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  • ヒロ
  • 2013年01月03日 10:00

求められるのは日本企業の経営の柔軟性

昨日のブログで政治が日本を変えるのではなく、自分たちが変わっていくことが重要ということを書かせていただきました。

日経新聞の特集「2013年展望」(中)を孫正義氏が担当されています。この中ではっとする発言がありますのでご紹介しましょう。

「経営者の最も重要な仕事はドメイン(事業領域)を常に再定義することだ。日本企業は本業という言葉が好きだが、市場が縮小するのに既存事業にしがみつく理由は何か、企業理念を軸に次の戦略を描くのが経営者の役割だ。」とあります。更には「滅私奉公の日本企業の風土の中から本当の競争は生まれない」とし、円高や高い法人税など「六重苦」を業績の言い訳にするのは経営者が負けを認めることになると発言しています。

私は何度も指摘しておりますが、近年の社会はITの発達によって誰もが考えたことのないスピードで想像もしなかったことが起きています。例えばテレビ。より大きく、より鮮明なテレビが今後発売される意味はあまりないと考えています。なぜならテレビの本質はなんだったのか、と原点に立って考えればもともと娯楽が少なかった時代の家族の楽しみであったものが情報の多方面へのアクセスや個の時代を通じて家族そろってのテレビの視聴は今後より減少していくものなのです。それなのに「なぜ、居間に鎮座する巨大な黒い塊を競って買わねばならないのか」と考える人は案外少ないのかも知れません。

古い話になりますが、2006年に私はバンクーバーに於ける不動産開発の事業からいったん手を引きました。ブームに沸いていた当時、ほかのデベロッパーが不思議がりましたが、理由はバブルの匂いがしたからです。もしも本業にこだわり、事業継続を強いたならばその後の経営は苦しかったと思います。止める勇気とはギブアップを意味することではなく、次のチャンスを虎視眈々と狙い、事業が変革していくことにほかなりません。それは常に自分を研ぎ澄まされた感性の最前線に立たせることでしか成し得ないものでしょう。

日経の1月1日のトップ記事、タイトルは「世界の5割経済圏」。いうまでもなく、アジアの時代がやってきたという内容でありますが、我々は市場を求め、ライバルと競争し、「昨日の常識は明日の非常識」というぐらいのつもりで変革を遂げなくてはいけなくなりました。

日本企業の場合、組織という構造が経営改革のスピードを邪魔します。権限は相変わらず委譲されず、大人数での集団合議形式が主流となっています。私のように海外で長年経営をしていると判断はトップ同士での会話であっさり決まります。或いは何かアプローチする時は決裁権者と会うのが普通であり、日本のように下から積み上げていくというやり方はまずありません。なぜなら下の人は下のレベルであって会社のルール以上の判断はありえないからです。

日本は今後、ホワイトカラー受難の時代を迎えます。日本から工場が海外に転出していったように次は事務所や本社機能も海外に流れていきます。その際、一緒に海外に連れて行ってもらえるのはほんの一握りの人間だけです。東南アジアの時代が来るということはそこに勤める社員は6億人の人たちと競争をするという意味でもあります。常に会議を通じてしかモノを決めない癖をつけてしまった日本のビジネスマンが太刀打ちするには発想の転換を図る以外、生き残る道は残されていないかもしれません。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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