記事

「ちょっといい話」その179―放課後の「第三の居場所」―

孤立しがちな子どもを支援
学習や夕食提供も

子どもの7人に1人が貧困状態にあり、コロナ禍で状況のさらなる悪化が懸念されている。夜まで独りで過ごしている、食事を十分に食べていないなど、孤立しがちな子どもを支援しようと、学校でも家でもない「第三の居場所」を提供する民間団体の取り組みが注目されている。

 さいたま市見沼区に日本財団(東京都港区)が3月末、「子ども第三の居場所みぬま拠点(あそぼっくすみぬま)」を開所した。学習室やリビング、シャワールーム、調理室などを備えている。放課後にやってくる小学1〜3年生に学習支援や読書活動の他、おやつ、夕食も提供し、生活習慣づくりの指導にも取り組んでいく予定だ。

 児童約10人でスタートし、常駐スタッフは6人。児童支援員の加藤光さんは「さまざまな課題を持つ子どもが来る。職員が多ければ一人一人に目を配れる」と話す。

 同財団は2016年から施設作りを始め、全国で500拠点を目標にしている。みぬま拠点は38ヵ所目で、政令指定都市では初。運営法人には開設・改修費、スタッフの人件費、給食費などを3年間補助する。

 厚生労働省の調査では、18年時点で子どもの13.5%が貧困状態で、前回15年調査の13.9%からほとんど改善は見られていない。特に母子家庭は半数が貧困状態にあるとされる。

 施設を運営するNPO法人「さいたまユースサポートネット」(さいたま市)の青砥恭代表は「困窮している家庭は、学校の部活や地域のスポーツ活動、学習塾などに必要なお金がないため、子どもが孤立しがちです」と語る。

 親が精神的に不安定だったり、ネグレクトなどの虐待を受けたりしている子どもの受け入れ、児童相談所との連携も想定している。「経済的な問題に限らずさまざまな事情を想定し、子どもたちが安心できる場所にしたい」と青砥さんは話している。

※2021年4月26日付「陸奥新報」です。

あわせて読みたい

「貧困」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    ワクチン接種で雰囲気は好転、一方で過激化する「反ワクチン」グループ…正しい知識に基づく感染症対策の継続を

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    06月13日 08:21

  2. 2

    "やっぱりおかしい"消費税 安宿暮らしは「課税」なのに高級マンション家賃は「非課税」

    キャリコネニュース

    06月13日 09:08

  3. 3

    変異株で若い世代の致死率が上昇した事実はなく、40代50代も実際は4分の1に低下

    青山まさゆき

    06月13日 12:45

  4. 4

    なぜ台湾は「コロナ劣等生」に急落したのか? - 井上雄介 (台湾ライター)

    WEDGE Infinity

    06月13日 14:45

  5. 5

    【独自】都監察医務院でワクチン関連死が「剖検」されていない問題

    上田令子(東京都議会議員江戸川区選出)

    06月13日 18:37

  6. 6

    慣例主義の日本は、五輪やコロナのように二分化する議論で進化していく

    ヒロ

    06月13日 11:04

  7. 7

    東大・京大も志願者減で止まらぬ「国公立離れ」 その最大の要因は何か

    NEWSポストセブン

    06月14日 08:38

  8. 8

    9浪して早稲田大学に入学した30歳男性「まったく後悔ない」 偏差値41・壮絶いじめからの道のり

    キャリコネニュース

    06月13日 08:31

  9. 9

    小池百合子「女帝」の最後の切り札 五輪中止に動くタイミングはあるのか? - 石井 妙子

    文春オンライン

    06月14日 08:32

  10. 10

    香港民主化の女神、周庭さん釈放

    安倍宏行

    06月13日 13:15

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。