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平成22年7月18日

[菅内閣に政治主導の改革は不可能]

参院選後民主党からは、敗戦の責任をどうするかや人事の話、多数派工作の話などが聞こえてきますが、政治主導でこの国をどうするかという話はほとんど聞こえません。

「国家戦略局」構想の大幅な後退は、表向きは総理のフリーハンドを維持するということでしょうが、内実は政治主導がとん挫したことの現れです。

それもそのはず。リーダーに民意の後押しがあり、明確なビジョンと覚悟があり、しっかりしたブレーンがチームとして付いていなければ、そして政界や官界を引っ張っていく人脈と手続の妙がなければ、政治主導の改革はできないことを、小泉総理後の政治状況を見て私たちは痛感しているのです。今の菅政権にそれが可能であるとは到底思えません。

だから私たちは、次の政治主導の改革を目指して、しっかり力を蓄えていくべきだと思います。今は衆参ねじれ国会の中で、政界に化学変化が起こる土壌があります。私が常に(この欄でも書いているとおり)理想としている、政治理念重視の二大勢力結集を通じて国民が政策を選べる社会を目指し、全力を尽くしていくとともに、その一つの核となって民意をバックにしっかり改革を進めていくということです。

口蹄疫問題や豪雨災害問題など、依然として現政権の危機管理体制には疑問を抱かざるを得ません。事態が大きくなり、迅速なトップの決断を要する時、政治的リーダーシップの欠如は決定的に痛手となります。選挙の票に必ずしもつながらない危機管理の問題に、パフォーマンス重視の民主党政権が真剣でなかったことは重大視せざるを得ません。今後対北朝鮮問題をはじめ、対外危機管理もどうなっていくのでしょうか?

[気になる司法の動きのいくつかについて]

民主党小沢前幹事長の07年分の収支報告書虚偽記入容疑につき、検察審査会の「不起訴不当」の議決が出ました。これに続き、今後04、05年分の再審査が予定されていますが、熟慮のうえ公正な議決がなされることを期待しています。いかなるタイミングでどのような内容の議決がされようとも、小沢氏が国会での説明責任を逃れることはできません。

年金払い方式の保険金への相続税と、毎年の年金(元本部分)への所得税が二重課税と判断された最高裁判例もとても大きな影響を経済にもたらします。この判例の射程がどういう商品に及ぶのかとか、税還付の方法をどうするのかなどにつき、金融行政が何らかの基準をきちんと示せるのでしょうか。

非嫡出子の相続分格差(結婚した夫婦の子供の相続分に比べ、婚外子の相続分が半分となっていること)が、憲法の平等原則に照らして合理的と言えるかどうかについての判断が、最高裁の大法廷に送られることになりました。これまでの合憲判断が見直されることになるのでしょうか。家族の絆の重要性が叫ばれる中、選択的夫婦別姓など家族の形に影響しそうです。

日本振興銀行の検査妨害事件で、木村剛前会長はじめ5人が逮捕された事件も衝撃です。関係者はしっかり捜査に応じ、再発防止に努めてほしいと思います。

[自民党で始まる選挙後の体制見直し]

前回このブログで「勝ってかぶとの緒を締めよ」と書かせていただきましたが、自民党における今後の体制作りも(手始めの参議院議員会長人事を含め)一筋縄ではいかないようです。いずれにせよ透明な手続をとり、自民党が変わったという姿勢を内外に示していくべきです。

参議院の議長、予算委員長、議院運営委員長などのポストは、野党が連携できるならばきちんと要求してよいと思います。慣例として議長は第一党から出すということで、非改選枠も合わせると第一党の民主党から選ばれるかもしれませんが、努力の結果としてそうなってもやむを得ないでしょう。

与党サイドは数合わせのため色々な形で野党に手を突っ込んでくるでしょう。先ほど「化学変化」を容認する旨書きましたが、筋の通らない動きには断固として応じてはいけません。ねじれ国会でもきちんと機能させるべきことは、2008年3月、私も含めた超党派7人の議員による中央公論での論文「機能不全の国会を改革する八つの方策」に書かせていただいています。

以上、役員連絡会など様々な機会を通じ、きちんと主張をしていきます。

[梅雨明け、暑さ本格化]

いよいよ夏も本番。各地で夏の催しが本格的に実施されます。私も(体調に留意しつつ)しっかり皆さんとの交流・話し合いを持っていきたいと思います。これからもよろしくお願い致します。

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