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  • 2012年12月25日 20:36

中国紙が行っていた民主党の敗因分析

 昨日、民主党の代表選で、「馬淵氏はいわゆる主流派の後ろ盾を得ているので、私は馬淵氏の方が優勢ではないかと思っております」と書き(「親中派」の海江田氏が次の民主党代表?)、思いっきり予測をはずしてしまいました。

 言い訳にもなりませんが、今回の総選挙で民主党が大敗北を喫したことにより、参議院の議員の影響力が増したことを完全に読み違えたための結果で、お恥ずかしい限りです。

 それに関連してというわけではありませんが、『日本新華僑報網』が民主党の敗因を分析した記事を掲載し(日华媒:日本民主党仓促下台只因“水土不服”) 、それを『中国新聞網』が転載していたので、今日はこれについて少し。

1 記事の紹介

 最初にいつものとおり、記事を翻訳したものを簡単に紹介させていただきます。

 日本で再度政権交代が起こり、世界各国の政界・メディア・学界等は、数々の障害を突き破って政権の座についた民主党が線香花火のように、たった3年という短期間で政権の座から降りることとなったのかを考えた。

 まず、政権基盤がしっかりしていない。民主党は2009年の総選挙で自民党を破り、政権の座についた。これは民主党が優れていたからでなく、国民が自民党の長期政権にウンザリしていたからで、自民党は財政危機、エネルギー政策、外交で失敗し、政権を明け渡した。

 だから、民主党が政権についたのは偶然の要素で、政権基盤もしっかりしていなければ、能力も経験も足りないという状態だった。今回の釣魚島の争いや2010年の釣魚島付近での漁船衝突事件等、突発的な事態で、何度も「判断ミス」をしており、外交面ではまるで赤子のようだ。

 次に執政運営の困難に対する認識が不足していた。民主党はあまりに政権運営を簡単に考えすぎていた。「官僚主義を脱却する。アメリカから離れてアジアと連携する」等と大きなスローガンを掲げ、一気呵成に行おうとした。

 これが民主党の最大の誤りで、政権交替したばかりの複雑さ、困難と立ち向かうことを軽視した。民主党の多い人は、いったん政権を掌握しさえすれば、何でもできると思っていた。こうした誤った基本思想により、今日失脚する宿命となった。

 2011年春、東日本大震災に伴い、歴史的に滅多にない津波や原子力発電所の事故が起こった。地震、津波、核という3つの大きな災難に対し、民主党政権の防災能力は力不足で、被災者救済の遅れ、国外の援助物資の輸送の不手際などが起こった。

 3つめに敵が多すぎた。自民党の長期政権時代、長きに渡り官僚とは、互いに適応し、信頼し、協力しあってきた。それを民主党は政権に就いたら、いきなり改革を行ったが、あれでは自民党が育成してきた官僚達はついていけない。

 民主党政権は3年で3人首相が交代したが、それぞれの試験結果は望ましいものではなかった。鳩山由紀夫は普天間の米軍基地移転問題の対応に失敗し、強固だった日米の同盟関係を損った。菅直人は東日本大震災の対応に失敗した。

 野田佳彦が首相になったのは偶然の産物で、彼に対する問題は中日関係だったが、前の2人より酷い出来だった。野田内閣は独断専行して「島の国有化」を決定し、中国の強い反対を受けた。結果、日本の工業製品の輸出入や観光業で大きな損害を受けることとなった。


2 個人的感想

 日本人のことを紹介させると何を書くかよくわからない『日本新華僑報網』ですが(中国語新聞が「分析」した日本人男性が不倫をする理由?日本で「死後結婚」が流行している?)、今回の記事は書いている人が違うためか、かなりまともです。

 私も以前、民主党の敗因について書かせていただきましたが(田中眞紀子議員を例にした民主党の敗因)、今回の記事は当然中国人向けの記事で、そうした視点から書かれている部分があるので、それを差し引けば、かなり適格に分析を行っていると思います。

 記事にもあるとおり、民主党政権は政権さえ握れば何とかなると考えていた面が強く、一気に改革ができると脳天気に考えていた面があるかと思います。ところが、当然物事はそんなに簡単に動くはずがなく、ぐちゃぐちゃにしただけというところでしょう。

 私自身、自民党政権時代の何も変わらない政治にはウンザリしていたので、何でも良いから変えてくれと思っていた人間ですが、あまりにひどすぎたというのが偽らざる感想です。

 正直外交にしても鳩山政権の東アジア共同体から、菅政権(前原外相)になると尖閣諸島沖の漁船衝突事件では、強硬な態度に出たとおもったら、最後は結局中途半端に投げ出してしまい、一貫性がなく、中国もどう出たらよいかわからなかったのではないでしょうか。

 竹島や北方領土の対応は明らかに情報収集のミスで、いくら日本の影響力が衰えているからと言っても、もう少しうまい対応ができてしかるべきだったのではないかと思っております。民主党政権に対する失望が大きかった分、安倍内閣に対する期待が大きいわけですが、期待を裏切ることのないよう切にお願いする次第です。

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