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政府の災害時備蓄食品をフードバンク等に提供することになった経緯について

こんにちは。食品ロス削減にとりくむ竹谷とし子です。

政府は先月、災害時備蓄食品の入れ替えのタイミングで、フードバンクやこども食堂に提供する方針を発表しました。

食品ロス削減推進法

捨てるのはもったいない、あたりまえじゃないか、と思いますが、一方で、国の財産は、勝手に処分できない法律があります。

災害時の備蓄食品もその対象であるため、この件は、簡単そうで、簡単にはいかない、根深い、複雑な問題でした。

これまでは、国が活用するための具体的な指針もなく、よほどの工夫をしなければ、賞味期限がきた後に廃棄するしかない状況でした。

(参考:総務省東北管区行政評価局の調査(2019年3月28日

これを解決するにはどうすればよいか。

話はさかのぼりますが、2015年12月に公明党食品ロス削減推進チームが設置されました。

調査をすすめる中で、災害時備蓄食品の廃棄を含む、食品ロスに関する諸問題の解決には、法律をつくる必要があることが浮き彫りになってきました。

2016年に、当時の官房長官だった菅総理に「食品ロスゼロをめざして」と題する提言を申し入れ、一部は消費者基本計画工程表に反映、その後、2019年に議員立法で食品ロス削減推進法を制定し、この法律に基づき2020年に基本方針を定め、この中で、国や地方が災害時用備蓄食料の有効活用に努めることも明記しました。

そして、昨年来、これにもとづき、農林水産省と消費者庁が検討を重ねてきました。

その結果、政府の災害時備蓄食品を活用するための運用ルールを決めて、今回の発表にいたりました。

(陰で地道に、汗をかいてくださった政府職員のみなさまに感謝いたします)

ここまでくるのに、5年かかりました。

たったひとつのことを変えるにも、これだけの時間と粘り強い調整が必要でした。

なお、食品ロス削減推進法は、何かを禁止する法律ではなく、国や自治体、事業者、消費者の行動変容を促す法律です。結果が出てくるまでに少し時間はかかるかもしれませんが、法律ができたことで、今回の件も含め、効果が出てきていると思います。

先行する東京都の災害備蓄食品活用の取り組み

国に先行して、東京都では、公明党の提案に応えて、2016年度から災害時備蓄食品を廃棄せずに有効活用しており、さらに、今年から市区町村の情報も共有して、必要とするフードバンクやこども食堂とマッチングするしくみの運用をスタートしています。

2016年第4回定例会代表質問(長橋けいいち議員)→防災備蓄の食品ロス対策を提案、都知事が活用のモデル事業実施を表明

2017年第1回定例会代表質問(松葉多美子議員)→防災備蓄品の活用を提案、都が活用を表明

2019年第2回定例会代表質問(小磯よしひこ議員)→防災備蓄食品のマッチングシステムを提案、都が調査実施を表明

2020年3月予算特別委員会(松葉多美子議員)→市区町村も含めた災害備蓄食品のマッチングシステムを提案、都が構築を表明

これを受けて

2021年3月 東京都 未利用食品マッチングサイト 運用開始

ネットでざっと検索しただけでも、都議会公明党が、フェーズごとに、丁寧に質問を重ねて、段階を踏んで、実現までこぎつけたことが、よくわかります。

実は、国で食品ロス削減推進法を制定するに至った大きなきっかけも、2016年に公明党東京都本部女性局(局長:松葉多美子都議会議員)が企画し、東京の議員の方々のご尽力によって、都内各所で開催していただいた食品ロス削減の啓発活動でした。この時、食品ロス問題ジャーナリストの井出留美さんと講演をご一緒させていただき、法律制定の過程でもアドバイスいただくことができました。

松葉多美子さん、井出留美さん、ありがとうございます。

話が飛びますが、備蓄生理用品の提供をきっかけに、全国の公明党議員が公共施設や学校トイレでの生理用品提供を実現しています。これも、今年3月に突破口を切り開いたのが、豊島区や東京都の公明党の議員でした。

国がとりくむことの大きな意義

コロナ禍で食料を必要とする方々が増えており、政府も、フードバンク団体等に対して、ポータルサイトで情報提供する方針を決めたことは大きな前進です。

しかし、国がとりくむことは、別の大きな意義があります。

災害備蓄品を活用せず廃棄している自治体への影響や、災害備蓄品にとどまらず日常的に食品ロスが発生している民間企業への影響です。今までは、政府自身が廃棄しており、範を示すことができませんでしたが、今後は違います。

さらに、農林水産省では、賞味期限が多少過ぎた災害備蓄食品も丁寧に提供するように、とりくんでいます。

賞味期限は、おいしいめやす、です。

今後もさらに、企業や家庭でも、できるだけ食品ロスを発生させないように、そして、未利用食品は廃棄せずに、フードバンクやこども食堂に寄付することが当たり前になるよう、引き続きとりくんでまいります。

日本に昔からある、もったいない、と、おすそわけ、の習慣と文化です。

また、技術的な話になりますが、将来的には国も自治体も民間も、同じマッチングシステムでできるのが理想的だと思っています。

こちらも、関係者の話を伺っておりますが、技術的な問題にとどまらない、解きほぐすべき複雑な課題があります。

ICTも活用して、実現に向け地道にとりくんでいきます。

公明新聞の記事

本日、この件を、公明新聞に掲載していただきました。ありがとうございます。

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