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月刊楽天koboちゃん2013年01月号 -三度約束は破られる-

月1連載の楽天koboちゃん、今月はいよいよ20万冊達成の期限月だ。ここで三木谷社長の発言を今一度引用しよう。

出版社との契約自体は終わっているが、出版社にチェックしてもらう作業が終わっていない。待ちがあるという状況だ。7月中には3万点をそろえられるし、8月末には6万点、今年末に20万点までいく。

当面のペースとしては、1日1000点ずつ増やす。コンテンツもマンガに限らず、テキストのものを増やしていく。

コボの出足は大成功、ネガティブな口コミは誤情報だから消し、内容を吟味して再掲載する――楽天・三木谷浩史社長

ちなみに、7月中には3万点は揃えられなかったし、8月末には6万点揃えられなかった。今回3度めの正直ということで、果たして三木谷社長は約束したことを守れる人間なのか否か、まあ、誰もが予想している結末だと思うが、結果を確認することにしよう。

コンテンツ数110,000コボ突破、楽譜数30,000! 2012年12月31日時点の日本語書籍数は110,888コボ(楽天koboの独自単位系コボについては、月刊楽天koboちゃん 2012年10月号参照)。12月末のコミットメント200,000コボには90,000コボほど足りない。達成率はわずか55.4%に過ぎない。約束は3度破られたのだ。仏の顔も三度。消費者は仏様ほど優しくはない。

それではその内訳を見てみよう。

画像を見る

  • 日本語コンテンツ総数110,888コボ(前月比151%)
  • 青空文庫を含む無料コンテンツが19,786コボ(前月比112%)
  • 楽譜が29,562コボ(前月比208%)
  • 復刻版古書が3,637コボ(今月より集計)
  • 画像1枚だけからなるバーチャルアートが2,138コボ(前月比107%)
  • パブーの有償コンテンツ(バーチャルアート除く)が3,912コボ(前月比107%)
  • 残りは51,823コボ(前月比151%)

今月より長野電波技術研究所の古文書電子書籍の取り扱いが始まった。AmazonのKindleでは古文書は扱えないそうで、koboならではのコンテンツと言える。これらのコンテンツを必要としている人には有用なサービスといえるだろう。

ギタリスト御用達ツールの座を狙うkoboは今までのアディインターナショナル提供のコード譜に加えて、株式会社エクシング提供のコード譜12,591譜、オブ・インターラクティブ提供の楽譜3,005譜、前月比208%の大幅増を達成し、その座を盤石なものとした。

パブーのコンテンツは10,706。そのうち4,656が無料コンテンツ、バーチャルアートが2,138あり、残りは3,912となる。

12月21日より小学館のコンテンツの本格供給も始まり、一般的なコンテンツだけ数えてみても前月比5割増しとなっている。他の電子書籍ストアと比較してもコンテンツの拡充ペースは遜色ないものだ。しかしながら、楽譜の倍増という荒業を駆使しても、2012年末20万冊のコミットメントに対しては大幅な未達となった。予想通りすぎて面白くもなんともない。

koboトップページからは何の説明もなく20万冊の目標は削除され代わりに次の画像が掲げられている。

画像を見る



目標未達に終わったのならせめて善後策を発表するぐらいはしてもいいと思うが、koboに誠実な対応を期待するのはそもそも間違いかも知れない。

当日の出荷延期を経てkobo mini投入


楽天は12月18日にkobo miniを出荷する予定だったが、出荷当日になり品質を保てない可能性のあることが判明したことから、出荷を延期した。結局、2日後の20日に出荷されたようだが、ドタバタした印象は拭えない。とは言え、初代kobo出荷時のような醜態を晒さなかっただけ成長したと言えるのではないか。次機種は完璧な出荷がなされると期待したい。──もちろん、次機種が出ればの話だ。

なお、kobo miniに関しては絶望的なほど何の話題にもなっていない。5インチのE Inkを搭載する134gの電子書籍端末とハードとしては良いのだが、やはりKindle投入後においては劣勢は否めない。

Androidアプリ投入

koboは12月21日にkoboイーブックストアに対応したAndroidアプリ「楽天kobo」を投入した。これでkoboを買わなくても手持ちのAndroidタブレットで電子書籍を楽しむことが出来るようになったわけだ。

画像を見る

現時点で27,743と多くの評価が付いており、評価点も4.2と極めて良好だ。あまりに高いのでサクラかと疑ってしまうほどだが、実はこれにはカラクリがある。実際にはこの評価はほとんど英語版koboアプリに対するものなのだ。日本語及び楽天koboストアに対応したのは最新版からで、その評価はほとんど反映されていない状況だ。日本語のレビューを読むとだいたいその完成度がわかるが、まあそこそこといったところだろう。しかし、日本語レビューを見ても誰もkoboの主力コンテンツであるギターコード譜に触れていないのは解せない。koboストアでギターコード譜を買わずに何を買うというのだろうか?

koboは再び立ち上がることが出来るのか?

リンク先を見る

Kindleが投入されたとは言え、Kindleストアの日本語ラインナップ数は現時点で75,000程度。楽天koboよりも劣っている。ハードウェアではKindleに優るとも劣らずストアのラインナップは凌駕しているにも関わらず、楽天koboの評判は芳しくない。その理由としては、kobo初号機投入時のゴタゴタや、楽天三木谷社長のネットユーザを敵に回すかのような言動(写真は細かいことで騒いでいるのは少数派ですよ:日経ビジネスオンラインより)、コンテンツ数の水増し、kobo端末の強制配布など数え上げればキリがないが、楽天というサービス会社がもつ印象が大きく影響していることは確かだろう。

楽天koboに関連する話題の中心はサービスにはなく、話題になったとしても如何に投げ売りされている端末を格安で手に入れ、それを自炊端末等に活用するかというところに重点が置かれる有様だ(福袋ではゴミ扱いだが)。また、koboに関する記事のほとんどがkoboに批判的なものであるのもkoboを推進する上で逆風となっているに違いない。嘲笑あるいは諦めとともに語られる端末に未来がないのは自虐的ネーミングを与えられたシャープのGALAPAGOSを見ても明らかだ。

こうした状況を打破するには、地道にコンテンツを拡充し、失われたユーザの信頼性を取り戻すしか無い。それにもかかわらず、自らが掲げたコミットメントさえ何の説明もなく取り下げる楽天の態度には大いに疑問を感じる。楽天は今後のコンテンツ拡充計画に対して早急にユーザに説明をし、地道に計画を実現していくことでユーザの信頼を得ていくことが必要だろう。

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