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「ゼロコロナ」政策への転換を

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2021.05.10up

新型コロナウイルス感染が広がり、最初の緊急事態宣言が出されたのは昨年4月7日です。それから1年以上がたちましたが、感染拡大は第4波におよび、オリンピック・パラリンピック開催も危ぶまれています。日本経済新聞は1面見出しで「1年間何をしていたのか」と政府を厳しく批判しています。これまで政治はコロナ危機に適切に対応してきたのでしょうか?

ふり返ると安倍・菅政権のコロナ対応は、後手後手と思いつきの連続でした。中国からの渡航制限が遅くなったのは、習近平国家主席の国賓訪日に配慮したためとの指摘があります。当初はPCR検査体制を充実させるよりも、「37.5度以上の発熱が4日以上続いた場合」に検査を限定し、検査数の抑制を優先しました。諸外国が全力でPCR検査数を増やすなかで、日本だけが「PCR検査を増やすと医療崩壊を起こす」という謎の理屈で検査数を抑制しました。その後も政府のPCR検査増加の取り組みは後手後手で、PCR検査数は先進国で最も少ない部類に入ります。感染症対策の世界標準は「検査と隔離」です。PCR検査を軽視してきたツケが4波にわたる感染拡大です。

思いつき対応の象徴は「アベノマスク」と学校一斉休校です。アベノマスクは論外です。学校の一斉休校は、全国に混乱を招き、その割に感染抑制効果は薄かったと言われています。そもそも総理大臣に学校休校を命じる権限はなく、法的にも問題がありました。感染拡大が収束する前の段階でのGo Toキャンペーンも弊害が指摘されています。飲食店やホテル旅館業には、Go Toキャンペーンではなく、手厚い休業補償により、経済支援と感染抑制を両立すべきでした。

今年4月下旬からは一部地域で医療崩壊の危機が迫っています。日本の人口当たりの病床数は断トツの世界一です。それなのにコロナ患者用の病床数が不足しているのはシステムの問題です。日本よりもコロナ感染者数が多い国でも、国が全力をあげてコロナ病床を確保し、何とかやり繰りしている例があります。政府のマネジメントや優先順位に問題があるとしか考えられません。緊急事態宣言の早すぎた解除とその結果のリバウンド。感染抑制よりも経済対策や聖火リレーを優先した判断ミスです。政治の責任は大きいです。

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