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避難誘導の対策強化を

きょう阪神大震災から18年 実効性あるガイドラインに

災害弱者の支援

阪神・淡路大震災の発生から、きょうで18年を迎えた。亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、大震災を今後の災害対策に生かしたい。

災害は、いつ襲ってくるか分からない。政府が発表した南海トラフを震源とする巨大地震で最大32万人が死亡するという予測も記憶に新しい。

災害から1人でも多くの命を守ることは、政治の重要な責務だ。中でも、高齢者や病気の人、障がい者など災害弱者である「災害時要援護者」に対する避難支援は“待ったなし”の緊急課題である。

政府は2006年に避難支援ガイドラインを策定し、各自治体に対して、要援護者の名簿を作った上で、要援護者一人一人について安否確認などをする避難支援者を決める「個別計画」を作成するよう求めてきた。

しかし、総務省消防庁が昨年7月に公表した直近の調査では、個別計画を策定した市区町村はわずか28.8%に留まっている。

その要因として、避難支援者の負担が重く、引き受け手が足りないという指摘がある。事実、東日本大震災でも避難誘導中だった支援者の多くが命を失った。支援者の安全確保策は大きな課題だ。

また、個人情報保護の問題もある。ガイドラインでは名簿を民生委員などに提供するよう求めているが、個人情報保護のため提供先を限定している自治体も少なくない。

個人情報保護が大切なのは言うまでもないが、事は「命の問題」との観点から、災害時の個人情報の取り扱いの基準も明確にすべきだ。

政府は、こうした事態を踏まえ、昨年10月に有識者による検討会を立ち上げ、今年3月をめどにガイドラインの見直し案をまとめる方針だ。

検討会では、(1)要援護者の名簿作成を法的に義務付ける(2)名簿には人名、住所に加え、障がい種別を記載する(3)地域の防災訓練を行う際、要援護者にも加わってもらう―などの具体案が出ている。

一方、要援護者には、妊産婦や子どもが含まれることも重要な視点だ。妊産婦は「若い」という理由だけで支援が軽んじられる傾向があると指摘する専門家は少なくない。

公明党は「命を守る」という視座から、一貫して要援護者対策を推進してきた。昨年8月には党女性防災会議の下に要援護者支援対策検討グループを設置し、改善策の検討を重ねている。

政府は、各自治体が個別計画を作りやすくなるよう、きめ細かく実効性のあるガイドラインを策定すべきだ。

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