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「除染」は原子力村の収入源になっている by 小出裕章教授

前のエントリ-で、放射性物質の拡散にしかなっていないような「除染」に国の予算がつぎ込まれゼネコンがボロ儲けしている毎日新聞の報道をご紹介しました。
今回は除染についてもう少し補足。
京大の小出教授は「除染」というのは基本的にありえないと仰っています。

2012/02/29のたね蒔きジャーナルでのお話を書きおこしてみましょう。(5:14あたりからです)
http://www.youtube.com/watch?v=Z1Hc7eRbyAM



司会者「小出さん、小出さんも色々(霞ヶ関文学、霞ヶ関用語)お感じになることがあると思うんですけど、いかがですか」

小出「“除染”ですね」

司会者「除染ですか」

神保「そうだね、除染ていうのはありえないもんね」

小出「はい。」

司会者「除染の定義って、どこからどこまでをどうすることを除染ていうんですかね」

小出「私たちの管理区域の中にも除染室というのを必ず作ることになっていて、放射性物質を扱って体が汚れたりしたらば、その汚れを落とすというそう言う部屋があるんです。但し落としたところで放射能が無くなるわけではなくて、今度は放射性の廃液という方に移るということなんですね。結局、“移染”なんですね。」

司会者「移すだけなんですね。汚れを移すことでしかないけれどそれを除染と、除く書くとね、ホントに放射性物質が消えるような気がしますよね。

小出「そうですよね、そういうニュアンスで今政府が除染という言葉を使って住民達にあたかもなにか汚れが無くなるよという幻想を与えようとしているわけです。」

司会者「これを移染というふうにもし変えるとするとですね、どこに移したんだと、どこに行ったんだといつも疑問を呈することができますが、除染と言ったがために安全な、どこか他に行っちゃったという感じはないですよね。」

小出「そうですね」

司会者「はあ・・実際は移染でしかないわけですね」

小出「はい、だから移す場所がなければ移すことも出来ないわけですし、大地全部が汚れてるわけですから基本的にはもう移動させることも出来ないのです。その現実、厳しい現実を皆さんが本当は知らなければいけないのですが、国が率先して除染をすればなんとかなるというような宣伝を今強めてきているわけです。」

(書きおこしここまで)



こちらも是非。必聴です。(余談ですがこの良心的なラジオ番組「種蒔きジャーナル」は去年秋の番組改編で打ちきりになりました)
http://www.youtube.com/watch?v=naucXnQ-SVE


子どもが集中するところ(学校や保育所など)の狭い範囲での除染はやるべきだが、それ以上の広範囲は困難で、ほぼ不可能。土の表面を取り除いたら田畑は死んでしまうし、森林も土壌が汚染されているのだから除染は不可能、と小出教授は仰っています。
(そのほか政府は5ミリシーベルト以下の場所は除染をしない、と言ってることの問題点など等々、知っておきたい色々情報が語られています)
広大な地域の土の表皮を削り取り、屋根を洗い流し、樹木も皆伐採したとして、東京ドーム何百杯分もでます。いったいそれをどこに持って行って保管すればいいのか、という話です。
もって行き場がないから毎日新聞で報道されたように

集めた枝葉は本来なら「フレキシブルコンテナバッグ」と呼ばれるブルーの袋などに入れて仮置きする。「でも仮置き場の場所がなくなっていて、枝葉を袋に回収しないでその辺に捨てることもある。日常茶飯事です。早い話が『もう置くところがないから仕方ないべ』となる」

建物などを水で洗浄する場合は通常、下にブルーシートを敷いて汚染した水を受け、ポンプでくみ取りタンクに入れ、浄化装置で処理する。しかし、「回収するのは環境省が管轄し、なおかつ環境省が見に来るモデル地区だけ。普段はそんなことやっていない。(汚染水は)流しっぱなし」


ということになるわけです。

そんな虚しい「除染作業」が原子力ムラの新たな収入源になっていることを小出裕章教授がフランスのル・モンド紙のインタビューに答えています。

◆フランスねこのNews Watching
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/128-f40d.htmlより

● 日本政府は「新しい段階」へと移りたがっています。「復興」や「除染」といった言葉が何度も繰り返し聞こえて来ます。

原子力推進のロビー勢力―私たちは「原子力村」と呼んでいますがーは同じ場所に居座り続けています。除染が彼等の新しい収入源となり、「復興」は建設会社にとっての思いがけない贈り物となりました。本当に除染をやるというなら、福島県内の全ての地区でやらなければなりません。でも、放射能に汚染された土をどこに持って行くと言うのでしょうか
(引用ここまで)



「実際、大した効果は出ていない。僕たちから言わせたら税金の無駄遣い。でも国は『予算がないからやめる』というわけにもいかない。大手(元請け)にしてみれば、こんなにおいしい(もうけ)話はない。作業をすればするほどお金が入ってくる」
と作業員が毎日新聞に述べているとおり、
ムダな作業をしてそこに税金をつぎ込むことで、実際は安全になってなどいないのに住民に安全になったとの幻想を与え、原発事故の戦犯である原子力ムラの一員であるゼネコンが肥え太るという、このとんでもない図式を国民はもっともっと声を大きくして批判すべきですし、マスコミももっともっと取り上げるべきです。

原子力ムラに所属しているこういう大手ゼネコンと一体となってる保守政治家(例えば安倍総理など)ほど国民に「愛国心」を強要したがるのですから、あなた方には同胞や郷土を大事に思う「愛国心」がないのかと皮肉の一つでもいってみたくなるというものです。

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