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UBSのLIBOR事件を考える

最近の安倍首相の政策ばかりに注目が集まるのですが、今日は、趣を変えて、UBSのLIBOR事件について、ちょっと、まとめておきます。

まずは、ブルムバーグの記事からです。
12月20日(ブルームバーグ):スイス最大の銀行UBSが関与したロンドン銀行間取引金利(LIBOR)操作問題では、15億ドル(約1264億円)を米、英、スイスの関係当局に支払う行政処分で合意し、刑事では同行の元トレーダー2人が訴追されることになった。LIBORスキャンダルでは、10行余りの銀行と仲介業者が各国の調査対象となっており、UBSの立件により、他の調査対象も処分される可能性が出てきた。
実際、UBSのトレーダーの名前も出ており、トム・ヘイズという方です。

日本の短期金融市場では、有名な方だったらしく、UBS社内でも、彼の所属するSTIRというチームが、毎年大きな利益を上げていたようです。

手口は、簡単に言えば、自分が短期金利のロングポジションを作っている間は、円LIBORを高めに誘導(値段は下がります)しておいて、ポジションを作った後は、金利を低下させる、つまり、低めに誘導していたようです。

そうやって、利益を積み上げていたようですね。

ただ、トム・ヘイズさん、聞くところによりますと、相場勘というか、トレードは上手だったようです。上手いことに加えて、さらに儲けようと、策を練ったのでしょうね。社内では、天才トレーダー扱いだったとか…(そりゃそうですね)

円LIBORは16行の銀行の上下3行の金利を除いた10行の金利の平均値ですから、他行へも申告金利の協力依頼をしていたようです(多分、阿吽の呼吸があるのでしょうね)。

ある金利に詳しい人によりますと、業界ぐるみの共犯と思われても仕方がないそうです。この短期金融市場というのも、非常に限定的な「村」社会だそうで、いい意味でも、悪い意味でも、持ちつ持たれつだとか。

その中で、UBSのトム・ヘイズさんのポジションは、ダントツに大きかったそうです。ですから、他のブローカーは、いざという時に、トムさんに助けてもらうためにも、「依頼」に対して、相応の対応をしていたようですね。

円LIBORですから、当然、邦銀さんもからんでいるかもしれません。他の外資系銀行も絡んでいる可能性が高いですね。きっと、金融庁も捜査していることでしょうから、そのうち、何かでてくるかもしれませんね。

この事件がきっかけかどうかは分かりませんが、UBSは、証券(マーケット)部門の大幅縮小を考えています。これは、すでに、UBSという企業の問題を超えて、スイス政府による行政指導のようなものになっていると思われます。

スイスとしては、伝統的な富裕層相手のプライベートバンキングは、絶対に死守しなければなりません。そのためには、マーケット部門を縮小しても、止むを得ないところでしょう。

しかし、世界的に、金融界での不正(不正発覚)が止まりません。儲かれば、何でもOK的な発想が根底にあったのは間違いないです。

金融界にいた私ですら、「こりゃ、ひどい」と思うわけで、金融界にいない方からすれば、「最低な人たち」と見えるのは当然かと思いますね。

一点疑問に思うのは、トム・ヘイズさんの上司の方とか、彼の巨額の利益のおかげで、相当、おいしい思いをしたはずですが、この方々への管理の問題はないのかと。

まあ、今さらですかね~。金融界は、まだまだ、反省期間が必要ですよね(私が言ってもな~)。

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