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「国民投票法改正案採決」

本日の衆議院憲法審査会において8国会をまたぐ懸案であった憲法改正にかかる国民投票法の改正案が、野党(立憲民主党)の修正案を受け入れる形でようやくにして採決されました。 

今回、改正されることになった7項目は、「共通投票所の開設」など、いずれも投票者の利便性を向上させるための措置であり、三年前に公職選挙法において改正がなされ、既に実施に移されているものばかりです(当時、私は衆議院の当該委員会の与党筆頭理事としてこの改正に関わりました)。 

その内容を国民投票法に反映するだけの単純な改正が、この三年間、なんと8国会にもわたって放置され続けてきたことは誠に異常なことでありました。この間、いたずらに審議の引き伸ばしをはかってきた一部野党には猛省を求めたいと思います。 

通常の選挙における投票も、憲法改正を問う国民投票による投票も基本的には同様の投票行為です。したがって、投票者の利便性向上のためには、今後も公選法を改正するたびに国民投票法を改正する必要が生じます。 

一方、CM規制をどうするか、年を追うごとに新しい形態へと変化を遂げるネットによる運動をどのように扱うべきか、外国勢力の介入をどのように防ぐべきかといった、憲法改正のための国民投票に特有の課題が残されていることも事実です。 

これらについては今後、速やかに議論に入り、修正案に記載されている「三年」を待たずして早期に結論を得るべきと考えます。勢力的に議論を行えばそれほどの時間がかかるはずもなく、これらの課題があることを理由に再び憲法議論の引き伸ばしをはかることは断じて許されることではないと考えます。 

憲法改正については、国会は発議ができるだけであり、最終的には主権者たる国民の投票によって可否が決せられます。そして、その発議のためには衆参ともに三分の二以上の賛成を得なければなりません。誠に険しく困難な道のりです。 

しかし、今回のコロナ禍を通じ、国の緊急事態における憲法上の課題が大きく浮上してきています。国権の最高機関たる国会が仮に機能不全に陥れば政府は立ち往生せざるを得ず、そのような万が一の場合にどのように備えるべきかという課題は既に現実のものとなっています。 

これらについて真摯に議論を行なうことは、立法府に与えられた責務であると考えます。むろん、衆参両院において三分の二を越える賛同を得ること自体が至難の技であり、仮にそれができたとしても、国民投票によって過半の賛成を得ることも決して容易なことではありません。 

しかし、その成案を得るべく努力もしないというのであっては、まさしく国会の責任放棄だと指弾されても仕方がないものと考えます。新しい時代にふさわしい憲法の在り方について、さらに考察を深めてまいりたいと思っています。 

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