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「アメリカは東京五輪に参加する!」米国スポーツ界&世界陸連の“重鎮”ウィリー・バンクスが明言


取材に応じるバンクス夫妻

「私は、東京五輪は絶対に開催するべきだと思います。米国は、東京五輪に絶対に参加しますよ!」

 そう断言するのは、カリフォルニア州サンディエゴ近郊で暮らすウィリー・バンクス氏(65)だ。1984年のロサンゼルス五輪三段跳び代表で、元世界記録保持者の彼は現在、米国オリンピック選手会執行役員で世界陸連の理事も務める、米国スポーツ界の重鎮だ。

 本誌は4月15日、バンクス氏の妻で、日本人の日登美・バンクス氏(58)を通じ、バンクス氏の取材に成功。夫人の通訳を交えながら、米国の東京五輪へのスタンスを聞いた。

「たしかに『ニューヨーク・タイムズ』など、五輪へのネガティブな報道は米国内でも多いです。でもそれはあらゆる五輪でいえること。2016年のブラジル・リオデジャネイロ五輪では、開催前にジカ熱の流行が不安視されていましたが、蓋を開けてみれば大盛り上がりでした」

 とはいえ現時点では、NBAやMLBがシーズン中のため、米国内での東京五輪への関心は低いという。さらに米国での関心の低さには、日本の態度にも原因がある。

「日本が開催に対して、あやふやな態度をとってきたこともあり、今まで米国五輪選手会は、東京五輪のキャンペーンを控えていたんです。しかし今日(米国時間4月14日)の会議で、これから “ビッグプロモーション” を始めることが決まりました。

 五輪まで100日を切り、日本の組織委が『絶対やる』との態度を表明してくれましたから。お金をかけて、アスリートや選手会を通じ、東京五輪に関する前向きなメッセージを発していきます」

 米国のアスリートたちも、ほとんどが東京五輪に参加を希望しているという。

「パンデミック当初は、東京五輪出場に否定的な選手もいました。とくに五輪メダルをすでに持つ選手は、モチベーションを保ちづらいです。

 しかし、米国内のプロスポーツが無事開幕し、ワクチンの供給も進んでいるなか、アスリートたちも考え直すようになりました。実際、米組織委で五輪出場予定者に『東京五輪に行きたいか』と聞いたところ、全員がイエスと答えました」

 しかし現在の日本は、4月17日時点で、大阪府の新型コロナ感染者数が連日1000人を超える状態だ。ワクチンの供給も遅れている。コロナ禍での開催に、反対の声も根強いが……。

「正直、ワクチン接種がこれほど遅れていると思っていませんでしたが、それでもコロナ禍で、日本がいちばん安全な国だと思っている米国人は多いです。米国では、人口約400万人のLAで、感染者数が1000人を切っただけで『バンザイ!』でした。

 人口約900万人の大阪で1000人感染しても、たいした数ではありません。それほど米国のコロナ禍は深刻だったんです。私たち夫婦も2020年12月にコロナに感染しましたよ。でも今は、米国内で徐々に “コロナに打ち克てる” という希望が生まれています」

 バンクス氏はさらに、1年延期している東京五輪のポジティブな側面を指摘する。

「パンデミックのあいだに体を休め、怪我を治すことができた選手は多くいます。大会の開催時期にはパフォーマンスが最適の状態になっているはずです。

 2021年に入って、陸上競技だけで7つの世界新記録が出ています。とくに女子100mはタイムが縮んでおり、東京五輪で世界記録が樹立されるかもしれませんよ」

 バンクス氏は日本で “五輪の女神” といわれる水泳の池江璃花子選手(20)のことも注目しているという。

「白血病を乗り越え、五輪出場を果たすのはすごい。私の姉が2年前に白血病で亡くなったので、応援しています」

 じつはバンクス氏にとって日本は、第二の故郷だ。バンクス氏が大学時代に三段跳びの指導を受けたのが、元世界記録保持者の故・小掛照二氏だった。さらにソウル五輪後は中京大学に特別講師として3年間勤務しており、その際に日登美さんと出会ったという。

「日本は、この状況下で五輪を成功させることができる唯一の国です。今回の五輪には人類がコロナ禍を乗り越えるという意味もあります。開催できれば、世界が一致団結できるきっかけになるはずです」

 開催に向けた課題が山積している日本。だが、世界の期待をこれ以上裏切ることはできない。

※バンクス氏は、世界陸連の公式サイトを通じ、世界中の陸上競技関係者から今後10年間の陸上競技の計画を策定するためのアンケートを募集中

(週刊FLASH 2021年5月4日号)

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