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医療のリフォーム

厚生労働委員会にて参考人質疑をおこないました。基本的な考え方を整理しておきたいと思います。



今回の法改正の中で議論になっているのは、後期高齢者の窓口負担割合の見直しです。支払い能力のある高齢者には1割負担から2割へと負担増をお願いする法改正です。

年寄りいじめだとか、高齢者の医療費が2倍になるとか、新聞の見出しだけで誤解されている方も多いようです。

実際は、平均的な収入で算定した年金額を上回る所得がある方を対象とするので、後期高齢者でも3割程度しか対象となりません。さらに3年間は負担増が月額3,000円以下になるように配慮しますし、そもそも高額療養費制度などもあるので、実際に負担が大きく増える人は少ないはずです。

それでも、現役世代への負担を少しでも減らすことは重要。この点では、与野党ともに異論はありません。

大切なのは、複雑な制度である故に、しっかりと広報・周知することです。病院に行けなくなるなど根拠の無い不安を持たれないように周知して安心して頂くことが重要です。

ここで争点の一つとなるのが「受診控え」という問題です。医療費が高くなれば「病院に行くのをやめよう」という考えが起こって、結果的に重症化するリスクが高まるのではないかという心配です。実際は、一時的なものでしかないというデータもありますが、より詳細に検討してもよいと思っています。

緊急を要する治療は控えないでしょうし、急を要さない治療を先送りにするだけかも知れません。あるいは、セルフメディケーション(市販薬)で対応する場面も増えてくるでしょう。

医療への関わり方が、コロナ禍を経て大きく変わってきたと考えています。だからこそ、医療全体のリフォームを考えて、丁寧にデータを分析していく必要があります。

その意味では、健康診断をしっかりと受けて、そのデータを活用して健康管理を行うこともセットで考えるべきです。残念ながら国保などの健診受診率はとても低くなっています(受診率が高い共済組合でも、その配偶者の受診率は低いです)。医療にかかる必要性を把握する上でも、定期的な検診データの蓄積は重要です。

さらに地域医療でも、かかりつけ機能を強化していく流れになっていますし、今後、データヘルスが進めば、過去の健診データを含めて個人の健康情報(PHR)を自身で利活用して健康管理に役立てることも一般的になるでしょう。

コロナ禍を経て、新しい時代の、新しい医療の在り方を議論していく絶好のタイミングだと思います。

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