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「慰安婦問題は歴史認識を巡る現代国際世論戦」有村治子参議院議員

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▲写真 ©有村治子事務所

安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)

【まとめ】

・「慰安婦問題」は、歴史を扱いながらも国際世論に働きかける国際政治そのもの。

・日本は国際情報戦を仕掛けられており、虚偽に基づいた国際世論は年々広がりエスカレートしている。

・終戦から75年が過ぎ、河野談話から28年以上たった今でも、日韓両国において、強制連行を示す公文書・物証は一点たりとも出てきていない。

いわゆる「慰安婦問題」の虚構の核心だった「強制連行が国会で日本政府により改めて正面から否定されたのは、3月22日の参議院文教科学委員会の場だった。質問に立ったのは有村治子参議院議員。その質疑の詳細は、Japan In-depthにて既に報じた。(「慰安婦「強制連行」なし 完全な公式明言」古森義久 3月29日掲載)今回、有村議員に直接話を聞いた。

 慰安婦問題の真相に迫る意義

安倍: 国会で「慰安婦問題」を質問した目的は?

有村氏: 私の30分間の国会質問をご覧になっていただくことによって、「慰安婦問題」の本質がつかめるような展開にしました。

そもそも「慰安婦問題」はテーマ自体が重く、多くの人にとっては身構えてしまう政治問題であり、とっつきにくいテーマです。何が真実なのか、私自身も数ヶ月間連日研究を重ね、ようやく本質を探る質問に立てるぐらいの時間軸・歴史観が出てきました。

この問題は、戦中の題材をテーマにしているものの、実際は歴史認識をめぐる現代の国際政治そのものです。終戦から45年以上も経って政治問題化し、以来30年間続いています。事の本質を理解される国内外の層を厚くしたいという思いで質問を構成しました。

安倍: この問題を取り上げるきっかけは何だったのか?

有村氏: 去年ドイツベルリン市に慰安婦像が設置されたことです。本来、主たる当事国は日韓なのに、近年はアメリカやオーストラリアや台湾、そして今回のドイツ等、第3国であるはずの国々で慰安婦像の設置が試みられ、事実設置されてしまった都市も少なくありません。終戦から75年経っているのにむしろその動きがエスカレートしています。

何が真実で何が虚偽なのかをしっかりと整理をしておかないと、今後も真実に基づかない国際世論戦によって、日本の尊厳や信用を貶められるのでは、という危機感を持っています。

▲写真 慰安婦像の前で行われた抗議集会 2020年10月13日 ドイツ・ベルリン市 出典: Sean Gallup/Getty Images

韓国では元慰安婦の人たちが日本政府を相手とって訴訟を起こし、1月8日にはソウル中央地裁が一人当たり約1000万円を賠償するよう求める判決を出しました。しかしこの裁判はそもそも「独立国は他国の裁判権には服しない」という「主権免除」の国際法原則からも逸脱しており、外務大臣の言葉を借りれば、「異常事態」が続いています。

当然ながら私の想いは、日本にとって不利なことや臭いものに蓋をしようという意図では全くありません。卑下もせず、美化もせず、歴史に謙虚に向き合い、先人が残した知恵も教訓も両方背負って、その学びから未来を確かにしていくことこそが、国のかじ取りを担う政治の大事な本分の一つだと考えています。

何が真実でどんな問題があったのかを整理した上で、国際社会に対して謝るべきところは謝り、虚偽に基づいて日本が不当に貶められているところは「それは事実に反する」と毅然と声を上げ、真実を語る外交の一助になればと考えています。

安倍: 今回の一連の質疑の中で注目を集めたのは「軍の関与」に関する質疑応答だ。日韓両国からも、「強制連行」を示す物証は出てきていない、と日本政府の公式見解が明確に出された意義は大きかった。

有村氏: 有難いご指摘です。私の質問において、終戦から75年、「河野談話」から28年経った今でも日韓両国において、強制連行を示す公文書・物証は一点たりとも出てきていない旨の政府答弁がなされ、公式の議事録に残りました。主権者たる国民の皆様と共有したい、揺るぎない情報です。

「河野談話」を作成する時、日本政府もかなり精力的に調査していました。当時石原信雄官房副長官から、各省庁に資料を探求するように指示が出され、国会図書館・国立公文書館、そしてアメリカ国立公文書館まで行って探したが慰安婦を強制的に連行・徴用せよというような公文書・物証は何一つ出てきていません。当時強制性を認めるべきと再三日本政府に迫ってきていた韓国からも、何一つ出てきていません。

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