- 2021年05月12日 16:55
酒がそんなに悪いのか! 飲食店が緊急事態宣言延長の酒類提供の禁止に全力で憤慨するワケ
1/23回目の緊急事態宣言が延長
3回目の緊急事態宣言は東京都、大阪府、京都府、兵庫県に対して、2021年4月25日から5月11日にかけて実施される予定でした。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、変異株の感染も増えていることから、この4地域では5月31日までに延長。さらには、愛知県、福岡県に対しても5月12日から31日まで実施されることになりました。
・東京 緊急事態宣言延長で内容どうなるの?休業要請は?飲食店は | NHK
東京都に関していえば、1回目の緊急事態宣言は2020年4月7日から5月25日、2回目の緊急事態宣言は2021年1月8日から3月21日までと、どちらも1ヶ月半以上の期間を要していただけに、まだピークが見えない現在の状況を鑑みれば、延長は容易に予想できたことでしょう。
期間が延長されるのは仕方がないとして、問題はその施策内容です。3回目の緊急事態宣言では、飲食店は20時までの時短営業に加えて、酒類提供の禁止という強力な措置がとられました。
・酒がそんなに悪いのか! 飲食店が緊急事態宣言の酒類提供の禁止に本気で激怒するワケ(東龍) - 個人 - Yahoo!ニュース
酒類提供の禁止に関して、飲食業界から大きな反発があったのは記憶に新しいところです。しかし、延長するにあたり、20時までの時短営業と酒類提供の禁止に変わりはありませんでした。
飲食店と酒類
前回の記事でも掲載しましたが、飲食店での酒類の取り扱いについて説明しておきましょう。
酒類はシュルイと読みますが、言葉だけを聞いてもわかりにくいので、テレビなどではよくサケルイと読まれています。酒税法では、発泡性酒類、醸造酒類、蒸留酒類、混成酒類と、酒類を4種に分類。
保健所から飲食店営業許可をとっていれば、全ての酒類を提供することができます。喫茶店営業許可では酒類を提供できません。
酒類の提供とは、あくまでも店内で飲む酒類を提供することなので、持ち帰ってはいけません。酒類を販売するには、税務署から酒類販売業免許を取得する必要があります。
業態によっては酒類を提供する時間にも気をつけなければなりません。バーなど食事を主としない飲食店が0時から6時まで酒類を提供するには、警察署に「深夜における酒類提供飲食店営業」を届け出る必要があるからです。ただし、ファミリーレストランやラーメン屋など食事を主とする飲食店は除きます。
国や自治体に対する怒り
延長となる5月12日以降も酒類提供が禁止となったことから、飲食業界からは大きな落胆や経営に対する不安、国や自治体への怒りが感じられます。
ノンアルコールドリンクを増やしたり、ノンアルコールペアリングをもっと開発したりしなければと考える一方で、思った以上に売上が減少しているので、もうどうしてよいかわからないと途方にくれる飲食店も少なくありません。
夜の営業や酒類の提供が本当に新型コロナウイルスの感染拡大に関与しているのかどうか、科学的な説明を求める声もますます大きくなっています。飲食業界で力を合わせて立ち上がり、国や自治体に直訴しようという動きもあるほどです。
飲食業界は窮状に陥っていますが、何が飲食店を苦しめているのか改めて説明していきましょう。
時短営業による売上減少
2度目の緊急事態宣言、そして、まん延防止等重点措置によって、飲食店は今年の始めからずっと時短営業を強いられてきました。
ただでさえ、感染症予防のために、客席数を減らしてテーブル間隔を増やしている中で、営業時間まで短縮されたことにより、売上がさらに減少しました。営業時間が21時や20時となったので、客席回転数が減っただけではなく、フルコースを楽しむことが難しくなり、客単価も減少したのです。2店目に訪れるといった使い方もできなくなりました。
業態によって影響の大きさは異なりますが、基本的に飲食店は物販ではなく箱物なので、営業時間が少なくなれば、売上も減少することは確実。それでもまだ、協力金がもらえるならばと、飲食業界は何とか耐え忍んでいました。
協力金の支給が遅れている
しかし、その肝心の協力金の支給が遅れています。
・時短協力金 大阪府の支給遅れ 飲食店「顧客離れと二重の不安」(1/2ページ) - 産経ニュース
・宣言延長、追いつかない支援策 失業2万人増の試算も [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
5月5日時点で、1月14日から2月7日分の支給率は、大阪府が約51%、東京都が約85%。4月27日時点で、神奈川県における3月8日から4月9日分の支給率は約43%です。東京都では3月8日から31日分の協力金申請が4月30日に開始されており、4月1日から11日分の協力金申請に関するポータルサイトは5月12日に開設されます。
※4月1日から11日分の協力金は5月12日に申請開始と記載していたのを修正しました(2021/05/10)
売上の減少が続いている飲食店に対して、早急な協力金の支給は絶対不可欠。仕入れた食材の支払いサイト(猶予期間)や家賃を考慮すれば、協力期間終了後の1ヶ月以内には支給してもらいたいものです。



