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ジェンダーギャップ後進国日本は、「クオータ制」の実現を急げ

田原総一朗です。

5月12日、国政選挙で「クオータ制」導入を目指す、女性議員たちの勉強会が発足した。ジャーナリストの長野智子さんが中心となり、女性議員たちに参加を呼びかけ第一回目の開催にこぎつけた。

「クオータ制」とは、選挙候補者の一定比率を女性に割り当てる制度だ。ノルウェー発祥であり、地方選レベルも含めると、130の国と地域で採用されている。

僕が「クオータ制」導入の必要を強烈に感じたのは、3月に世界経済フォーラムが発表した「ジェンダー・ギャップ指数」を見たときだった。日本は世界120位、政治分野はさらに低く、なんと147位である。たしかに、衆院議員の比率を見ても、女性議員は、わずか9.9%にすぎない。僕は何とかしなければならないと考え、今回の勉強会の発足にも関わったのだ。

勉強会には、自民党の野田聖子幹事長代行、立憲民主党の辻元清美副代表ら、7党の女性議員が出席した。野田さんは、「男性しかできないと思われている仕事が実はそうではないと国民に理解してもらうには、クオータ制で『見える化』することです」と語った。

僕も登壇し、「女性が増えないのは、男性が自分の既得権益を失うことが嫌だからだ。クオータ制は強制的にやるべきだ」と話した。長年多くの政治家を見て来た僕の実感である。

会合には下重暁子さんが、参加してくれた。下重さんは、元NHKのアナウンサー。実は僕の亡き妻節子も、元日本テレビのアナウンサーであり、下重さんと同い年だ。今とは比較にならないほど、男女差別が強い時代、下重さんも節子もたくさんの理不尽と闘い続けてきた。彼女たちのように多くの女性が闘ってきた結果として、女性の活躍の場は増えた。

しかし、それでもジェンダー・ギャップの面で、日本はまだまだ「後進国」なのだ。

下重さんが登壇し、「日本は女性の雇用は増え、働く場は広くなり、一見とても変わったように見えるが、まだ奥深さがない」と語った。つまり、それぞれの場で女性の力がまだまだ活かしきれていないということだ。その言葉に女性議員たちが、深く頷いていたのが印象的だった。

男女平等の意識について、僕は生前の節子からかなり厳しく「教育」された。それでも長年染みついた概念がどうしても消えない点もあり、まだ不十分な点もある。周りを見ても、同じように「不十分な」男性が多いように思う。だからこそ、野田さんの言う、「見える化」はとてもいいし、「クオータ制」の必要性を強く感じるのだ。

僕もこれから菅首相はじめ、「クオータ制」に消極的な政治家たちに、がんがん働きかけていきたいと思う。

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