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オリパラは直ちに「中断」検討を。デルタ株拡大で、ワクチン接種義務化とワクチンパスポート導入がいずれ必要になる可能性

新型コロナウイルス・デルタ株への感染が全国的に急激に広がっており、7月29日は東京都で過去最多の3865人、全国では初めて1万を超える新規感染が確認されました。

一方で、東京オリンピックに関しては、バブル方式の欠陥が次々と明らかになる一方で、海外からも含む大会関係者の感染が広がり、29日は選手3人を含む24名の新規感染が明らかになりました。

開催都市である東京都の安全が十分に確保されていないことから、私たちは一貫して今夏の東京オリンピック・パラリンピック開催を反対してきました。しかしながら、菅政権は国民の懸念を無視し、失敗が続いた感染抑止策の抜本的見直しもせずに自分たちの利益のために開催を強行しました。このことが現在の感染爆発につながっていることは明らかです。

競技の一時中断と残りの日程とパラリンピックの秋以降への延期を直ちに検討すべき

東京オリンピックに関しては直ちに中止と言いたいところですが、日程を半分近く消化しつつあることから、政府は競技の一時中断と残りの日程の秋以降への延期およびパラリンピックの秋以降への延期について直ちに検討し、科学的視点に基づいて決断すべきです。

30日は再び4府県への緊急事態宣言発令が決定されましたが、この内容を見ても現在の国内の感染抑止対策については、デルタ株への感染を抑制するには全く不十分であり、抜本的な見直しが必要であることは言うまでもありません。

飲食店等への十分な休業補償と休業要請をセットで行うこと、テレワークの要請徹底、対象地域を全国に拡大することを視野に入れた緊急事態宣言対象地域の拡大、若年層へのワクチン接種の拡大を行わなければ、感染が抑えられないのは明らかです。

日本政府が最優先すべきなのは、自身の面子を保つために東京オリンピック・パラリンピックを続行・開催することではありません。デルタ株感染の鎮静化とワクチン接種による集団免疫の確立です。東京オリンピックとパラリンピック、そして通常の経済活動の再開は、最優先政策課題が解決された後に行われるべきです。

米仏などで進むマスク・ワクチン義務化

さて、水痘に匹敵する感染力との指摘があるデルタ株への感染が広がるにつれ、アメリカやフランスなどでは、マスクとワクチン義務化の動きが広がっています。

バイデン米大統領は連邦機関職員の接種を義務付ける方針で、カリフォルニア州ロサンゼルス郡は、ワクチン接種の有無に関係なくマスク着用を再び義務化しました。フランスでは、医療従事者らに対するワクチン接種の義務化などを盛り込んだ法案が可決されました。一般市民が飲食店や病院などを利用する際にも、ワクチン接種か検査の陰性証明の提示が義務づけられ、罰則も設けられています。当然、著しい自由の制限だとして反対デモが起きる一方、「外出禁止令よりはまし」との受け止めもあり、世論は大きく割れています。

ワクチン接種義務化とワクチンパスポート導入を行わないとコロナ渦が終わらない可能性

ここで日本に関してですが、結論から言えば、ワクチン接種に関しては、接種を受けることができない人、アレルギー等の恐れがあり注意が必要な人、自己の信念からどうしてもワクチンを受けたくない人を除いて、いずれは義務化を行わざるを得なくなる可能性がかなりあると考えます。

同様に、飲食店等の利用についても、ワクチン接種完了か検査の陰性証明の提示義務化を行わざるを得なくなる可能性がかなりあると思います。

デルタ株に関しては、集団免疫が確立するといわれるレベル(ワクチン接種完了率70-80%、最近では70%ではだめという意見も)までには上げなければ感染が沈静化しないと考えられる一方で、それまでに行き着くには、少なくとも3か月くらいはかかりそうであり、その間、飲食店に対して営業規制を強めなければ感染拡大は防げないでしょう。

私たちは、飲食産業従事者などに対してコロナ渦が終わるまの一時的な労働移動を政府が本腰を入れて支援すべきだと訴えてきましたが、自民党政権にはそのような戦略的な行動を取る気は全くないようです。

であれば、デルタ株が沈静化するまで十分な休業補償と休業要請を行うしかありませんが、ある程度若年層のワクチン接種が進んだ場合、ワクチンを2回接種して陰性である人が経済活動を本格的に再開できるようにしなければ、必要以上に政府債務が膨らむばかりです。

ワクチンパスポートのシステムの国内利用を促進するのは合理的であり、ワクチン接種完了と検査の陰性証明を提示するアプリを導入し、接種完了と検査の陰性が証明された客しか入店を許さない飲食店に対しては、通常営業を認めるとすべきでしょう。

リベラルでも規制・義務化を議論すべきと考えるのはコロナが負の外部性をもたらすから

特措法に関して、当初は罰則規定が設けられなかったのにのちに導入されたように、結局は規制や義務化を進めないとコロナ渦がいつまでも終わらない可能性があります。リベラルな立場であれば個人の自由を尊重すべきと思われるかもしれませんが、コロナに関しては個人の自由が負の外部性をもたらすことを考慮しなければなりません。

そして外部性のレベルはかなり高く、規制や義務化を設けることがおそらく唯一の解決策である以上、私たちはもう一度真剣に規制と義務化について議論し、導入の体制整備を進めるべきです。

鈴木 しんじ
博士(理学)

日本型大統領制を実現するリベラル新党、
政治団体「社会民主進歩党」代表

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