- 2013年01月23日 09:17
日銀の政策決定会合が終わって・・・
日銀の政策決定会合も終わり、昨晩は、経済財政諮問会議も行い、安倍さんも「報道ステーション」に出演し、舌好調って感じですね。
個人的に、3つの疑問があるのですが、それをちょっと書いてみます。
まず、「2%の物価安定目標の責任は日銀にあり」と言っていたようですが、政府には責任はないのでしょうか。
あと、「出来るだけ早期に実現」と言っているのですが、どれくらいの時間軸を見ているのでしょうか。
最後に、2%のインフレ目標なのですが、この「2%」という数字の根拠はどこからきているのでしょうか。
安倍さんに聞いてみたいものです、というか、それくらい説明していただきたいものです。
ところで、海外からは、あまりの急激な金融市場の動きに警告が寄せられています。
最初の100日は様子見と言っている場合ではないのでしょうね。
ドイツのCDU(メルケルさんの党)の幹部であるマイスター議員が日本政府の行動は他のG20のメンバーから報復を呼び、脆弱な景気回復を損なうリスクがあると警告しました。
また、円安が輸入物価を押し上げ、経済効果は短命に終わる可能性を指摘し、日本経済の真の問題は構造的なもので、必要なのは構造的解決策で為替市場に干渉することではないと言っています。
先日もショイブレ財務相が、同様の批判をしていましたね。
米国は、財務長官の交代時期で、そのうちジャック・ルー新財務長官が、何らかの策を練ってくるのではないかと思いますね。
表向きは「強いドルを支持する」なんてことを言うのでしょうが。
行き過ぎた円高の修正については、問題ないのかもしれませんが、輪転機をむちゃくちゃ回してさらなる通貨安を狙うのは、いかがなものかということです。
もしかしたら、安倍首相もそんなことはわかっていて、構造改革をするためにも、「ねじれ」の解消が必要で、そのためには、何としても、夏の参院選で、勝利し、過半数を得なければいけないと。
そのためには、夏までに、目に見えるように景気を良くしなければいけないということで…ともかく、円安、株高をめざそうと。
なんてことはないのでしょうかね。
私は、マイスター議員の言う「構造改革に必要性」はその通りだと思います。
しかし、金融政策が緩和的であることに基本的に異論はないので、金融緩和を継続するのは良いと思いますが、緩和している間に、嫌な構造改革をやってしまうのが、政治のあるべき姿だと思います。
そして、より重要なことは、財政政策はどうするのかということです。