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社会性の強いコンセプトは成功する。クラウドファンド製品をブームで終わらせないECサイト「Tiny Lightbulbs」

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クラウドファンディングは、アイデアの段階から、多くの個人間の金銭的なサポートと同時に、たくさんのフィードバック、そしてその製品を中心としたコミュニティが出来る。よって今まで埋もれがちだったアイデアも世に出るチャンスを得た。

第一人者であるKickstarterの成功をきっかけに、世界各地で多種多様なクラウドファンディングサイトが続々とロンチされ、多くのクリエーターを支えている(日本ではCAMPFIREReadyForが有名)。

これらのサイトに掲載される商品やサービス、プロジェクトは、わくわくするものが多く話題性も高いが、支援を受けたあとも継続的に動いているものは実際どれくらいあるのだろうか? 「あ!あれは数年前にクラウドファンディングで成功したプロダクトだな」と覚えている人はいるのだろうか?

クラウドファンディングで成功した後に、いわゆる一発屋となる商品が続出している。

そんな状況を打開すべく、クラウドファンディングを受けた商品にとっての救世主的なECサイトが2012年1月にロンチされた。それが今回紹介する「Tiny Lightbulbs」だ。

創業者もクラウドファンディング成功者

Tiny Lightbulbsが唯一化に成功した大きな要因のひとつとして、創業者自身の実体験が挙げられる。Mathew MacLachlan氏(以下マクラクラン氏)は、かつて「SoundJaw」というiPad専用のアンプの制作に取りかかり、Kickstarter上で「iPad 1 and 2 sound Booster (iPhone compatible)」というキャンペーンを始め、455人の支援者から目標金額の165%にあたる1万ドル(約80万円)を集めた

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予想以上に資金を集めれたので成功したように思えたが、Kickstarter上のプロジェクトが終了してからはあまり注目されなくなり、マクラクラン氏は苦い思いをした。このように、クラウドファンディングでの資金調達に成功しても、製品化してから成功するケースは実は少ない。

クラウドファンディングの受け皿として、製品を世に送る。

「資金調達したあとの展開が考えられていない」というのが、現在のクラウドファンディングがもつ弱みだ。従来のベンチャーキャピタルであれば専門家がついてマーケティング体制までアレンジしてくれただろうが、個人からの投資を募るクラウドファンディングではそうもいかない。

ほとんどのクリエイターは、アイデアを形にすることまではできたが、それを世間に届ける方法については考えていない。せっかくの魅力的な製品が、一瞬の注目を得ただけで尻つぼみになってしまう。

それらの製品の受け皿になろうとしたのがTiny Lightbulbsだ。

ユニークで魅力的な品ぞろえを実現した「社会性のあるコンセプト」

Tiny Lightbulbsのコンセプトは非常に興味深い。「クラウドファンディングから生まれた製品のその後を支援する」という社会的にも価値のあるものだ。このコンセプト一つで、「魅力的でストーリーもある製品」を棚に並べることができたといっても過言ではないだろう。革新的で面白く、人気の高い製品を探すならここを見てみようという顧客の期待も醸成できる。社会性の高いコンセプトはその名の通り、社会に受け入れてもらいやすく、成功もしやすい。ECサイトにおいてもコンセプトが非常に重要な武器になるという事の良い事例だ。

しかし、コンセプトだけが強みでは長く持たない。コンセプトは簡単に真似ができてしまう。Tiny Lightbulbsがこれから大きな成功をおさめれば、モノマネECサイトが数多く出てくるだろう。その時、彼らはコンセプトをぶらさず、モノマネECサイトを撃退しなければならない。彼らの正念場はこれからだと言える。

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