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低所得層の子供たちはゲームやり過ぎ?

今朝の横浜北部は晴れておりますが、かなり気温が低めです。

さて、ちょっと古いですが、テクノロジーに関する記事の要約です。

簡単にいえば、貧乏な家庭の子のほうがゲームやネットにハマりすぎる傾向があるということですが、結局のところは家庭における子供の「コントロール」の問題にすべてが集中してくると言えそうな。

===

デジタル時代のアメリカの「無駄時間の差」
by マット・リクテル

●「デジタル・デバイド」といえば、1990年代に流行した「テクノロジーを持つ者」と「持たざる者」を表した概念だ。

●このおかげでアメリカでは「すべての階層の人々に最新コンピューターを!」という運動が進められることになり、とくに低所得層の家族には格別の配慮がなされた。

●この運動は実際に効果あったのだが、それには意図せぬ副作用があり、これは政治問題にまで発展している。

●みんなが最新テクノロジーを手に入れはじめると、驚くべきことに「貧しい家の子供のほうが豊かな家の子供よりも多くの時間をテレビやガジェットでゲームやSNSに費やしている」という研究結果が出てきたのだ。

●この「無駄時間のギャップ」について、専門家たちは「子供のテクノロジーへのアクセスを監視・制限する親たちの責任能力の違いを反映している」と言っている。

●カリフォルニア州のある小学校の校長は「私はテクノロジーに反対というわけではないんですが、それでもそれが問題解決の助けになっているとは思いませんね」と述べている。

●彼女は長年にわたって「適切な管理ができないと、すべての家庭にコンピュターを備えるのは有害です」という立場であった。

●彼女によれば「子供たちがやっているFacebookをどうやってモニターすればいいのかわからないんです」という両親の相談をよく受けるという。

●米政府にとってもこの新しい「デジタル・デバイド」は懸念事項であり、デジタル面での監視のために2億ドルを費やす計画を立てているところだ。

●実際にそのような活動を始めている団体や企業もあり、彼らは学校や図書館に出向いて、両親や生徒や求職者たちにコンピューターを生産的に使えるように指導しはじめている。

●政府の委員長は「デジタル・リテラシー」の重要性をよく理解しているとコメントしているが、現在の「デジタル・デバイド」とは、「親や生徒たちに、教育や仕事のスキルの訓練のために必要なテクノロジーのスキルについてのツールやノウハウを与えること」という意味があると言っている。

●ところが政府は、まだ「全ての家庭にテクノロジーを」というスローガンを捨ててはいない。

●アメリカの全家庭の65%がブロードバンドのアクセスをもっているが、それが年収2万ドル以下の家庭になると40%になってしまう。

●ヒスパニック系の50%、アフリカ系は41%はブロードバンドをもっていない。

●Microsoftの研究者は「それでもアクセス自体は特効薬ではないです。アクセスは問題を解決するというよりも、すでにある問題を反映したり強化したりするものです」という。

●2010年に発表されたある調査では、「親が大学を卒業していない子供/ティーンエイジャーたちは、それを持っている親の子供たちよりも、一日90分以上メディアに接している」という結果が出ている。

●ちなみに1999年の時点では、その差がたった16分だった。

●また同じ調査では、大学の卒業資格を持たない親の子供たちは、テレビ、コンピューターやそれ以外のガジェットなどに、平均して一日11・5時間も余計に費やしているという。

●これは1999年の時点から4時間40分も増えている。

●教育も高く、社会層も高い親の子供たちもエンターテイメントとして一日10時間もマルチメディアに使っており、これは1999年の時点に比べて3・5時間も増えている。

●この調査を担当した調査員は、「コンピューターはたしかに教育に使える潜在力を持っていますが、それでもそれが遊びに使われる時間に比べると非常に少ないですね。達成度の差を縮めているのではなく、むしろ無駄に使われる時間の差を広げています」と答えている。

●政治家や専門家たちが危惧しているのは、低所得層の親や子供たちにとっては問題は深刻化しているという。

●オークランドのある12歳の子は、家に二つのラップトップとX360、それにニンテンドーWii、そして自分の携帯があるという。彼はそれらをFacebook、Youtube、それにゲームや携帯メールなどに使うという。

●週末になると朝7時までそれらを遊びのために使っていて、そのために月曜日には非常に疲れたまま学校に行くこともあるという。

●彼の成績はもちろんガタ落ちで、クラスでは最下位。将来は生物学者になりたいという。

●彼はオークランドの裕福でない地域の学校に通っていて、35パーセントの生徒は黒人で、それ以外のほとんどはラテン系だ。この学校では最近15歳の生徒が自分が産んだ赤ん坊の親である元カレに刺し殺されたばかり。

●中学三年生の13歳のある生徒は自分のことを「Facebookキチガイ」と言っているほどだが、彼の母親は息子がコンピューターを使うのには教育的な目的では賛成であるとしながらも、息子にそれを使って宿題をさせることには成功していない。

●「彼はかんしゃくもちで、怒りっぽいんです」と彼女は言う。さらに彼女は「息子がパソコンで何をやっているのか、私にはよくわからないのです」と言っている。

●その学校の校長は、生徒たちにテクノロジーを使うためのノウハウを身につけてもらいたいと考えているが、それでも彼女が優先しているのは、もっと基本的なこと、つまり「朝食、ランチ、夕食」だという。

多くの低所得層の家族は、子供たちのデバイスの使い方をなかなか管理できなくて困っている

●ボストンのある両親―この二人は両方とも大学を出ていない―たちは、最近15歳の双子の娘たちに、成績優秀だからということでラップトップコンピューターを買い与えたという。彼らは娘たちがコンピューターを主に宿題や興味のあることだけに使うように管理している。

●「単に買い与えただけで、どう使うかを教えないと、絶対に悪用されてしまいますからね」とは彼らの弁。

●近くに住むその親(その双子の祖母)も同意見だ。彼女は最近政府のプログラムを利用してHPのコンピューターを買ったばかりだが、孫の一人が自分の家に来たときにそのパソコンを使ってFacebookに自分の変な格好をした写真を載せたことがあって注意したことがある。

●彼女がその孫に言ったのは「自分をコントロールできなければコンピューターを使っちゃダメ」ということ。彼女曰く「トレーニングが決定的に重要なんです」とのこと。

●「すでにやりたい放題の年齢の男の子の前にコンピューターを置いたら、まずその子がやるのは悪いことよね。注意しないと」と彼女の弁。

===

非常に興味あるレポートです。私がこれを読んで一番最初に思い浮かんだのは、

飽食暖衣、逸居して教えなければ、すなわち禽獣に近し

という孟子の言葉。

まあ結局のところ、テクノロジーというのは、万人にたいしてものごとへのアクセスを容易にするわけですが、それと同時に社会問題を深刻化させる傾向がある、ということでしょうか。

また、社会の階層の問題というのは、やはり教育の程度の問題に直結するのかと。

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