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改正国民投票法 成立へ

憲法改正手続きに関する国民投票法改正案が、昨日6日、衆院憲法審査会で修正の上、賛成多数で可決され、6月の会期末までに成立する見通しになりました。

自民、立憲民主両党の幹事長が、国会内で会談し、政党のスポットCMやインターネット広告の規制を巡って、自民が立憲民主の修正案を全面的に受け入れ、6月16日までの会期中に改正案を成立させると文書で合意しました。

ただCM規制などの扱いで、与野党に隔たりがあり、改憲論議の行方は見通せない、と報じられています。

国民投票法改正案の主な内容は、

〇駅や商業施設でも投票できる「共通投票所」の設置
〇期日前投票時間の弾力化
〇投票所に同伴できる子どもの対象年齢拡大
〇洋上投票の対象を実習生などに拡大
〇投票日を延期する「繰り延べ投票」の告示期間を見直し
〇投票人名簿の内容確認で個人情報保護に配慮
〇在外投票人名簿の登録制度整備。

そして、修正したのは、付則に政党スポットCMやインターネット広告、運動資金の規制について、「施行後3年をめどに検討を加え、必要な法制上の措置、その他の措置を講じる」と追加した点です。

付帯決議は法的拘束力がありませんが、法律に書き込む付則は法的拘束力があります。

今回修正合意した背景には、改正案が国会に提出されて3年経ち、自民が何としてもこの国会で成立させたかったこと、立憲民主も反対ばかりしていると言われたくないことや、国民民主が賛成していることなどから野党共闘を考えて、などと見られています。

修正で与野党でくい違っているのは、自民は法制上の措置の前でも改憲論議は進める、としているのに対して、立憲民主は、まずは法制上の措置について話し合うべき、としている点です。

私は、改憲論議を否定するものではありませんが、まずは、問題になっているCMなどについて法制上の措置をしてから、と思います。

そして、この改正案には問題が多く、投票が成立する条件となる最低投票率の定めがないことも、大きな問題です。

改憲の承認に必要な絶対得票率(有権者総数に占める割合)と合わせて議論する必要がある、と指摘されています。

また、自民の下村政調会長が、憲法記念日に、「日本は今、国難だ。コロナのピンチをチャンスに変えるべきだ」と発言して、ピンチに便乗している、と批判されています。

伊吹元衆院議長は、「緊急事態に個人の権限をどう制限するか、憲法改正の大きな実験台と考えた方がいいかもしれない」と言及したことについて、充分なコロナ対策をせず、危機をあおって憲法をいじろうとしている、という声があがっています。

コロナ禍で緊急事態条項の必要性を訴える自民に対して、野党は、今の法制度で十分対応できる、としています。

拙速に改憲を行うのではなく、国民の意見も聞きながら議論をしていってもらいたいと思います。

改憲の優先度が高いと考えている国民は、多くはないはずですから。

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