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大坂選手、全仏から棄権表明 2018年からうつ病に

テニスの女子世界ランキング2位の大坂なおみ(23)が31日、テニスの4大大会第2戦、全仏オープンから棄権を表明した。大坂は同大会で記者会見を拒否し、罰金処分を受けていた。

大坂はツイッターで棄権を発表し、初のグランドスラム・タイトルを獲得した2018年の全米オープン以来、「長いうつの状態を繰り返し苦しんできて、対応が本当に大変」だったのだと明らかにした。

大坂は今大会前、自分のメンタルヘルス(心の健康)を守るため試合後の記者会見には出ないと表明。30日の初戦でパトリチア・マリア・ツィグ(ルーマニア)を6-4、7-6(7-4)のストレートで下した後は、コート上での勝者インタビューに応じたものの、会見場での取材は受けなかったため、1万5000ドル(約165万円)の罰金が科された。またグランドスラム4大大会の主催者たちは、今後も記者会見に欠席するようなら「より多額の罰金や今後のグランドスラムへの出場停止」の処分を受けることになると共同で声明を出していた。

大会側のこうした対応を受けて、大坂は30日にツイッターで「怒りとは理解の不足。変化は人を居心地悪くさせる」と書いていた。

さらに31日に棄権を発表した大坂は、今のような状況を「想像も意図も」していなかったとして、「今では大会やほかの選手、そして私自身の健全な状態のため、一番いいのは私が棄権して、みんながパリで続いているテニスにまた集中できるようにすることだと思います」とツイッターにコメントを載せた。

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「私は決して騒ぎを起こして迷惑をかけるつもりはなかったし、自分のタイミングは理想的じゃなかったし、自分ももっと明確に発言できたと思います。何より私は絶対にメンタルヘルスを軽視したり、その言葉を軽々しく使ったりしない。実を言うと私は2018年の全米オープン以来、長く続くうつの状態を繰り返していて、対応が本当に大変だった」と大坂は書いた。

「私を知る人はみんな、私が内向的だと知っているし、大会で私を見たことがある人はみんな、私がよくヘッドフォンをしているのに気づいたでしょう。ヘッドフォンをしていると社交不安がやわらぐので」

「テニスのプレス関係者はいつも私に親切だったし(傷つけたかもしれない、素敵な記者たちには特に謝りたいんだけど)、私は人前で自然に話ができるタイプじゃないし、世界の報道陣を前に話す時はいつもものすごい不安に襲われてしまう」

「ここパリではすでに、不安定で不安な気持ちになっていたので、自分をケアするため記者会見を欠席したほうがいいと思った。事前に発表したのは、大会ルールの一部がかなり時代遅れだと思うからで、そこを浮き彫りにしたかったから。私は大会主催者に私的に手紙で謝って、大会が終わったら喜んで話し合いたいと伝えました。グランドスラムは、その最中はすごく大変なので」

「今から少しコートを離れるけれど、いいタイミングの時に本当にまたテニスツアーと協力して、選手とメディアとファンにとって、どうすればもっと良い形にできるか話し合いたいと思う」

自分の状態や気持ちをこう説明した大坂の棄権表明を受けて、全仏オープンを主催するフランステニス連盟のジル・モレトン会長は、「残念だ」とコメントした。

「なおみが気の毒だし、悲しい気持ちだ。最善の状態と、出来る限り素早い回復を願っているし、来年の大会になおみが出てくれるのを楽しみにしている」とも述べた。

さらにモレトン会長は、「グランドスラムの全大会や女子テニス協会(WTA)とATP(プロテニス協会)と国際テニス連盟(ITF)と同様、私たちは今も全てのアスリートの健康を大いに重視しており、今後もわれわれの大会で選手が経験するすべて(マスコミとの経験も含め)について、今まで同様に常に改善を続けていく」と話した。

大坂を応援する選手たち

アメリカのココ・ガウフ選手は、「しっかり。自分のもろさをさらけ出すあなたは素晴らしい」とコメントした。

グランドスラム大会で18回優勝したマルティナ・ナヴラティロワさんはツイッターで、「大坂なおみのことが本当に気の毒。本当に良くなってほしい。アスリートとして私たちは体をしっかり手入れするよう教わるけれど、もしかして心や感情の部分が軽視されるのかもしれない。これは記者会見をやるとかやらないとか、それよりも大きい話だ。なおみ、うまくいきますように。みんなあなたを応援してますよ!」と書いた。

グランドスラム大会で39回優勝したビリージーン・キングさんはツイッターで、「大坂なおみが、うつと格闘する自分の真実を公表したのは、とてつもなく勇敢なことです。今この時に大事なのは、彼女に必要な距離と時間をあげることです。みんな応援しています」と書いた。

https://twitter.com/BillieJeanKing/status/1399460549407219712

米バスケットボールのステフィン・カリー選手は、「そもそもこんな決断をしなきゃならないのがおかしい。お偉方が自分たちの選手を守らない時に、自ら正道を進むなんてすごく天晴れだ。大いに尊敬する」と述べた。

英女子七種競技のカタリナ・ジョンソン=トンプソン選手は、「こうして発言して自分の健康を守るなんて、本当に勇敢だ。メンタルヘルスについて、特にスポーツ界では、表立って公表するのは本当にリスクが高い。彼女がこうして棄権したことで変化が起きるといいし、スポーツでのうつについて、禁忌的な側面を打破するためにも、会話が始まるといい」とコメントした。

(英語記事 Naomi Osaka withdraws from French Open & reveals 'bouts of depression'

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