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安倍晋三首相が打ち出す「景気政策」や「国家ビジョン」のなかに株式投資の材料や銘柄を発見できる

◆第2次安倍晋三内閣が発足した翌日(12月27日)、「東京株式相場は3日続伸し、日経平均株価が年初来高値を更新した。外国為替市場での円売り加速に伴い、円安メリットを受けやすい自動車など輸出関連株が上昇。新政権による脱デフレ政策への期待を背景に、証券や保険、不動産は連日高で、幅広い業種、銘柄が買われた」(ブルームバーグ12月27日午後4時14分配信)と報じられた。

 「デフレ脱却は使命」と安倍晋三首相は、力説している。故に、この内閣を「デフレ脱却内閣」、あるいは「デフレ退治内閣」と名付けるのが、妥当だろう。マスメディアは、一斉に「インフレ」あるいは「バブル」になったらどうするのかなどと批判している。しかし、まだ、政策を実行もしていないのに、いまからあれこれ、心配しすぎるのは、杞憂にすぎる。ならば、いまのままでいいとでも言うのであろうか。とにかく、国民の大多数は、いまの「デフレ経済」に苦しんでいる。バブル経済が崩壊して、不況に突入してから20年になる。{失われた20年}と言われる所以である。

 悪いことに2012年10月から「不況の10年サイクル」に入っており、それだけに、景気を押し上げるのは、簡単なことではない。「好況の10年」のとき以上に、懸命な努力をしなくてはならないからである。

◆それでも、安倍晋三首相は、「景気押し上げる5つの基礎的条件」を備える本気度を示している。これは、最も大きなプラス材料である。

 安倍信三首相を「強力なトップ・リーダーの登場」としよう。2つ目の「政財官学界から、最低5~6人、多くて10人前後の『仕掛け人』のチーム編成」については、安倍晋三首相が、再起動させる「経済再生諮問会議」に期待できる。

 とにかく、経済と景気は、「カネと土地」が動かなければ、活性化しない。逆に言えば、「カネと土地」を動かせば、経済と景気は、動くということである。しかし、経済と景気は、自然現象ではないから、人為的に動かさなくてはならない。市場原理、あるいは「神の手(インビジブル・ハンド)」に任せると言っても、人間の遺志が交錯するマスとしての市場は、どこまで行っても、自然現象ではあり得ない。

安倍晋三首相は、12月26日夜、の記者会見したなかで、「カネと土に地」を動かす強い意志を明らかにしている。

 朝日新聞は12月27日付朝刊「4面」で、以下のように「安倍首相の会見(要旨)」を掲載している。

「安倍晋三首椙が26日夜に行った記者会見の要旨は次の通り。

【新内閣発足】

 政治の混乱と停滞に一日も早く終止符を打ってもらいたいとの期待を感じる一方、我が党に完全に信頼が戻ってきているわけではないと実感した。国家国民のために目前の危機を打ち破っていく覚悟で「危機突破内閣」を組織。全ての閣僚に経済財政、復興、危機管理の三つに全力で取り組むよう指示した。

【経済政策】

 強い経済の再生なくして、財政再建も日本の将来もない。経済再生の司令塔として日本経済再生本部を創設し、経済尉政諮問会議も再起動する。大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の3本の矢で経済政策を力強く進め、結果を出していく」

◆だが、安倍晋三首相は、「デフレ脱却」、あるいは「デフレ退治」した後に、この日本をどんな国にしようとしているのか、国民をどこに誘導して行こうとしているのかが、定かではない。消費税率が「2014年4月1日から5%→8%、2015年10月1日から8%→10%」に引き上げられるのに必要な条件を整える目的だけの景気政策なのか。であるならば、野田佳彦前首相と同様、それは財務省に利用されて捨てられるただの「走狗」にすぎない。

 だから、「景気押し上げる5つの基礎的条件」の3つ目である「国家ビジョンの掲揚」、4つ目「新社会建設のための資金の確保」、5つ目「国家総動員態勢の確立」を揃えていかなくては、本格的な「景気政策」とは言えない。これらの条件を整えなければ、途中で挫折しかねないのである。

 もっと言えば、日本を「北欧型」「日本型「アメリカ型」などのどういう形の国家にして行くのかを明確にする必要がある。

 国内外の投資家の立場に立てば、政府の政策によって、投資意欲が刺激され、投資対象が定まり、銘柄もはっきりできる。いまは、「カネと土地」を動かす観点から、金融・証券・保険株式と建設・土木・不動産株式が反応している。

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