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ボランティアの医師 「キャリアの浅い、若い野宿者が増えてきた」

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医師が野宿者の血圧を計る。不規則な食生活をしているため野宿者の多くは血圧が高い。=3日夕、美竹公園・渋谷。写真:島崎ろでぃ撮影=

 1月3日、マスコミは判で押したように帰省のUターンラッシュを報道する。だが世の中にはさまざまな事情で故郷に帰ろうにも帰れない人たちがいる。野宿者もそうした人々だ。

 年末年始は全国各地で市民団体やボランティア団体が炊き出し(共同炊事)を行う。東京渋谷の美竹公園では共同炊事と併せて医師による健康相談、弁護士による住まいの相談が行われた。

 杖をつき足を引きずりながら歩く男性(72歳)は、近くのビルの地下で雨露をしのぐ。建設機械の運転手をしていたが、17年前、ヘルニアを患い長期入院した際、運転免許を失効した。仕事にありつけなくなり路上に弾き出された。

 5年前軽い脳梗塞にかかり右半身が不自由に。ところが病院嫌いなため、ろくすっぽ治療を受けていない。

 きょうの相談会で男性から「多発性脳梗塞」と聞かされ、医師は「病院に行かないと今度は全身が動かなくなりますよ」とアドバイスした。

 隣のテーブルの弁護士がそれを受け、男性を東京都の緊急一時保護センターに紹介した。保護センターからは毎日、病院に送り迎えのバスが出る。

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もつ煮込み80食分の準備が進む。=3日夕、美竹公園。写真:島崎ろでぃ撮影=

 30代の野宿者も医療相談に訪れた。胃がキリキリ痛み、下痢が続いているという。田舎で仕事がなくなり東京に出てきたが、東京とて満足に職があるわけではなかった。男性はアパートと(仕事の)寮と野宿を繰り返している。

 生活保護を申請すると親兄弟に知られるのが嫌なため申請しない。「体調が良くなり、アパートの頭金と一か月分の家賃が手に入れば…(再スタートできる)」と奥歯を噛みしめる。

 10年に渡って野宿者の医療相談を続ける医師は「キャリアの浅い若いホームレスが増えてきた」と話す。

 渋谷での暮らしが長い男性(40代)は、「渋谷は生活し辛くなった。路上でタコ焼きを売ることもできなくなった」と嘆く。警察が道路交通法を盾に取り締まるためだ。たこ焼き分の売上げを減らしたくない商店主たちが警察に陳情したとの見方もある。

 賃金が上がる見込みがないのに、アベノミックスでインフレ誘導すれば家賃や食糧などの生活必需品の値段が上がるだけだ。暮らしてゆけなくなる人々がさらに増え、路上に弾き出されることになる。

 安倍首相は一度でもいいから炊き出し(共同炊事)と医療相談の現場に来て野宿者の話を聞くとよい。

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