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生徒諸君、体罰教師を現行犯逮捕しなさい。

本来日弁連が言うべきことだが、なぜか言わないので、このブログに記す。

学校において、教師が生徒に体罰を加えることは、疑いなく犯罪である。

殴れば暴行罪だし、怪我をさせれば傷害罪だ。体罰の結果、生徒が自殺すれば、傷害致死罪に問われる可能性すらある。また、たとえば試合に負けた罰として校庭を何周もランニングさせる行為は、程度次第では強要罪になる。

犯罪である以上、生徒が現行犯逮捕すればよい。それが体罰を根絶する最も有効な方法なのに、大人は誰もそう言わない。なぜだろう。

教師の体罰を正当業務行為として適法化する根拠は、日本には存在しない。学校教育法11条は、「体罰を加えることはできない」と明記して禁止している。

体罰が疑いなく犯罪であることは、裁判例でも同様だ。「教員の生徒に対する殴打は、懲戒行為としてする場合でも、そのゆえに暴行罪の成立を阻却するものではない。」(大阪高裁昭和30年5月16日)、「高校教員が生徒に対し体罰を加え死亡させた事案につき懲役三年の実刑が言い渡された事例」(水戸地裁土浦支部昭和61年3月18日判決)、など、枚挙に暇がない。金沢地裁昭和62年8月26日判決は、「たとえ教育上の指導のための行為であっても、体罰が許されないことは、学校教育法11条に明記されているところであり、被告人が被害者を殴打した行為は、往復びんたを手加減することなく4回加えたというものであって、このような暴行を加えることは、その意図の如何を問わず、同法条にいう体罰にあたると解されるから、これが違法な行為であることは明白」と明言している。

体罰が犯罪である以上、現行犯は逮捕することができる。現行犯逮捕は、警察官でなくてもできる(刑事訴訟法213条)。学校の生徒でも現行犯逮捕が可能だ(小学校児童はやや疑問だが、中高生なら現行犯逮捕能力があるとみてよい)。暴行を受けた生徒である必要はない。現行犯を目撃すれば、誰でも逮捕できる。

逮捕のやり方は簡単で、「逮捕します」と告げるだけでよい。拘束する必要も、手錠をかける必要もない。逮捕の正当性について、教師や学校と議論する必要も一切ない。逮捕したら、授業中でもよいから、直ちに警察に通報して、警察官に教師の身柄を引き渡す(刑事訴訟法215条)。あとは警察が処理してくれる。

重要なのは、暴行の様子を携帯電話で撮影するなどして、必ず証拠を残すこと。体罰を受けた生徒が協力してくれるなら、直ちに暴行の痕を写真に撮って、医者に連れて行き、診断書を書いてもらう。あとで暴行を否定されないためにも、不当逮捕と言われることを避けるためにも、証拠化を忘れないようにしよう。携帯電話を取り上げられデータを消される危険があるなら、直ちにインターネットにアップロードしておく。

体罰か、そうでないかの境目の問題はある。裁判例でも、「中学校の教師が平手及び軽く握ったこぶしで生徒の頭部を数回軽く殴打した行為について、学校教育法11条…によって認められた正当な懲戒権の行使」にあるとして無罪を言い渡したものがある(東京高裁昭和56年4月1日。なお一審は有罪)。生徒諸君は、この裁判例を参考に、どこからが違法な体罰に当たるのか、考えてほしい。考えた結果、体罰だと確信するなら、堂々と、体罰教師を現行犯逮捕してほしい。それが、法治国家における国民の責務なのだから。

なお、体罰をめぐる議論として、「韓国や英国など、教師の体罰を認めている国もあるし、日本でも、一定の体罰は認められるべきだ」という意見もある。この意見は、「一定の体罰を認めるよう法改正すべきだ」という立法論なら、傾聴に値するが、現行法を前提にして「日本でも、一定の体罰は認められるべきだ」と主張するなら、明らかに間違いだ。日本の法律は、体罰禁止を明記しているからである。日ごろコンプライアンスだの法令遵守だの言っている大人にして、法感覚はこの程度だから、生徒諸君は、眉につば付けて聞いた方が良い。繰り返すが、現行法下では、体罰は明らかに犯罪である。

生徒諸君は知らないかもしれないが、日弁連は、「法の支配を社会のすみずみに」をスローガンにして、日本を法治国家として一人前にするよう、血を吐くような努力を続けている。この「すみずみ」には当然学校も入る。学校だけが暴行罪や傷害罪の適用を受けない、などという「治外法権」は、あってはならない。だから、暴力教師を現行犯逮捕したため、さらに暴行されたとか、退部・退学させられたとか、不当に低い成績を付けられたとかいう生徒がいるなら、迷わず日弁連に相談してほしい。日弁連は、君たちを助けてくれるはずだ。

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