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個人向け金融2法の改正 〜 一律規制の見直し急げ 健全な与信に悪影響 年金担保融資、廃止は問題

今朝の日経新聞・経済教室に「個人向け金融2法の改正 一律規制の見直し急げ 健全な与信に悪影響 年金担保融資、廃止は問題」と題する拙稿が掲載されています。その原案要旨は下記の通りです。


<原案要旨>
○個人向け与信市場
 〜 “一律規制の誤謬”を即刻改め、メリハリある規制へ再改革を
 〜 市場を収縮させる政策の流れを止めるべし

 大阪府「小規模金融構造改革特区」は、貸金業市場における需給双方の健全化を促すもの。必要かつ健全な資金繰りまで過度に絞ってしまう改正貸金業法の欠陥部分を補完し、均衡の取れた制度設計として高く評価。
 
 特区申請をしなければならないほどに資金繰り環境が傷んでいる。6月の消費者向け無担保貸付額は3313億円と前年同月比33%減少、新規借入の成約率も24%と過去最低。10人のうち7人以上が融資を断られる異状事態。府提案は規制再改革気運を醸成している点でも大きな役割。


 政府は「判断保留」。特区を認めないならば、国として法律改正に向けて動き出すべき。借金苦対策と民間資金繰り対策は両輪。民間金融市場で借入できない人には福祉への誘導を確実に行い、自立した資金繰りができる人には従来の民間金融市場に回帰させるべき。民間金融市場で資金繰り可能な人を公的金融で面倒を見ることは不合理。

 個人向けのローンやクレジットに係る法制は市場を収縮させる方向。ローンは貸金業法、クレジットは割賦販売法。2法により不健全与信行為の未然防止は期待されるが、本来必要かつ健全な与信行為までが過度に制限。利用者全員に個々人の信用状況や資金ニーズの緊要性に拘わらず一律規制。これはまさに、“一律規制の誤謬”。

 行政刷新会議は10月から規制改革論議を再開、年明けには「規制仕分け」。一律規制から脱却するとともに、メリハリある規制へ転換していく仕分けを実施されたい。2法に関しては、不健全な与信は厳に止めるとともに、必要かつ健全な与信は引き続き円滑に行われるといった、「二兎を追う」ための制度再改革が切に望まれる。

 過払金返還請求が弁護士や司法書士にとって収益性の高い市場をなしたこともあり、債務者が弁護士らに法外な報酬を取られた事案や、弁護士らの脱税事案が急増。法曹界への視線は厳しさを増している。“過払金バブル”に踊る法曹業界の過ぎた動きを止め、利用者利益を保護するため、返還請求を勧奨する広告や返還に係る報酬について所要規制が必要。
 
 リテール金融政策は、大多数の健全な利用者の意見よりも、ごく一部の借金苦や生活破綻に係る事例を以て規制・制度を変更すべきとの声が起こりやすい分野。貸金業法・割賦販売法は典型例。最近同様の例。事業仕分けの結果において税金投入額が徒らに増えてしまう事案。『年金担保貸付事業』の“廃止”判定がそれ。


 この事業は税金投入ない。仕分けでは、これを廃止して社会福祉協議会の貸付制度への移行などが提案されたが、民間2千億円の与信市場を税金で賄えとでも言いたいのか。明らかに税金無駄遣い。いかなる制度も完璧にはいかない。廃止判定理由に該当事態は、それぞれ適切かつ地道に対処していくことで徐々に解決。

 秋には再仕分けが予定されているが、先の事業仕分け結果を十分検証し、本来の仕分け目的を果たすための「仕分け直し」も的確に行われたい。

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