記事

【ネットスーパー】、スピードが命!アーリーマジョリティやレイトマジェリティが増加?


■調査会社ニールセンIQは26日、ネットスーパー利用者がスピードを重視する傾向になっていることを発表した。

アメリカでは「オンライン・グローサリー(Online Grocery)」と呼ばれるネットスーパーは、主に生鮮品を含む食品・飲料の宅配や利用者によるピックアップを含むサービスだ。

ニールセンIQが2月26日~3月28日に実施した調査では2020年9月時点と1年前の2019年9月時点を比べて明らかにしている。

当日宅配を利用した人は2020年9月時点で27%となり、1年前の23%から増加。当日ピックアップ(ボピスやカーブサイド・ピックアップ)も1年前の20%から28%に利用者は増加している。翌々日以降のピックアップの利用者も18%から27%に増加だ。

これとは逆に翌々日宅配の利用は64%から55%に減少し、翌日宅配も37%から35%に減少している。

好みの傾向についてもネットスーパーはスピードが重視されており、当日宅配を好む傾向は2019年9月の7%から1年後には10%に増えている。当日ピックアップも9%から13%に増加だ。

一方、翌々日以降になる宅配では51%から40%に興味が薄れているのだ。翌日ピックアップは6%から13%に増えているが、翌日宅配は20%から16%に減少している。

パンデミック以降、ネットスーパーの利用者は急増しているがニールセンIQは「61%の利用者ができるだけ早い宅配を好む」と指摘している。

世帯人数が増えるほどスピード宅配を好む傾向にあり、子供がいる家庭といない家庭では、スピード宅配を好むのがそれぞれ63.2%と59.8%で回答している。

宅配利用者がスピードを求める傾向は、ネットスーパー専用倉庫としてCFC(カスタマー・フルフィルメントセンター)を正式に稼働したクローガーにとっては気になる調査結果だ。

ロボットが動き回るネットスーパー専用倉庫として最大級となるのは、オハイオ州モンロー地区にある335,000平方フィート(約9,380坪)の自動配送センターだ。

モンローCFCでは生鮮品から日用品まで約5万品目の在庫を保管・処理する能力を持ち、最新の人工知能(AI)やロボティクスの技術を活用しながら24時間稼働する。

最大1,000台以上のロボットが動くところで現在は275台のロボットが2.7万品目をピックアップする。このロボットは50アイテムを最短で3分でピッキングする。配送準備を完了するまでに掛かる時間は5分程度。

約400台のバンやトラックで90マイル(140キロメートル)圏内にある店や利用客に届けるようになっている。

近隣にある複数のスーパーのネット注文を一括して受けることになるモンローCFCはオハイオ州にケンタッキー州やインディアナ州まで対応する。

CFCは複数の州をカバーする宅配により、スーパーから直送する宅配よりどうしても時間がかかってしまうのだ。

 オンデマンド買物代行&宅配サービスのインスタカートでも利用者実態に関するインサイトを発表している。

インスタカートの利用者の85%が2時間以内の宅配を利用しているとし、注文アイテムが少ない注文では2時間宅配が95%、1時間は50%と小量アイテムではスピードを好む傾向を明らかにしている。

 ニールセンIQはまた、少々遅れてもパッケージ数を少なくして、まとめて宅配してもらいたい、いわゆるサステナブルな利用者が39%もいることを発表している。

アジア系(47.8%)、ミレニアル(44.1%)、65歳以上のシニア(41.4%)がサステナブル利用者の傾向が強いというのだ。

ウォルマートでは、1,500ヶ所まで拡大したボピス用(BOPIS:Buy Onlin Pickup In Store)の「ピックアップタワー(Pickup Tower)」を撤去すると報じられた。

ハイテク機器をスクラップする理由が利用者はカーブサイド・ピックアップの利用時にまとめてピックアップしたいとのことだ。サステナブルな利用者が増加していることも背景にある。

 ネットスーパーはスピードが命もサステナブルな対応ができることも重要になってきているようだ。

トップ画像:アマゾン・フレッシュのカーブサイド・ピックアップでは、宅配を急ぐ配達員で忙しい。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ネットスーパーでスピードが求められるようになっているのは、若い世代を中心にスマートフォン・アプリを利用する人が増えていることがあると思います。リアルの食品スーパーやネットスーパーに限らず、毎日の食品購入では8割以上が購入するの商品が決まっています。商品検索から商品ページで確認して買い物するというより過去の購入履歴から必要な商品をパッ、パッとショッピングカートに乗せて決済という流れです。

細かいところを確認する必要がないため、デスクトップやノートブック、タブレットよりいつも持ち歩いているスマホから即座に注文になります。購入履歴からカートに乗せるというのは、冷蔵庫や棚にもうないからです。だからすぐに欲しいと。世帯人数が多いほど消費スピードも早くなりますからネットスーパーもスピードを求めます。さらに子供がいる家庭なら(ぐずったり病気になったり)予定がわからない明日来るより、今すぐ宅配してくれたほうが安心。ネットスーパーが拡大すればするほどスピードが求められるのです。

 言い換えればネットスーパー利用者は、寛大さがなくなっているのですね。市場規模が拡大したことで利用者に(イノベーター理論における5つのグループの)アーリーマジョリティやレイトマジョリティが増えていることを意味します。

あわせて読みたい

「小売業界」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    池江璃花子の「何も変えることができません」は本当か 選手の政治的アピールの歴史

    Dr-Seton

    05月13日 08:07

  2. 2

    やはり内部告発の威力はスゴイ(がんこ寿司、スギHD)

    山口利昭

    05月13日 09:04

  3. 3

    ついに訪れた「PayPay手数料有料化」の激震!コンビニのサバイバル戦略

    文春オンライン

    05月12日 08:27

  4. 4

    【読書感想】禍いの科学 正義が愚行に変わるとき

    fujipon

    05月12日 10:15

  5. 5

    自粛はもう限界 公園飲みにも一分の理

    田中龍作

    05月13日 08:22

  6. 6

    顔出し引退宣言は実験の1つ、オリラジ中田敦彦の「前言撤回力」

    放送作家の徹夜は2日まで

    05月13日 08:03

  7. 7

    私がオリンピックを開催するためには、緊急事態宣言を7月上旬まで延長すべきと思う理由

    宇佐美典也

    05月12日 12:00

  8. 8

    「従軍慰安婦」というフェイク用語をばら撒いた朝日新聞の罪は重い

    PRESIDENT Online

    05月12日 11:30

  9. 9

    かって1000万部の読売がNYタイムズに抜かれた!

    島田範正

    05月12日 16:30

  10. 10

    コロナおさまらない日本 風邪でも休まないビジネスマンとザルの水際対策

    中村ゆきつぐ

    05月12日 08:30

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。