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サイゼリヤ堀埜社長 コロナ後の外食「“酔っぱらう酒”から“楽しむ酒”へ」、価値観変えて 単独インタビュー[後編]

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―ほかのレストランチェーンが軒並みスクラップするなかで、サイゼだけ増店傾向だ。

 こんな時期に、身の程知らずといわれるかもしれないが(笑い)。「予定していた出店計画をやめる必要もない」ということで出店を続けている。元々、当社は工場も多く固定費が大きい。だから、店舗を閉めていくと将棋倒しになる。他のチェーンさんは財務的な面を見てスクラップを決断しているが、トータルのバランスで見ると、うちは閉めない方が良い。逆に出店を続けることでコストも下がり、利益を出せる方向に向かっていく。

―出店する上で、立地面のこだわりは?

 20年ほど前、超高速出店した時期があった。1年で130店ぐらいの出店。その契約が長かった。いまようやく入れ替わりの時期にきている。当時は2流立地とか1.5流立地といわれる場所に出店していた。1流立地は、ロイヤル(ホスト)さんとかデニーズさんとか、他の大手チェーンが入っていて、入り込めなかった。だが、今、他のチェーンが閉店を進めているので、「じゃ、うち次入りましょうか」と。1流立地への出店も積極的に行っている。

インタビューに応じる大江社長

―ショッピングセンター(SC)にも多く出店している

 サイゼリヤはSCで成り立つ数少ないフォーマットと認識している。他のファミレス大手さんは、SCの営業時間に合わせて利益を出すことが難しい面もあり、出店を控えている。今、時短営業が求められるなかで、うちの営業活動は、なんとか成立する。いま、利益が出ていないのは(感染拡大防止のための)席の間引きがあるから。その分だけカバーすれば時短を続けられる。

―SCの出店に耐えられるのはなぜか?

 生産性の問題。店舗運営に関し、あらゆる要素を絞っている。だからSC内で利益が出る構造となっている。だが、このコロナ禍で調理品のテイクアウトにすぐ対応できない、という弱点も露呈した。イートイン特化型であったため、様々な要素を絞り込んでいた。店舗運営での余剰が少ない分、調理品のテイクアウトのオペレーション確立に苦戦している。

―現在の状況は

 今もテイクアウト品目を絞っている。ガストさんなんかは、かなり昔から宅配をしているし、ほかにもいろいろなことをやっている。そういう他社さんは、スペースや営業に余裕幅がある。うちは、イートイン特化型で、そういう“余りの幅”がないため、テイクアウトは絞らざるを得ない。

―今後の出店施策は

 そこそこやっていきましょう、という感じだ。でも、やはり頭打ちになっていく。今、他社さんで退店が多いとは言え、退店したお店のテナントの面積がサイゼリヤに適したものかというと、そうでないものも結構ある。広すぎるとか、家賃が高すぎるなど。そういうところは出られない。ただ、出たい地域はいっぱいある。

―具体的に出店したい地域は?

 都内だと練馬区とその周辺は全然出られていない。ちょうどいい大きさの物件がない。うちは、もともと利益モデルが60~70坪型。そのサイズに合う物件は、なかなかない。練馬以外だと、北区、板橋区で、住宅街のような場所に出店したいが、そもそもそのような場所はだいたい物件が小さい傾向で難しい。逆に、たまに広い物件があるが、急に値段が上がってしまう(笑い)。広めの物件だと、回転寿司店とも競合する。

 最近注目しているのは、コンビニサイズの物件。コンビニの閉店が相次いでいるので、すごい数の物件が出てくる。そういう背景もあり、「コンビニ跡に出店できたらいいね」と。

―1人客向けのカウンター席を設けた店舗の出店も話題となった

 話題になったのは、コロナ以降だが、ずいぶん前からカウンター席のある店舗はあった。ただ、1人用の席はこれまで好んで選ばれるような席ではなかった。席についても、社内でこれまで散々研究を行ってきた。台形のテーブルを作ってみたり、いろいろなケースを試してみた。

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