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「18歳意識調査 少年法改正」―刑事裁判の対象とする犯罪の拡大案―

「民法の一部を改正する法律」(改正民法)の施行で来年4月から成人年齢が18歳に引き下げられるのに伴い、成人年齢を20歳とする少年法とのズレをどうするかー。これについて法制審議会は18、19歳を「特定青年」と位置付け、引き続き少年法の対象とする一方で、刑事裁判の対象とする犯罪を拡大する案を答申した。政府はこれを受けて改正案をまとめ、今国会での成立、来年4月の改正民法との同時施行を目指している。

以上が少年法の改正を巡る流れだ。同じ国の法律でありながら、民法と少年法で「成人」の位置付けが違うのはやはりおかしい気がする。それでは当の若者はどう見ているか。そんな思いもあって3月、「少年法改正」をテーマに第36回18歳意識調査を実施し17~19歳1000人に意見を聞いた。


この結果、60.2%が少年法改正の動きを「よく知っていた」、「何となく知っていた」と回答。家庭裁判所から検察官に逆送致し刑事裁判の対象とする犯罪を、従来の「故意に人を死亡させた事件」から法定刑の下限が懲役・禁固1年以上の罪に拡大する点についても58.2%が賛成、反対はわずかに4.3%に留まっていた。

刑事裁判の対象とする犯罪の拡大に関しては、本人の立ち直り(更生)の機会を奪う、などといった反対意見も強いが、調査では賛成者の55%が「罪を犯した以上、特定少年であっても自ら社会的責任を負う必要がある」、25%は「犯罪を減らすためにも社会全体で刑法犯に厳しく臨む必要がある」としている。

同様に、実名や本人と推定できる情報の報道を可能にする点に関しても賛成43.3%、反対18.8%と2倍以上の開きがあり、ここでも賛成者の過半(50.8%)が「自分の責任を自覚させる効果がある」と指摘、特定少年の犯罪に対する同世代の若者の厳しい目線が目立っている。

「特定少年」の言葉に関しては違和感が「ある」と「ない」がほぼ半々。対案として「準成人」や「指定少年」などの提案があるものの60%以上は適当な言葉を「思いつかない」としており、全体的に戸惑いが感じられる。このほか「改正案の作成に当事者である若者の意見がもっと反映されるべきだ」(24.1%)、「もっと幅広い国民的議論が必要だ」(20.8%)といった指摘も目立つ。若者の間で少年犯罪の防止を含め、一層、議論が盛り上がるよう期待したい。

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