記事

入管法改正は出直しを

外国人の収容と送還のルールを見直す入管難民法改正案を巡る与野党の協議は、14日に、野党が要求したスリランカ人女性の死亡事案の真相解明を巡り、折り合いがつかず、決裂しました。

採決強行を警戒する立憲民主、共産、社民3党は、義家衆院法務委員長の解任決議案を衆院に提出しました。与党は、18日の衆院本会議で解任決議案を否決して、今週中にも法務委員会で改正案を原案通り採決する構え、と報じられています。

難民認定が少なすぎると国際的にも批判されている日本ですが、国外退去を命じられながら、家族が日本にいることなどを理由に本国への送還を拒み、入管施設での収容が長引く外国人は、自公政権に戻った安倍政権の2010年代後半に急増しています。

施設内では、長期収容に抗議するハンガーストライキが相次ぎ、餓死する事件も起きています。入管庁によると、6ヶ月以上にわたって収容中の外国人は、2014年末には290人でしたが、18年末には681人、19年末には462人になっています。2年以上の人も増えています。

弁護士や支援者をはじめ、国際法や憲法の研究者も、国際法上、改正案は問題があり、「廃案の可能性も含めて、抜本的な再検討が必要だ」としています。

先週は、与野党で修正協議が進み、野党が要求した、難民認定申請による送還停止の回数を原則2回に制限する規定の削除など10項目について、与党が応じ、協議が成立するかの報道もありました。

しかし、昨日葬儀が行われた、収容先の名古屋出入国在留管理局で死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(33)が、医師の助言にもかかわらず適切な対応を取られなかった件の真相解明を野党が譲らなかったため、修正協議は決裂し、原案通り強行採決される見通しになっています。

人権を無視したような改正案が、そのまま通ることはあってはならないと思います。与野党協議で野党に譲ろうとした点が多かったことからも、法案を出し直して、出直すべきだと考えます。

あわせて読みたい

「入管法改正案」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    平井大臣の発言を文春が捏造か 内閣官房が公開した音声には企業名なし

    和田政宗

    06月23日 12:48

  2. 2

    昭和の頑固オヤジ!JASRACと闘い続けた小林亜星さん

    渡邉裕二

    06月23日 08:04

  3. 3

    ワクチン不足で職域接種の新規受付を一時停止へ「可能配送量の上限に」 河野大臣

    ABEMA TIMES

    06月23日 21:39

  4. 4

    菅内閣が「無観客五輪開催」を絶対に避けたい理由

    田原総一朗

    06月23日 16:02

  5. 5

    軽自動車はEV化で高価格に 「交通弱者」が増加するいま改めて考えたい軽自動車の役割

    森口将之

    06月23日 10:51

  6. 6

    低すぎないか、日本の物価水準

    ヒロ

    06月23日 11:31

  7. 7

    菅内閣支持率最低に 短命政権の可能性強まる

    NEXT MEDIA "Japan In-depth"

    06月23日 17:13

  8. 8

    ”タコ山”だって守られたい?~「TRIPP TRAPP」高裁判決から6年、いまだ見えぬ境界線。

    企業法務戦士(id:FJneo1994)

    06月23日 10:09

  9. 9

    「すべては首相続投のため」尾身会長の警告さえ無視する菅首相の身勝手な野心

    PRESIDENT Online

    06月23日 08:26

  10. 10

    GAFAの台頭を許したマイクロソフトがここにきて大復活を遂げている理由

    PRESIDENT Online

    06月23日 16:35

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。