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国立公園巡る林野庁と環境省の連携

国立公園の運営に関して、環境省と農水省・林野庁の連携が進んでいるそう。

具体的には、日本の国立公園の約6割(約130万ha)が国有林(日本の国立公園は土地所有に関係なく指定できる制度なのである)のため、これまで所有者としての林野庁と公園として管理する環境省がなにかと齟齬を来していたのをちゃんと連携しましょう、さもないと保護はもちろん利用ができないよ、ということらしい。まあ、目的としては後者に比重があるのだろう。狙うは世界水準!ということで、世界国立公園ランキングトップ25等へ選ばれることを目標にするとか。ようするにコロナ禍後を見込んで、インバウンドの再来に期待しているわけだ。もちろん、連携の模索は、コロナ禍が始まる前からの課題だろうが。

これまでも両省庁は、「国立公園満喫プロジェクト」や「日本美しの森 お薦め国有林」といった利用において連携してきたが、今一歩進めるということか。

そこで、重点地域(世界遺産クラスの自然または誘客ポテンシャルのある地域)として知床、日光、屋久島、中部山岳、西表石垣の5つを選んで、まず実施する。内容には

〇自然を厳格に保護⇒ 両省の制度を組み合わせた保護の徹底
〇自然に感動する体験機会を提供(自然体験フィールドやガイドの提供、入場時のレクチャー、入域料徴収、上質な滞在宿泊施設、利用者数や交通手段のコントロール、施設の脱炭素化)
〇管理者の顔の見える管理体制

とまあ、そんな連携項目を並べている。そのために両省庁職員の合同研修・人事交流や、必要な場合は所管換えも含めて検討する……のだそうだ。

ちなみに重点地域に次ぐ個別の事業を行う「モデル地域」を11ヶ所も選んだ。
阿寒摩周、支笏洞爺、白神山地、磐梯朝日、上信越高原、妙高戸隠連山、白山、吉野熊野、大山隠岐、足摺宇和海、阿蘇くじゅう

よろしいのではないですか、としか言えない(^o^)。

私の記憶で両省庁が絡んでいたのは、奈良県の大台ヶ原。吉野熊野国立公園に入るが、所有は国有林と一部奈良県有林だが、シカ害が酷い。そこでそれぞれが防止柵づくりを行っていた。

こちらは環境省の柵。何種類かあるが、わりと広範囲に張っている。全体に丈夫な造り。

こちらは林野庁。パッチディフェンスに挑戦だ。小さな柵をいくつも張って、シカ害の分散と、シカの警戒心を呼び覚ます方法か。

どちらが効果あるか、試行する点では面白かったが……。ちなみにシカそのものの駆除は環境省所管のよう。各地にくくり罠を仕掛けていた。この山には観光・登山客が多いだけに、景観にも配慮しなければならず、結構大変そう。観光客の通るところで、シカを駆除できない。木道を設けているが、それも不評だったりする。

さて、保護と利用の両立という、古くて新しい取組に、一石を投じるかどうか。

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