなければよかったのにと思うようになった」「自分の時間がほしかった」と供述しているという。

 育児放棄は児童虐待のひとつである。しかも「小さな子供だけでは生きていけないのはわかって」いながら、「戻って助けてやらなければとは思わなかった」と言うから、置き去りにしたのはすなわち未必の故意による殺人だ。

 女手ひとつの子育てが並大抵ではないにしても、あまりにも身勝手、無責任だ。親の自覚も愛情のかけらも感じられない。

 放置された姉弟は、空腹、不安、寂しさを、泣くことでしか訴えることができなかった。2人の泣き声と「ママー、ママー」という叫び声に気づいたマンションの住民が大阪市や大阪府警に何度も通報したが、市の職員や警官は部屋に入ることなく、子供の存在も確かめずに引き揚げている。

 都会のマンションは分譲貸し、また貸しが多く、近所付き合いもないため、誰が住んでいるか、どんな家族構成なのか、居住者が把握しきれない。それにしても、泣き声通報があったのだから、安否の確認に手をつくしていれば2人を救えたのにと悔やまれる。

 子供は親だけのものではない。日本の将来を担う社会の宝である。だから、かつては経験豊かなお年寄りが慣れない親に知恵を授け、子供を叱(しか)り、しつけて、近隣社会全体で助け合って子育てをしてきた。今も赤ちゃんの泣き声をほほ笑ましく感じ、「元気に育て、お母さんがんばれ」と祈る思いに変わりはないはずだ。

 それなのに、児童虐待が繰り返され、幼い命が失われる現実は深刻である。

 まずは親になることの意味、親としての責任や自覚を促す教育が重要だ。子育て支援のさらなる充実も図るべきだろう。問題のある家庭には、行政が強制力を伴って踏み込む必要もある。

 少子化対策として「子ども手当」を支給するだけが国のやるべきことではない。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100801/crm1008010308003-n1.htm

 典型的なネグレクト・育児放棄なわけですが、現時点(8月1日)で今回の事件を社説で取り上げている主要紙が産経だけなのは不満があります、確かにやりきれない事件ではあるけれども国民全体で考える必要のある深い社会性を有する問題だと思うわけです。

 大都会のマンションの一室で、「23歳の風俗店従業員の母親が3歳と1歳の幼い姉弟を部屋に置き去りにして餓死させた」わけですが、まず当事者である母親が厳しく法的責任を問われることは当然だとして、「2人の泣き声と「ママー、ママー」という叫び声に気づいたマンションの住民が大阪市や大阪府警に何度も通報した」、つまり行政側に近隣住民から何度もネグレクトの可能性大というシグナルが発せられていたにもかかわらず、2つの幼い命を救うことができなかったことは、行政側の怠慢(たいまん)との批判の声もあがって当然だと思います。

 産経社説は「まずは親になることの意味、親としての責任や自覚を促す教育が重要」と指摘したうえで、国として「子育て支援のさらなる充実も図るべき」、「問題のある家庭には、行政が強制力を伴って踏み込む必要」の2点を強調していますが、私はやはり私たち社会の構成員一人一人の自覚を強く促す制度改革が必要なのだと思います。

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