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価値観の多様化、働き方の多様化は本当だろうか。日本の行き着く先の将来が不安

昨今、人の価値観は多様化し、働くことに関しても多様化していて、それぞれが自分の考えに合った働き方をすればいい、と言われるようになりました。

 若者の自動車離れなども言われて久しく、少子化ばかりが原因ではないようにも思います。
 子供の頃だったら、習い事の1つもしてという時代は過ぎ去ったのでしょうか。
 プロ野球のファン層は、中年以上の男性のイメージです。

 新聞を購読している層は50代以上だそうです。どの家庭でも新聞を取るのは当たり前という時代は終わりつつあります。
 ネットで見れるから?
 ネット配信での「購読」に移行した層もあるでしょうが、ネット上に配信されている情報をお金を払ってでも新聞を読むというのは一定の年齢層以降のような気もします。

 新聞に将棋コーナーがあるのも日々、それを楽しみにしている将棋ファン層が一定あるからだそうです。それによって新聞社主催の名人戦などが行われるわけですが、そうした新聞(情報)を購入して支える層が少なくなっていくということは将棋もいずれ職業としては衰退していくのでしょうか。

 何だか今の中高年層がいなくなったら、こうした産業は支えられなくなっていくような気がしてなりません。

2021年5月1日撮影

 働き方も同じような気がします。
 国家公務員の志望者が減っているといいます。昔ならエリートコースであり、職務はきつく、残業なども当たり前、しかし、生涯の生活が保障されるという意味では一定の志望者が確保されていました。それに収入面だけでなく仕事としてもやりがいがあるはずです。
 全道を対象とした転勤のある北海道職員の志望者も減っています。
 自分の人生で何を優先するのかという観点から価値観を多様性という評価のされ方をします。

 ところで価値観の多様化というのですが、本当でしょうか。
 みなスマホに夢中になっている姿しか思い浮かびません。電車の中でもみなスマホの画面に夢中になっています。

 価値観の多様化と言いながら実はスマホという単一の価値観に収れんされていってしまっているような気がしてなりません。
 他方で、そうした価値観の「多様化」を支えているのは日本全体の生産力が上がったから。

 例えて言うなら私は自動車を保有していますが、その自動車の代金を稼ぐことはできても自分で作り出すことは一生、かかってもできませんから、こんな「安い」費用で購入できるのは本当に驚きです。
 別に国家公務員のようなエリートにならなくても現状ではそこそこの生活ができます。
 1つの心配は老後の生活です。年金制度は今の若い層を支えることはありませんが、それは40~50年先の話なので、今、心配しても仕方ないということでしょうか。

 みながスマホに夢中になっていて生産労働に従事しなくなってしまったら…
バス業界、トラック業界の運転手不足 日本の若者はどこへ? 日本の生産力は下り坂

 この弁護士ドットコムの記事も気になります。
「日本の低生産性」問題、労働時間短縮の「効率アップ」だけで解決できるのか」(弁護士ドットコム)

 結局、一部の働く人たちにしわ寄せが行っていないでしょうか。
 日本人は働きアリに称されたことがありましたが、働きアリは、その全体の2割程度しか働いていないそうです(働きアリの法則)。
 今の生産性が高いのは、先代が築いてくれたものの上に今の社会が成り立っているからです。

 国家公務員には高額の給与が批判の対象になったりもします。

 例えば黒川弘務元検事長の退職金が高いということに驚きの声もありましたが、賭けマージャンで失脚したことはさておき、そうした職業を全うしたことに対する報酬としての高額な退職金はあってしかるべきです。

 今後、ますます国家公務員のなり手がいなくなるというのであれば、さらなる高額化も当然ということになります。

 そうした人たちによって国家が支えられているのであれば、そうした人に報酬という形で報いるのは当然です。高すぎるという批判は正当とは思われません。

 これは子育て世帯の優遇も同じです。優遇して当然です。
 子を持たないのも価値観の1つですが、だからといって子育て世帯への優遇処置を批判するのは誤りです。

 こうしたことも念頭においた価値観の多様性を言わなければ変です。
 働きたくないけれど寄越せというのでは社会は成り立ちません。

 ところでカネ転がしは別。これはカネを転がすだけで利ざやを稼ごうというだけのことですから、何の生産性もありません。累進課税によりどんどん利益をはき出させましょう。

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