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もらい得の文化

いよいよ新政権が本格稼動に入る。日本経済を立て直すべく積極的な財政金融政策が、これから次々と打ち出されるのだろう。なにが何でも日本経済を元気にさせるのだという、安部政権の姿勢は歓迎である。

問題は、その方向と実行過程にある。ただ景気対策をしなければで、やみくもに予算をばら撒けば良いのではない。バブル崩壊後の1992年からの19年間だって、年平均すると19兆6000億円もの景気対策予算を投入してきた。毎年3%の成長をしてもおかしくないほどの、十分すぎる以上の巨額予算をばら撒いてきたわけだ。

それでも、日本経済はジリ貧を続ける一途で、財政赤字と国の借金だけが膨れ上がっていった。何の効果も出なかった。理由は簡単で、大量にばら撒かれた予算のほとんどがゾンビ官業やゾンビ企業を存続させる方向に集中したからだ。いってみれば、税金を食うだけの人達のところへ、これでもかこれでもかと税金を注入してやったわけだ。

表現は悪いが無為徒食といっていい人達をいくら食わせたところで、そこからは何の富も生み出されない。経済が活性化するどころか、彼らを食わす負担ばかりが膨れ上がるだけだ。そして、負担ばかりをおっかぶされる国民の方がアホらしくなってしまう。むしろ、真面目に税金を払うよりは、自分も予算バラマキのおこぼれに預かりたいと考えたくもなる。

完全にモラル低下だが、他人事ではない。われわれも十分に気をつけないと、そういった"もらい得"の安っぽい生き方に流されかねない。国民の間で、もらえるものならもらっておけの精神が充満してくると、もはや経済も社会もあったものではない。

さて、日本の政治がこのあたりをどこまで意識しているのか、ちょっと心もとない。もし、これまでとそう変わらないのであれば、経済活動は一時的には沸きあがっても、しばらくするとジリ貧の淵に沈んでいく。そして、膨大な国の借金の上乗せだけが残る。

われわれは、やはり自助意識を高めて一人ひとりが民間主体の経済活性化に尽力しようではないか。いつもいっているように、世界最大の眠れる資源である預貯金マネーをほんのちょっと長期投資にまわすだけで、日本経済はいくらでも元気になる。

どうせ生きていくのは、われわれ一人ひとりである。自分自身そして家族のためにも、ひたすら自助努力を重ねて生きていく。その上で、政治が良くなってくれたら儲けぐらいにしておこう。そのぐらい精神の健全さとたくましさがなければ、ろくな社会を子どもや孫たちに残せないではないか。

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