- 2021年06月24日 09:34 (配信日時 06月24日 09:00)
SUGAが語る、BTSが世界制覇後もハングリー精神を保ち続ける秘訣
1/2
「たしかに時折、『どうしてあんなに長い時間をスタジオで過ごさなければいけなかったんだろう?』と思うことはあります」とSUGAは語る。
胸が痛くなるような告白めいた歌詞、ときにはバスタ・ライムスばりの感情の激しさを爆発させるテクニカルでヘヴィなフロウ、多岐にわたる制作活動と作曲家としてのクレジット、さらには仕事に対する不屈の信念。SUGAは、BTSがグループとして持つアーティスティックな魂に欠かせない存在だ。今年の4月、彼は韓国・ソウルの所属レーベルの本社からグレーのニットキャップ、白いマスク、黒のパーカというスタイルで、うつ病との闘い、作曲プロセス、世界制覇後もハングリー精神を保ちつづける方法など、さまざまな話題について米ローリングストーン誌に語ってくれた。
※先月、米ローリングストーン誌がBTSが本誌の表紙を飾ったことを記念して、各メンバーをフィーチャーしたデジタルカバーストーリーを数日にわたって掲載した。日本版も「Rolling Stone Japan vol.15」発売日の6月25日へのカウントダウン企画として、完全翻訳記事を毎日掲載していく。
【動画を見る】BTSのSUGA 表紙メイキング映像
ー昨年の11月に肩の手術を受けたそうですね。練習生時代の怪我が原因だと聞いているのですが、その後、調子はどうですか?
ずっと良くなりました。やらないといけないリハビリがまだまだ残っていますけど、かなり良くなりましたよ。おっしゃる通り、20歳のときの事故で肩を怪我してしまって、それがどんどん悪化し、とうとう手術を受けることを勧められました。幸い、スケジュール的にも手術を受けられる余裕があったので、受けることにしたんです。
ーこの数年間、怪我を抱えた状態でここまで高度な振り付けをこなしてきたとは驚きです。いったいどうしたらそんなことが可能なのでしょうか?
手術を受ける前の年には、ほぼ毎月治療を受けたり注射を打ったりしていたと思います。でも、コンサート中に腕を上げられなくなったり肩をフルで動かしたりできなくなることも何度かありました。ですから、問題は痛みではなかったんです。どちらかと言うと、パフォーマンスを続けられるかどうかが問題でした。実際、パフォーマンス中はアドレナリンだか何だかが出ているのであまり痛みを感じません。でも、その翌日に痛みや違和感を覚えたり、腕を上げられなくなったりするんです。
ーピアノと音楽に対する子ども時代の愛を歌ったソロ曲「First Love」が大好きです。歌詞を見る限り、音楽への愛はあなたにとっては苦しみの源でもあるような印象を受けるのですが、その背後にはどのような想いがあるのでしょうか?
「First Love」制作中は、複雑な感情を表現したいと思っていました。初恋はいいこと尽くめではありません。苦味もありますからね。そういうわけで、パン氏(HYBE創設者)に初恋という比喩を使って僕と音楽の初めてのふれあいを重ねてみることについて相談しました。この曲では、ピアノが愛情の対象として描かれていますが、それは友人や他のどんなものでも良いと思います。そこから、初恋を通じて経験するいろんな感情を表現したかったんです。
ー歌詞のなかでご自身が経験したうつ病などの苦しい経験についてオープンに語っていますね。いまはどうですか?
いまは落ち着いていて、気分も良いです。でも、こうしたネガティブな感情は、現れては消えるものです。寒い時期と似ていますね。毎年繰り返しやってくることもあれば、1年半おきのときもあります。でも、僕の作品を聴いて心が穏やかになったり、こうした感情を描いた歌詞に慰められたりしたというコメントを聞くと、すごく嬉しくなります。とても励みになりますね。誰にとっても、こうした感情は隠さないといけないものではないと思うんです。それは表現され、話し合いの対象となるべきものです。僕が感じているどんな気持ちであれ、以前のように表現できる準備はいつでもできています。
ーBTSだけでなく、ご自身や他のアーティストにも数多くの曲を提供していますが、普段の作曲プロセスについて聞かせてください。
作曲プロセスは、楽曲によって全然違うんです。頭にパッと浮かんだ言葉から組み立てていくこともあれば、「こういう感じに歌を展開してほしい」と、リクエストを受ける場合もあります。たいていの場合は、テーマをひとつ決めて、そこからさらに大きなテーマへと自由に発展させていきます。でも普段の作曲では、まずはテンポを決めて、メロディー、ラップ、最後に歌詞という順番で作業します。これが普段のプロセスですね。
ーギター演奏のほうはどうですか?
肩の調子がとても良いので、ギターも再開しました。もちろん、練習のために他のアーティストの曲をコピーしていますし、いつか弾き語りができるようになるのが楽しみです。いまは、それが僕の目標ですね。
- Rolling Stone Japan
- 音楽カルチャーマガジン米Rolling Stone誌の日本版



