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中山防衛副大臣のSNS炎上のきっかけ…中東問題がいま過熱する理由を池上さんに聞いてみた。 池上さんに聞いてみた。- 池上 彰

Q イスラエルとパレスチナの対立、どうして加速しているの?

 イスラエルとパレスチナ自治区のイスラム組織の交戦が激化し、日本でも、中山泰秀防衛副大臣が5月12日に「最初にロケット弾を一般市民に向け撃ったのは誰だったのか?私たちの心はイスラエルと共にあります」とSNSに投稿して、その後、削除する騒動がありました。

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 中東問題は長年くすぶり続けているのはわかりますが、どうして世界中がパンデミックに見舞われる今、この問題が激化しているのでしょうか。(60代・男性・無職)


イスラエルのネタニヤフ首相 ©️AFLO

A 皮肉な構図になっています。

 今回は、パレスナチの人たちが、「将来の自分たちの国の首都に」と考えている東エルサレムにユダヤ人の強硬派が入り込み、パレスチナ人が住んでいる住宅から追い出そうとして裁判になったのが契機です。この問題がくすぶっているときに、イスラム教徒が集団礼拝に集まろうとしていた聖地のアルアクサ・モスクへの入場をイスラエルの治安部隊が規制。混乱が起き、イスラエルの治安部隊がモスクに向かって閃光弾を発射したことにガザ地区のハマスが激怒。ロケット弾を発射したことがきっかけでした。

 しかし、事態がエスカレートする背景もありました。パレスチナ自治区では、まもなく立法議会選挙が予定されていました。実際には延期されてしまったのですが、ハマスとしては「イスラエルと戦う戦士」をアピールして選挙で有利な立場に立とうと考えていたようです。

 一方、イスラエルのネタニヤフ首相も、直近の総選挙で過半数を獲得できず、なんとか右派強硬派の支持を取り付けて連立政権を樹立したいと焦っていたときでした。

 つまり、極めて皮肉な言い方をすれば、紛争が激化することが、双方にとって「ウィン・ウィン」の関係だったのです。結果、罪のない人たちが大勢犠牲になりました。中東では、こういうことが起きるのです。やりきれません。

(池上 彰)

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