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橋下徹「非常時なのに政府が医師会に『お願い』するだけでいいのか」

コロナ向け病床の確保が十分に進まず、ワクチン接種のスピードアップもままならない。コロナ対策で政府の手足を縛っているように見えるのが、医療界を動かす難しさ。政治が適切に医療をマネジメントするためには何が必要なのか。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(5月18日配信)から抜粋記事をお届けします。

医療の質が高いから重症者向け病床が空かないという事情も

結論としては法律を作るしかありません。それこそが政治家、国会議員の仕事です。

医療は公共インフラです。もちろん弁護士もです。だからこそ、税金で人材を養成し、資格業、免許業として、独占的な仕事が保障されているのです。

さらに医療の世界には超多額な税金が投入されています。

2018年度の日本の医療費(国民医療費)は43.4兆円でしたが、そのうち11兆円が国の税金、5.6兆円が地方の税金から投入されています。

もう立派な公の存在です。

橋下 徹『大阪都構想&万博の表とウラ全部話そう』(プレジデント社)
橋下 徹『大阪都構想&万博の表とウラ全部話そう』(プレジデント社)

他方、日本は国民皆保険制度として、民間経営の医療を主軸としています。開業医はもちろん病院も民間のものが8割です。そして民間医療には経営の自由が原則与えられています。

この制度によって、日本全国に中小の病院や診療所が点在し、日本国民は自宅から徒歩圏内にあるあらゆる診療科の診療所や病院にアクセスでき、加えて保険証一枚で、低額で良質な医療を受けることができるという、世界に類を見ない医療の利便性を有します。

さらにさらに、高額医療費については、一定の上限額以上は免除されます(高額療養費制度)。数百万円の医療費がかかったとしてもひと月10万円にも満たない額で済むのです。

これはほんと凄いことなんですよ。

ただこのような日本の医療制度の下で、ひとたびパンデミックなどの危機が生じたときには、それを受け容れることができないということが、今回のコロナ禍によって白日の下にさらされました。

開業医の診療所や中小の病院では対応できなくなったのです。

さらに政治行政が、開業医や民間病院に対して指揮命令することができず、あくまでも「お願い」しかできないのです。

病院側も色々な事情を持ち出し、コロナ対応することを拒否する事態が多発しました。

もちろんコロナ対応に頑張ってくれている医療従事者の方もたくさんいますが、その方々に著しい負担がかかっており、それが医療崩壊と言われるゆえんです。

その医療崩壊を避けるために社会経済活動を抑止し、飲食店等特定の業種が営業停止に追い込まれています。

世界各国から見ると、日本の人口当たりの感染者数や重症者数は一桁も二桁も少ない。病床数も世界一です。

世界各国は日本よりも一桁も二桁も多い感染者数であっても、なんとか医療はもっているのに、日本は医療崩壊だと叫ばれる。

なぜか。

もちろん医療サービスの丁寧さ(=質)が違うという理由もあります。

ある国では、どんどん死者が出る。ということは重症ベッドが空くということです。

他方、日本は死者が少ない。つまり重症者の命をなんとかつなぎとめているので、病床がなかなか空かず逼迫の状況が続くというのです。

日本の医療サービスの質は高く、それは丁寧で、人手がかかるということです。一概に日本の医療が弱い、悪い、ということではないのでしょう。

それでもいざというときには、設備や人材を適正配置するマネジメントが必要になります。

(以下省略/全文はメールマガジンでお読みください)

(ここまでリード文を除き約1200字、メールマガジン全文は約1万900字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.248(5月18日配信)から一部を抜粋したものです。気になった方はメールマガジン購読をご検討ください。今号は《【コロナ下の政治の役割】医師会の力に負けず医療を動かす法律を作れ!》特集です。

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橋下 徹(はしもと・とおる)
元大阪市長・元大阪府知事
1969年、東京都生まれ。弁護士、政治評論家。2008年から大阪府知事、11年から大阪市長を歴任し、大阪都構想住民投票の実施や、行政組織・財政改革などを行う。15年に大阪市長を任期満了で退任。現在、テレビ出演、講演、執筆活動を中心に多方面で活動。『実行力』『異端のすすめ』『交渉力』『大阪都構想&万博の表とウラ全部話そう』など著書多数。
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(元大阪市長・元大阪府知事 橋下 徹)

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